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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
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アイドルマスターミリオンライブより、松田亜利沙さんです。

書いてしまいました。志保とかで書き始めるかなと思ったのですが、気付けば亜利沙さんでした。
可愛いから問題はないはずですが、どこまで書けるのか怖いものがあります。

・w・) グリマスでの推しキャラだから、仕方ない

ええ、テンション高めで、ラジオに御呼ばれしたときも中々でしたが、この子好きなんですよ。
忘れられそうですが、1つの形として夢を叶えている子でもあるんですよね。凄いことです。




 夢を叶えるのに必要なものって、なんでしょうか? 夢を追い続けるために必要なものって、なんでしょうか?
 努力と答える人もいれば、運だと答える人もいるでしょう。それに対して、正解とも不正解ともいえませんが、私は勇気だと思います。
 巡ってくることを信じる勇気。巡ってきたチャンスを、逃さない勇気。そして、掴んだチャンスを逃がさないだけの勇気。それこそが、今の私を形作っていると、思います。
 
 
     夢を引き寄せる力
 
 
 こんにちは、初めまして。私は、松田亜利沙といいます。とあるプロダクションに所属し、アイドルとしてお仕事をさせて貰っていたりします。もし、ご存知の方がいらっしゃったら、ありがとう御座います。頑張りますので、見捨てないで下さい。
 さて、こんな不思議な自己紹介を書き出しているのには、ちょっとした理由があったりします。
 なんと、この亜利沙が芸能雑誌のインタビューを受けることになりまして、柄にも無く緊張しているのです。いえ、柄にも無くといえるほど、太い神経を持ち合わせているわけではないのですが。プロディーサーさん、どうして私なんかにこの仕事を振ったのでしょうか?
 うちの事務所だけで考えても、亜利沙よりアイドルをしている子が沢山います。その場でサインを貰いたくなっちゃうような、そんなオーラを持った子がいっぱいいるはずなんです。プロダクションとしての特集で、端っこのほうに載るのなら良いですけど、どう考えてもそんな雰囲気ではありませんよね?
 なんか、こう、目の前の記者さんも真剣ですし、お茶を濁して終われる雰囲気ではありません。確かに、てっぺんをとりましょうとか、自己紹介の時に言いましたが、本気で考えてくれていたんですね。
 ソロ曲のレコーディングも終わっちゃいましたし、それと一緒に雑誌に載せれば効果があるのは分かります。亜利沙、大好きなアイドルちゃんがそんなことをしてくれれば、間違いなく買いますから。買って、布教して、1人でも幸せになれるファンを増やそうとします。
 でも、亜利沙ですよ? 可愛いアイドルちゃん達の中に埋もれてしまうような、そんな亜利沙ですよ? 本当に、売り出すつもりなんですか? 後悔しませんか? この記事だって、苦労して取ってきてくれたお仕事ですよね?
「では、よろしくね、亜利沙ちゃん」
「よ、よろしくお願いします」
 今朝、事務所に行くまで、冗談だと思っていましたとか、絶対に言えません。プロデューサーさんも、冗談を言うんだなって、変な関心をしていたとか、絶対に言えません。
 ここに座っているのは、アイドルとしての亜利沙です。アイドルちゃん達の仲間入りをした、そんな亜利沙なんです。
 恥をかかないように、それでいて可愛い受け答えをしなければいけません。嘘をつくのではなく、ちょっと謎を残せる感じならベストです。
 そんなの、出来そうにありませんけど。緊張のし過ぎで、仕事用のメモではなく、アイドルちゃん達用のを持ってきちゃいましたから。何を答えていいのか、全然覚えてないんですよ。
「そんなに緊張しなくて良いよ。僕はそれなりに、君の事を知っているつもりだから。失敗しても、変な記事は書かない。ファンの1人として、知りたいことを聞くだけだから」
「……記者さん、亜利沙のファンなんですか?」
「おかしいかい? 僕達記者だって、ファンになることはある。普通のアイドルとは違う経歴をもつ、君ならではの話も聞けそうだし。今日が凄く楽しみだったんだ」
 アイドルである亜利沙と、アイドルちゃんが大好きな亜利沙。その境界線は今のところ理解できていません。輝かなければいけない自分と、輝きを追いかける自分の境界線も、今のところ理解できません。
 ただ、目の前にファンだといってくれる人が、それが仕事の上のことだったとしても、確かにいるんです。
 なら、亜利沙はアイドルとして、ちゃんと答えなければいけません。ファンをやめたくなるような、カッコ悪い姿は見せられません。
「さてと、今回のCDは初のソロ曲だよね? 亜利沙ちゃんらしい曲に仕上がっていると思うけれど、どんなところを聞いて欲しい?」
「はい、今回は亜利沙を知って貰うための曲だと思います。亜利沙がどれだけアイドルちゃんを好きでいるのか、それを前面に押し出した曲になっています。だから、あんまりアイドルらしくない、変わった曲にはなっていますが、聞き所だってちゃんとありますよ」
 緊張して、挨拶にすら失敗した自分。それはさっきまでの亜利沙です。
 今ここで受け答えをするのは、亜利沙の気持ちを伝えることなんですから。何も悩まなくていいはず。プロデューサーさんに言われたとおり、素直に気持ちを伝えます。
 歌に込められた想い、歌詞に込められた想い、曲に詰められた想い。その全ては亜利沙が伝えるんです。ファンの心へと、ファンになってくれるかもしれない人へと、ちゃんと伝えて見せます。
「亜利沙、この曲の中でいくつもの役をやりました。主旋律を歌っているのは当然ですが、バックコーラスにだって亜利沙の声が入っています。アカペラに近い形で入れているところもあります。何度か聞き込んでもらえるなら、その度に新しい顔が見えるような、そんな楽しい曲になっています」
「へぇ、バックコーラスまで自分で入れてるって、凄いね。初めての曲だから、普通にレコーディングするだけでも大変だったでしょう?」
「それは、勿論。大変なことが山積みでした。けど、亜利沙は頑張りたかったんです。もしもファンの人が聞いてくれた時に、どんな感じだったら嬉しいか。どうすれば、何回も聞いてもらえるような、楽しい曲にできるのか。今の亜利沙に出来ることを全部出して、ワガママもいっぱい詰めて、この曲になったんです」
 レコーディングは大変でした。知らないこともいっぱい合って、1人だけだから不安も凄くて。途中で声が出なくなったこともあって。
 でも、諦められなかったんです。どれだけ大変でも、プロデューサーさんを困らせても、亜利沙には届けたいものがありましたから。他の子達のレコーディングもありましたので、迷惑をかける形になりましたが、みんな分かってくれました。亜利沙が届けたいものを、言葉に出来ない気持ちを、みんな分かってくれたんです。
 笑顔で協力してくれて、アドバイスもいっぱいくれました。亜利沙、アイドルやってるなって、そう思わせてくれました。
「1人だけで頑張っていたら、駄目だったかもしれません。けど、亜利沙には助けてくれる人がいっぱいいましたから。大好きなアイドルちゃん達に、応援してもらえましたから、諦めるなんて選択肢はありませんでした。みんなの想いが詰まった曲を、届けたかったんです」
 歌っているのは、亜利沙だけです。
 でも、曲を作ってくれたのはみんなです。みんなの気持ちが1つになったから、曲になるんです。それを、亜利沙は知りました。
 今回のレコーディングを通して、亜利沙はそのことを学んだんです。アイドルとして、一歩成長出来ました。
「なるほどね。765さんプロさんとしての応援もあったってことか。うん、これは良い記事にもなりそうだし、嬉しい話を聞けたね」
「嬉しい話ですか?」
 亜利沙としては、ありがたいお話でした。ワガママを許してもらって、協力してもらって、どんなに感謝しても足りません。
 だから、形にしました。少しでも御礼になるようにと、アイドルとして応えられる様にと、全力で歌いました。
 それは、記者さんにとって良い話なんですか?
「僕は君のファンであり、君の事をある程度知っていると言ったね? それをこれから聞いていくんだけど、良いかな?」
「はい、亜利沙に答えられることなら、なんでも聞いて下さい」
 アイドルファンである亜利沙にとって、この記者さんがそわそわしていることは簡単に分かります。仕事とは言えども、自分の好きなアイドルとお話して、質問して、それに答えてもらえる。
 これは凄く嬉しいことで、ますます好きになってしまうことです。
 営業的なことは考えたくありませんが、アイドルとしてそう思ってもらえるのなら、ありがたいお話ですよね。
「亜利沙ちゃんはアイドルが好きで、アイドルになった。そんな異色の経歴の持ち主だよね? どう、実際にアイドルになってみて、何か感じることはある?」
「そうですねぇ。ご存知ということなら、誤魔化しても仕方ないでしょうし、素直に答えたほうが良いですよね」
 アイドルとして相応しくない答え。亜利沙の中には、そういったものも沢山詰まっています。
 アイドルとして隠しておくべきもの。亜利沙の中には、そういったものが沢山あるんです。
 雑誌に載るかもしれない。正しく伝わらず、変な書き方をされるかもしれない。そんな危険性が溢れる、言葉達。
 ただ、嘘は言いたくありませんから。なにより、この質問を誤魔化すのは、亜利沙には無理です。プロデューサーさんには、後でごめんなさいしましょう。
「アイドルが大好きということに、変わりはありません。本当ならライバルとしてみるべきなのかもしれませんが、アイドルちゃんが輝いている姿を見ると、心がときめきます。ライブに行きたいですし、グッズも欲しいです。TVの前での応援もかかせません」
 アイドルになったからといって、今までの亜利沙がいなくなるわけではありません。亜利沙は亜利沙のままで、アイドルになりました。
 だから、アイドルちゃん大好きなところは、何も変わっていません。やり過ぎると怒られたりしますが、事務所のみんなと会えるだけでも、凄く嬉しいんですから。正直なところ、あそこは天国です。
「亜利沙だって、アイドルとしてのお仕事はいっぱいしたいです。可愛い服を着て写真を撮って欲しいです。ライブを開いて、みんなに曲を聴いて欲しいです。TVに呼んで頂けるのなら、必ず行きます」
「んー、最初から大舞台は無理かもしれないよ? ライブだって、道端になるかもしれないよ?」
 アイドルとして、亜利沙は無名です。集客も出来ないのに、ライブなんて出来ません。人気ないのに写真集なんて出ません。
 もしかしたら、次を歌わせてもらえるようなチャンスはないのかもしれません。それが、アイドルというものなんです。
「それでも良いんです。アイドルとして、少しでもチャンスがあるのなら、怖がらずに飛び込みます。やって良いって言われることは、全部やります。それに、ストリートライブなら、ファンの方と交流だって出来ますよ。それって、ステキなことじゃないですか?」
「ファンが聞いてくれるという、保証はないよ? それでも、歌い続けられるの?」
 この記者さんは良く知っているのでしょう。いえ、亜利沙でも知っているようこと、雑誌記者の方が知らないはずありません。
 アイドルというのは、人気がある内はいいんです。人気が出るなら、それで良いんです。キラキラ輝いていられます。
 けど、人気がなければ、誰の目にも留まらなければ、気付かれない内に消えてしまいます。スキャンダルが1つでるだけで、全然見なくなるようなアイドルちゃんだっています。そうでなくても、飽きられたら終わりなんです。
 ただ、そんなこと怖がっていて、何もやらないなんて、亜利沙には理解できません。
「ファンの方が聞いてくれるとは限らない。うるさいと怒鳴られるかもしれない。誰も聞いてくれなくて、寂しく幕を閉じるかもしれない。そういた不安はいっぱいあるかもしれません」
 現実は、夢とは違います。想像以上に冷たいことだって、珍しくはありません。
「それでもいいじゃないですか。アイドルとしての松田亜利沙は確かにそこにいたんです。輝けていなかったかもしれません、しおれた花のような存在かもしれません。けど、怖がっていたら何も出来ません。やってみて、結果が出てから悩んでも遅くはないんです」
 亜利沙は賢くありません。どうやって自分をプロデュースすべきなのか、どうやって売り込んでいくのが正しいのか、そんなの全然分かりません。所詮、ファンでしかなかったんですから、知ってるはずないじゃないですか。
 ただ、アイドルとしての心得だけは。絶対に譲れないものだけは、みなさんが教えてくれましたから。日々何度でも、亜利沙に感じさせてくれますから。
「沢山のアイドルちゃんが輝いている世界で、亜利沙はどれだけ頑張れるのか分かりません。結果を残せるのか、アイドルとして輝けるのか、想像も出来ません。今ここにいるのはただの夢で、本当の亜利沙はお布団の中かもしれません」
 全部夢でした。なんて、夢オチが待っていないとは言えません。
 ある日唐突に、目を覚ませば全然違う状況に置かれているかもしれません。
 ただ、それを理由に何もしないのは、後ろに下がろうとするのは、おかしいと思います。
「でも、例えそうだったとしても、勇気を捨てるような言い訳にはなりませんから。亜利沙が唯一持っている、アイドルになれたものを手放したりは出来ません」
「ほう。亜利沙ちゃんは勇気でアイドルになれたと、そう思っているの」
「はい、亜利沙はそう思っています。変わっていても、良いんです。そんなの、言われなくても分かってます。ただ、勇気を捨てるようなことが出来ないだけです」
 信じるには勇気がいります。チャンスを掴むのにも、勇気がいります。アイドルを続けるのにも、勇気がいります。
 人が成長するには勇気が必要で、何かを始めるのにも勇気が必要です。
 似合わないかもしれませんが、亜利沙にとって捨ててはいけないものは、それだと思うんです。
「なるほどねー。うん、うん、これはいい感じになりそうだよ。まさか、こんな深い話を聞けるなんて、思ってもみなかった」
「亜利沙も、ここまで話すつもりはなかったんですけどね。プロデューサーさんだって、知らないでしょうから」
「そうかい? ただ、ファンとしては嬉しい話も聞けた。ありがとう」
 脇においていたレコーダーを止め、コーヒーを飲み始める記者さん。うん、中々渋くて良いですね。
 アイドルちゃんはキラキラしていて可愛いですが、こういった渋いおじさんだって嫌いではないんです。記者さんて、格好良くないと勤まらないんでしょうか?
 亜利沙の知らない世界が、すぐ傍にもあるんですね。
「さて、長い時間ありがとう御座いました。出来上がったら持ってくるんで、期待していて下さい」
「こちらこそ、ありがとうございました。なんだか、楽しかったです」
 自分の心の中を話すなんて、正直思ってもみませんでした。アイドルになったきっかけとか、そこら辺で終わるはずだったんですけど。今になって恥ずかしくなってきましたけど、記事にしないでなんて言えません。
 勇気です。果報は寝て待てと言いますから、きっと良い記事にしてくれると信じましょう。ファンを信じるのも、アイドルとして重要なことのはずですから。
 亜利沙が頑張って、もっと輝けるようになった時、今日のことが良い思い出になりますよね。
 
――アイドルって楽しいです
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