ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。
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恥ずかしいので止めて ^^;
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しずしほだよー
志保が面倒になってきてる感じだよ~
志保が面倒になってきてる感じだよ~
感情とは外に向かうものと、内に向かうものが存在する。そのバランスを問題のない形で取ることに失敗すれば、私の心の均衡は破られてしまうのでしょう。
どれだけ大人のフリをしたところで、自分が中学生でしかないことは、私が一番分かっている。どんなに背伸びをしたところで、届かないものがあるのは、この世界で教え込まれた。
だから、無駄にあがくつもりはないし、どうしようもないことは受け入れているつもりなの。
海模様
自分が面倒なキャラだと、そう気づいたのはいつのことだったか。友達を作るのが苦手で、誰かと一緒に行動するのが苦手で、俗に言う一匹狼な気質であることに気がついたのは、いつだったかしら?
常に警戒するように周りを伺って、隙を見せないようにピリピリして、誰かが近づこうとすると吠えて威嚇する。自らの弱さを指摘されないためにしているはずのことが、自らの弱さをさらすことだったなんて、あまりに滑稽で笑えてしまう。
ついでに、それだけではないことにも最近気づいてしまったものだから、私の内側はずいぶんとグチャグチャな感じになってしまっている。自分のやるべきことに対する義務感、そこへ向かうための指標には理想が入り込んでいて、そこから発展してしまった夢想が物語を展開しようとしてくる。それを押さえつけようとすれば、夢を叫び始める大きな声が溢れだし、それを否定するかのように強い感情が膨れ上がるのが分かる。
シアターにいる間、アイドルとしての北沢志保が求められ、私もそれに答えられるように努力を重ねる。それは当然の話であって、求めてもらえるのは嬉しいこと。ライバルとしてしか見ていなかったみんなに、友達だといわれて気恥ずかしくなるのは、過去の私が頑固だったのを誰よりも知っているからにすぎない。甘いと思うところもあるけれど、みんながいてくれるから頑張れることもあって、みんなに何度も助けられている事実がある。
私がみんなのために出来ることなんて、たかが知れているけれど、それでも何かの形で返したいと心の中で望んでいる。
家に帰った私に求められるのは、姉としての存在。これについては今更考えるものでもないけれど、弟の世話と母のサポートが私の役目。自ら望んで手を出しているところもあるし、気づけば自分の役割となっていたところもあるけれど、家族ってそういうものでしょ? 私だって迷惑をかけているのだから、お互い様よね。
静香の隣にいる時、特に2人きりでいられる時は、恋人としての北沢志保が必要になる。これは演じる必要がないけれど、ワガママとガマンのバランスを取らなければいけないところが、かなり難しくて、未だにどうするべきなのかが分からないことが多くて、困惑してしまう。
恋人だからと求めても良いこと、恋人だから求めるべきこと。恋人だからガマンすべきこと、恋人だから伝えるべきこと。
静香の隣にいる私は北沢志保でしかないけれど、恋人であると同時にライバルであることも求められるから。情けない姿を見せないように気をつけなければいけないの。
だから、こんなふうに、今の姿を見られているのは望ましくないわ。
「志保って、私以上に不意打ちに弱いわね。もう少し抵抗するかと思ったのに、ちょっと残念だわ」
「急に抱きつかれたからって、ふりほどくわけにもいかないでしょ? 静香が私を求めるのは当然のことだし、私だって嫌な訳じゃないわ。ただ、唐突にやられるとどうして良いかが分からないだけよ」
私を押し倒すような形で抱きついてきたのは静香で、その動きは素早く避けられるようなものではなかった。ついでに、体を投げ出すようにして飛びかかってきているのだから、避けたら痛いでしょ? 普段の大人しめなイメージからはかけ離れているほどに、恋人としての静香はアクティブよね。キスをするのも、押し倒してくるのも、手をつなぐのも、そのほとんどが静香からのアクションになっている。
対等であるはずの私が受け手に回るばかりというのは、情けない話でしかないのだけれど、彼女ほどの積極性を持ち合わせていない以上、今はなされるがままでいるしかないのが事実。将来的には逆転とまではいかなくても、同じ程度の頻度で相手を求められるように変わりたいけど、出来るのかしら?
「唐突にやらないと、志保、逃げるじゃない。見つめ合ってキスをするなんて、ずいぶんと先の話になりそうだもの。恥ずかしいのは分かるけど、ちょっと乙女過ぎない?」
「恥ずかしいものは恥ずかしいんだから、仕方ないでしょ? 静香だって、いつも真っ赤になってるじゃない。今だって顔を見せようとしないのは、赤くなっているのを隠すため何じゃないの?」
見つめ合ったままキスをする。ドラマやマンガではよく見るシーンだけれど、実際にやるのはかなり気恥ずかしいものがある。相手の反応をずっと見ていられるのは嬉しいし、好きだからこそずっと見ていたい気持ちは分かるわ。
でも、それって、私の顔もずっと見られているってことでしょ? キスをする瞬間も、目を閉じる瞬間も、火がついたように赤くなる瞬間も、全て見られてしまう。途中で変な顔をしてしまった時も、ばっちり見られてしまうってことでしょ?
そんなリスクの高い方法、簡単に実施できるわけないじゃない。静香だってやろうとしたことないくせに、責任を全部私に押しつけるのはどうなの? そこは、流石に黙っていられないわよ?
「赤くなっている程度、隠したりしないわ。好きな人と抱き合っているんだもの、当然の話でしょ? 恥ずかしいし、嬉しいし、それは当たり前の感情だわ」
恥ずかしさに負けそうになった人間は、無理矢理にでも理論的なことを考え、冷静を装おうとするものらしい。それは静香でも私でも変わりがなくて、おそらく他の人たちでも変わりはないのでしょう。
静香は元々理論的な話し方をするし、そのものに違和感を感じることは殆どないけれど、タイミング的には恥ずかしさを隠そうとしているのが、よく分かる。恥ずかしいのが当たり前だなんて、普段であれば言わないでしょ? もっと回りくどい言い方で、誤魔化そうとするはずよ。
「私は出来ることなら隠したいわ。恋愛だって積み重ねだもの、静香の要求にもスマートに応えられて、私のワガママも照れることなく伝えられる。そういった慣れが、より深い関係を築くために必要だと思うから」
幸せに慣れたいとは思わない。特別なことは、そのままであって欲しいし、静香といられる時間の幸せを、当然だと感じるような傲慢な気持ちは欲しくない。
けれど、より深い関係を気づいていくためには、いつまでも恥ずかしがっているわけにもいかないでしょ? 相手の目を見つめていられないような私では、次のステップに進むのは難しいわ。それは、静香が一番知っていることじゃない? 今の私とでは、より深い関係を望むのは難しいって。私の態度に、不満を感じているはずでしょ?
「うーん、より深い関係を求めてくれるのは、嬉しいわ。でもその過程の中で、恥ずかしがっている志保を見られなくなるのは、個人的には惜しいの。普段はりんとしていて、澄まし顔の志保が真っ赤になるのよ? 普段見られない、特別な表情をこんなにも間近で見られるのよ? その特権を手放すだなんて、とんでもない。もったいなさ過ぎて、涙が出てきそうだわ」
「……言わないようにしてきたけど、静香って結構変わったことに拘るわね。恥ずかしがっている私が見たいとか、その特別感を失うのが嫌だとか、側にいればいつでも見られるものでしょ?」
「あら、でもきちんと言葉にして伝えておけば、志保は私にそういった表情を見せないように努力するでしょ? それなのに見せてしまった時、指摘をされた時、秋の紅葉よりも鮮やかな、すばらしい赤色に染まるの。今からその表情が見られるのが、とても楽しみだわ」
声に艶が入り、言葉通り楽しみにしているのが分かる。
確かに、こうやって直接言葉で伝えられた場合、私は維持になってそういう表情を避けようとするでしょう。静香の前だからといって気を緩めてはいけないと、隙を見せることと恋愛は別だと、気を張ることが増えるでしょう。
でも、必ず失敗してしまう。静香と一緒にいる状態で、ずっと気を張っているなんて無理だから。必ずゆるんでしまうタイミングがあるから、その時に静香の望む顔を見せてしまうのでしょう。別に見られることについて思うところはないけれど、ちょっと恥ずかしいわね。いつも通りの冷静さでいられるとは思っていないけれど、自分で制御できないところがあるというのは、難しいものね。
それにしても、面倒ね。恥ずかしがっている顔を静香に見られたくないと願っている自分がいる反面、私の全てを静香に見て欲しいと、包み隠さず開示すべきだと言い張る私もいる。そのどちらかの意見だけを採ることは出来なくて、自分のことなのに制御できずにいるのも事実。その上、経験が増える度に求めるものも変わってしまうから、今静香が望んでいることに、いつ私の心が同意してしまうとも限らない。
理性的な部分では拒もうとしていることも、本能の部分では従ってしまう。一時的でも受け入れてしまったものに、はまらないという保証はない。
これは、私の置かれている現在の状況を見れば明らかだ。なれ合うつもりはないと良いながら、友達も増えた。ライバルという関係だけだったはずの相手と、仲良く遊んでいることもある。最初はぶつかり合うだけで、仲良くなんて慣れないと思っていた静香とは、いつの間にか恋人になってしまった。後悔はしていないけれど、女の子同士のカップルなんて、私はいつ受け入れられるようになったのかしら?
私は変わってしまった。それ自体は悲しむことでもなく、以前に比べれば改善されていることも多いのだから、変化を受け入れて喜ぶべきことだけど、自分の中で処理し切れていないこともあるから、納得できていないところもあるから、現実と理想の差に面倒だと感じてしまう。
いつか、私も静香に求めるようになるのかしら? 私のして欲しいこと、私の見たいものを直接的に伝えるタイミングがくるのかしら? それはいつで、どんなないようになるのかしら?
その内容は、いつも悩んでいることなの? 私が口にしてしまった言葉で、静香を傷つけてしまった時に苦しんでいる、身勝手な感情が表に出てきてしまうの?
自らの知識不足で静香を困らせて、もっといい方法があるのに固執してしまって、苦笑いをさせた後に悩んでいるものなの? それを口にしたところで意味がないって、私は知っているはずなのに、それを言葉にするの?
認められないわ。私の頭の中にだけ描いているものは、ただの理想でしかないと分かっているから。実現するはずもない、私の為だけのワガママだと分かっているから、口にしたくないの。
仮にその理想が叶ったとしても、私は悩むことになるのでしょう。どうして叶ってしまったのかと、私だけのワガママがどうして叶えられてしまったのかと、ぐだぐだと悩むことになる。
納得が出来ないから、理解が出来ないから、どうしてだろうと考えることになってしまう。自分の中にあるものだけで、頭を悩ませる結果になる。
「志保、寝ちゃった?」
問いかけに対して、何も返答をしなかったから不安になったのでしょう。別にあきれたりすることはないけれど、静香もそれなりに不安になったりはするのね。
私を抱きしめる腕には力がこもり、どこにも行かないで欲しいと甘えてくる。顔を動かすことはないくせに、私の様子を探るかのように、指が何かを求めて動いている。
「起きてるわ。どう返事したらいいのか、分からなくて考えてたの」
私は面倒なキャラであることを理解しているから、静香が望むことは当然として大体のものを受け入れるつもりでいるのに、どうして怖がるのかしら?
今だって、このまま襲われたとしてもかまわないと、私自身の心は受け入れる準備をしてしまっている。静香が望むのであれば、いつでもこの体に傷を付けてもらおうと、手を広げて待っている。
まったく、自分から動こうとはしないくせに、静香には望もうとするのよね。私の全てを求めて欲しい、壊れるくらいの愛情を注いで欲しいと、一人前に求めている。滑稽だわ。自ら動かない人間が何を得られるというの? リスクを負うことも出来ない、リスクを抱えることも出来ない、そんな私が何を得られるというの? 静香に嫌われることだけを恐れている、そんな臆病者が望みを抱いても、叶うはずがないでしょ?
「そう、別に真面目に考えなくても良かったのよ? バカなことを言っているって、一蹴してくれてもかまわなかったんだから」
「静香がせっかく伝えてくれた言葉に、そんなもったいないこと出来るわけないでしょ? 何か出来ることはないかって、私なりには考えるわよ」
今の状態だって、静香が踏み出してくれたからあるもの。静香が私を抱きしめているだけで、抱き合っているわけではないから。こういった小さな差が積み重なって、私の心に雪のように降り積もり、冷やしていく。どれだけ自分が情けないかと嘆く言葉を、冷たく響かせる。
「私だって、たまには静香を求めたりしてみたいの。いつも誘ってもらう立場じゃなくて、静香の後ろに続くんじゃなくて、私から始まる時間も欲しいのよ」
「志保が求めたいタイミングで、志保がやりたいことを、そのまま伝えてくれれば良いわ。手をつなぎたいならさらってくれても良い、キスをしたいのなら奪ってくれれば良い、抱きつきたいのなら飛び込んでいらっしゃい」
「そんなこと言われても、静香を困らせることになるわよ。私達は恋人であると同時にライバルでもあるんだから、一方的に甘えてばかりいるのもおかしな話でしょ?」
私は弱い。今までは足りないから弱いものだと勘違いしてきたけれど、こと恋愛においてはその弱さは致命傷となるものだと、理解させられた。足りないのなら補えばいい、不足をしているのなら練習を重ねればいい。実力というのはそうやって身につけるものだと思っていた。
けれど、恋愛は経験値がないから。今までそういった経験がなく、興味もなかったから私は恋愛についての知識がない。相手のことをどんなふうに考えているもので、どんな苦しみを抱えるのが当たり前で、どのように幸せを求めて良いのか、数冊の本を読んだ程度の知識しかないの。静香はそんなものを気にせずに、私達だけの恋愛を楽しみましょうなんて言ってくれるけれど、その言葉に甘えてしまった結果が今なのよ。
知識が足りないままに手探りで進んで、勘違いしたままに分かったつもりになって。忘れるべきでない手順を抜いてしまったから、経験として得られるものも少ない。静香が動いてくれるから、私が受け身のままでも関係が進んでいるように勘違いしてしまう。誰かにさらわれてしまうかも知れないと言う、この恋愛の破局を予防するための対策すら考えていない。
どうすればいいのかしら? どうすれば、私はずっと静香の側にいられるの?
嫌われたくないの。でも、私だって静香を求めたいの。私にだって理想としている形はあるの。静香とこんな関係になってみたいって、静香とこんなことをしてみたいって、胸の中には抱いているのよ。
伝えられるわけないじゃない。嫌われるくらいなら、今の関係のままがいいの。静香が離れていくくらいなら、冷たい目で見られるくらいなら、失わないためにガマンするわよ。
今まで持っていなかった感情だから、処理し切れていないけれど、情緒不安定になっているけれど、それでもダメなの。今の関係を終わらせてしまうくらいなら、私の理想なんて閉じてしまえばいい。静香の望む形で進んでいくように、展開していけるように寄り添えるようになりたい。
それが一番平和だから。ちゃんと幸せにつながっているはずの道だから。私は私の欲望に負けたりしない。
「私は今の関係も気に入っているの。わざわざリスクを背負ってまで、変えようとは思っていないわ。静香は不満なの? 今の関係を変えたいの?」
静香は黙って聞いてくれて、口を挟んでくるような様子もない。それが怖くて、彼女の顔が見られないことを感謝している。今の私の顔はきっと、彼女が見たことがないくらいに不細工だろう。自分の望みを押しつぶすしかなく、やりたいことをガマンするしかない状態。
その上で、幸せを感じているという矛盾に、私の心がどこまで耐えられるのか。望みを叶えるのではなく、幸せを甘受している状態に、私の心はどれくらい耐えられるのだろうか?
「分からないわ。変えたいと思っているところもあるけれど、今が幸せなのも事実だから、基本的には志保の考え方に賛成よ? でも、志保がガマンしているように感じるの。本当は望んでいるか達と違うのに、幸せだからと口に出さずにいてくれているように感じてしまう。最初は勘違いかなって思っていたけれど、どうかしら? 私の感じているもの、正しいんじゃないの?」
「ガマンなんかしてないわ。ただ、今の幸せを壊したくないのは事実で、私にはどうすればいいのか分からないから、口を出さないだけよ。私だけが求めているもので、2人が幸せになれるとは限らないでしょ?」
面倒ね。私の言葉が、非常に面倒だわ。自分のことなのに、嫌になるくらい。静香との関係はもっと深いところでつながれるような、今の関係からの進展は望んでいるの。
でも、その途中で私のワガママが絡んできそうだから――この思考のループ、何度目かしら? うだうだと悩んでいるだけで、結論のでない不毛な思考。嫌われたくないから口にしないというのなら、それで良いじゃない。女々しくて、しつこいわね。こんなの、私らしくないわ。
いつまでも悩んでいるくらいなら、行動に移しましょう。まとめっていないのが怖いなら、まとめてしまいましょう。それは、私にしか出来ないことで、私がやるべきことでしょ? 私のやりたいことをまとめて、提示しましょう。
その結果として静香に拒否されたとしたら、望まなければいい。好みが合わなかった可能性もあるし、単純にタイミングではないと判断されているのかも知れないから。いつまでも、情けない自分に付き合っているわけにはいかないの。私には、そんな無駄な時間を過ごしているだけの余裕がないわ。
「ねぇ、静香。あなたが私のワガママを聞いてみたいと言ってくれるのなら、ちょっとした提案があるんだけど」
「志保にしては、素直なお願いね。良いわよ? 私は志保のワガママを知りたいし、どうなりたいかも知りたい。だから、何かの形で教えてくれるなら歓迎するわ」
まるで読んでいたかのような返答。それはつまり、静香にそれだけの言葉を用意させる程度には、分かりやすく悩んでいたということね。
ダメね、ため息がでる程度には情けないわ。
「文面にまとめてくるから、提出させて。笑いたくなるような内容もあると思うけど、読んでもらえると嬉しいわ。今のままだと、その内爆発してしまいそうなの」
「爆発した結果として私を襲ってくれるのなら問題ないけど、アイドルとしてはそこで終わってしまう可能性もあるわね。良いわ、ちゃんと読ませてもらう。志保がここまで悩んでいることよ、笑ったりなんてしないわ」
私の身勝手なお願いも、軽く受け入れてくれる彼女。どんな話をしている時も、私が勝手に悩んでいる時も、静香の腕が離れることはなかった。その温度にどれだけ私の心が救われて、その優しさに私の心は救われた。
まったく、だから遠慮してしまうのよ。静香は私よりも積極的なくせに、直接的な要求は何もしてこないんだから。それこそ、押し倒されたとしても、そのまま何かがあったとしても気にもならないというのに。私が求めたりしないから、遠慮しているんでしょ?
お互い、難儀な性格よね。
――中途半端な関係は、もうすぐ終わるわ
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