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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
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SS書き・ステカつくり
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出遅れた!
七夕前日までにUPするはずだったのに、出遅れた!


飴色紅茶館より「さらさ&芹穂」です
七夕前の話なんです

あまーいの目指したんですけどねー orz

「もうスグですね」
「そうだねー。今年も頑張ろう」
じめじめとした雨が降る中、私と芹穂さんは買い物へと出ていた。
袋の中身はフレーバーとして使用するシナモンだったり、お菓子の材料。
今年こそは利益率の良いお菓子を出したいけど……果たして上手くいくだろうか?
「さらさちゃん、難しい顔になっているよ?」
「え……す、すみません」
私が失敗してしまう金額と、利益となる金額。
その割合を考えていた為、少し怖い顔になっていたようだ。
「もー、可愛いんだから。そんな顔してると、勿体無いよ?」
「別に私は……それに可愛いと言えば、芹穂さんの方が」
「ん? どうかしたの?」
上目遣いとなり、私を見上げてくる芹穂さん。
その姿は年上とは思えず、リスか何かの小動物的な可愛さを持っている。
はぁ……この人はどうしてこう、自分の魅力に気付かないまま振り撒いてしまうのだろう?
今はまだライバルが現れていないから良いけれど、私でも惚れてしまう彼女だ。
放っておけば、男女構わず引き寄せてしまうに違いない。
「さらさちゃーん。もしもーし、さらさちゃーん」
こんな風にまとわりついたりして……抱きしめちゃダメかな?
芹穂さんを抱きしめたら、きっと柔らかいんだろうな。
良い匂いがして、それだけで幸せになってしまいそうな。
「ぼーっとせずに、帰ろうよ」
「はい、そうですね。すみません」
だけど、勿論そんなこと出来るはずもなく、私の妄想は妄想で終わる。
お願いして、甘えれば許してくれそうな気もするけれど。それはもっと先の話。
私は、彼女に相応しい人間には、まだなれていないのだから。





「それにしても、ピンクミルキーウェイを淹れるのも久しぶりだねー」
お店に帰るなり、早速練習を始める芹穂さん。
その小さな身体を器用に動かして淹れている姿は、見ているだけで和んでしまう。
「ウチには、季節に関係なく飲まれるお客様もいますけどね」
けど、今の私には見惚れて和んでいる暇はない。
淹れる練習は勿論のこと、お菓子作りの練習もしなければいけないのだ。
いつも通りのことをしていたのでは進歩がないし、今日こそは新しいレシピを完成させないと……。
「ふふ。でも、淹れ方を忘れない為には丁度良いよね」
「芹穂さんがそう言うなら」
脳裏に浮かぶのは、美味しそうに飲んでいる愛華。
女の子の気持ちまで甘くなる紅茶なんて無茶を言われたけど、あんなに美味しそうに飲んでくれるのなら良いかもしれない。
ただ、ウチには他のメニューもあるわけだし、今度進めてみようかな?
詩子さんだって、たまには別のものを一緒に飲んでみたいだろうし。
「ピンクミルキーウェイ目当てでいらっしゃるお客様もいるから、頑張らないとね」
ハルの作ってくれたジンクス。
その効果を狙っているのかは分からないけど、七夕は他の日よりもお客様が多い。
当然お店としては稼ぎ時だから、逃すわけにはいかない。
「それに、今年は紅茶だけではありませんよ?」
「うーん、私は嬉しいけど。さらさちゃん大丈夫?」
今年から、セットとなるお菓子。
製菓学校にすら通っていない、私のお菓子だけど……芹穂さんが美味しいって言ってくれるなら、自信を持ってお客様にお出しできる。
まぁ、そうは言ってもクッキーやマドレーヌが精一杯で、ケーキは目下練習中。
基本的なスポンジは焼けるけど、アレンジを加えた途端に難しくなる。
七夕まであまり時間は残されていないけど、ここは意地でも仕上げてしまいたい。
「さらさちゃん。頑張ってくれるのは嬉しいけど無理はしないでね?」
「大丈夫ですよ。ちょっとぐらい無理してでも、美味しいお菓子を作りたいですから」
私の夢の為に。飴色紅茶館の未来の為に。
私は頑張りたい。ちょっとぐらいの無理だって、したい。
芹穂さんの隣に、胸を張って立つ為に私は頑張る。
「だーめ」
そう意気込んでいたのに、芹穂さんに怒られてしまった。
怒られているとか、叱られているとか、そんな雰囲気ではないけど――どうしてだろう?
「さらさちゃん、無理はダメだよ」
「でも、今の私の腕では芹穂さんの横に立てません」
紅茶の専門家である芹穂さん。
その横に並んで立つなら、私はパティシエになりたい。
飴色紅茶館専属のパティシエとして、芹穂さんともっと深い話をしたい。
「ごめんね、怒ったりして」
「いえ、こちらこそすみませんでした。それにしても、急にどうかしたんですか?」
無理をしてはいけないと、注意されただけ。
それなのに、どうして芹穂さんが謝るのだろう?
「私は、さらさちゃんと一緒にやっていきたいの」
混乱している私を気遣ってか、いつもよりもゆっくりと話す芹穂さん。
「大変なことがあるかもしれないし、辛いことがあるかもしれないよ」
女性らしい柔らかさと、年上としての凛とした態度。
日頃の彼女からは想像出来ない、大人の女性としての姿。
「けど、それ以外の時は笑っていて欲しいから」
私は、そんな芹穂さんに向かい合えるだけの人間になれるだろうか?
芹穂さんを助けているつもりだけど、実際は甘えているだけではないか?
そんな心配をしている私にも、彼女は優しく接してくれる。
「さらさちゃんに楽しいって、そう思って欲しいから」
私がどうすれば良いのか。
芹穂さんの傍にいて、2人で笑っている為にはどうすれば良いのか。
それを、1つずつ教えてくれる。
「さらさちゃん1人が、無理して頑張るなんてダメだよ?」
1年、5年、10年。
私達は50年先でも隣にいる約束をした。
「このお店はさらさちゃんと、私のお店なんだから」
それなのに、私は焦ってしまった。
急ぐのではなく、頑張るのでもない。
ただ、焦ってしまった。
「ゆっくりと、のんびりと、2人で頑張ろう」
「はい、芹穂さん」
そう言って微笑む彼女の横顔は綺麗で、私には眩しかった。
それと同時に、どんどんと早くなる鼓動が教えてくれる。
やっぱり、私は芹穂さんが好きなんだなって。
ずっと、この人の傍で支え続けたいって。

――いつまでも、あなたの隣に
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