ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。
※ 百合思考です。
最近は、なのは以外も書き始めました。
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
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ご報告頂けたら相互させて頂きます。
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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
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恥ずかしいので止めて ^^;
出遅れた!
七夕前日までにUPするはずだったのに、出遅れた!
飴色紅茶館より「さらさ&芹穂」です
七夕前の話なんです
あまーいの目指したんですけどねー orz
七夕前日までにUPするはずだったのに、出遅れた!
飴色紅茶館より「さらさ&芹穂」です
七夕前の話なんです
あまーいの目指したんですけどねー orz
「もうスグですね」
「そうだねー。今年も頑張ろう」
じめじめとした雨が降る中、私と芹穂さんは買い物へと出ていた。
袋の中身はフレーバーとして使用するシナモンだったり、お菓子の材料。
今年こそは利益率の良いお菓子を出したいけど……果たして上手くいくだろうか?
「さらさちゃん、難しい顔になっているよ?」
「え……す、すみません」
私が失敗してしまう金額と、利益となる金額。
その割合を考えていた為、少し怖い顔になっていたようだ。
「もー、可愛いんだから。そんな顔してると、勿体無いよ?」
「別に私は……それに可愛いと言えば、芹穂さんの方が」
「ん? どうかしたの?」
上目遣いとなり、私を見上げてくる芹穂さん。
その姿は年上とは思えず、リスか何かの小動物的な可愛さを持っている。
はぁ……この人はどうしてこう、自分の魅力に気付かないまま振り撒いてしまうのだろう?
今はまだライバルが現れていないから良いけれど、私でも惚れてしまう彼女だ。
放っておけば、男女構わず引き寄せてしまうに違いない。
「さらさちゃーん。もしもーし、さらさちゃーん」
こんな風にまとわりついたりして……抱きしめちゃダメかな?
芹穂さんを抱きしめたら、きっと柔らかいんだろうな。
良い匂いがして、それだけで幸せになってしまいそうな。
「ぼーっとせずに、帰ろうよ」
「はい、そうですね。すみません」
だけど、勿論そんなこと出来るはずもなく、私の妄想は妄想で終わる。
お願いして、甘えれば許してくれそうな気もするけれど。それはもっと先の話。
私は、彼女に相応しい人間には、まだなれていないのだから。
◇
「それにしても、ピンクミルキーウェイを淹れるのも久しぶりだねー」
お店に帰るなり、早速練習を始める芹穂さん。
その小さな身体を器用に動かして淹れている姿は、見ているだけで和んでしまう。
「ウチには、季節に関係なく飲まれるお客様もいますけどね」
けど、今の私には見惚れて和んでいる暇はない。
淹れる練習は勿論のこと、お菓子作りの練習もしなければいけないのだ。
いつも通りのことをしていたのでは進歩がないし、今日こそは新しいレシピを完成させないと……。
「ふふ。でも、淹れ方を忘れない為には丁度良いよね」
「芹穂さんがそう言うなら」
脳裏に浮かぶのは、美味しそうに飲んでいる愛華。
女の子の気持ちまで甘くなる紅茶なんて無茶を言われたけど、あんなに美味しそうに飲んでくれるのなら良いかもしれない。
ただ、ウチには他のメニューもあるわけだし、今度進めてみようかな?
詩子さんだって、たまには別のものを一緒に飲んでみたいだろうし。
「ピンクミルキーウェイ目当てでいらっしゃるお客様もいるから、頑張らないとね」
ハルの作ってくれたジンクス。
その効果を狙っているのかは分からないけど、七夕は他の日よりもお客様が多い。
当然お店としては稼ぎ時だから、逃すわけにはいかない。
「それに、今年は紅茶だけではありませんよ?」
「うーん、私は嬉しいけど。さらさちゃん大丈夫?」
今年から、セットとなるお菓子。
製菓学校にすら通っていない、私のお菓子だけど……芹穂さんが美味しいって言ってくれるなら、自信を持ってお客様にお出しできる。
まぁ、そうは言ってもクッキーやマドレーヌが精一杯で、ケーキは目下練習中。
基本的なスポンジは焼けるけど、アレンジを加えた途端に難しくなる。
七夕まであまり時間は残されていないけど、ここは意地でも仕上げてしまいたい。
「さらさちゃん。頑張ってくれるのは嬉しいけど無理はしないでね?」
「大丈夫ですよ。ちょっとぐらい無理してでも、美味しいお菓子を作りたいですから」
私の夢の為に。飴色紅茶館の未来の為に。
私は頑張りたい。ちょっとぐらいの無理だって、したい。
芹穂さんの隣に、胸を張って立つ為に私は頑張る。
「だーめ」
そう意気込んでいたのに、芹穂さんに怒られてしまった。
怒られているとか、叱られているとか、そんな雰囲気ではないけど――どうしてだろう?
「さらさちゃん、無理はダメだよ」
「でも、今の私の腕では芹穂さんの横に立てません」
紅茶の専門家である芹穂さん。
その横に並んで立つなら、私はパティシエになりたい。
飴色紅茶館専属のパティシエとして、芹穂さんともっと深い話をしたい。
「ごめんね、怒ったりして」
「いえ、こちらこそすみませんでした。それにしても、急にどうかしたんですか?」
無理をしてはいけないと、注意されただけ。
それなのに、どうして芹穂さんが謝るのだろう?
「私は、さらさちゃんと一緒にやっていきたいの」
混乱している私を気遣ってか、いつもよりもゆっくりと話す芹穂さん。
「大変なことがあるかもしれないし、辛いことがあるかもしれないよ」
女性らしい柔らかさと、年上としての凛とした態度。
日頃の彼女からは想像出来ない、大人の女性としての姿。
「けど、それ以外の時は笑っていて欲しいから」
私は、そんな芹穂さんに向かい合えるだけの人間になれるだろうか?
芹穂さんを助けているつもりだけど、実際は甘えているだけではないか?
そんな心配をしている私にも、彼女は優しく接してくれる。
「さらさちゃんに楽しいって、そう思って欲しいから」
私がどうすれば良いのか。
芹穂さんの傍にいて、2人で笑っている為にはどうすれば良いのか。
それを、1つずつ教えてくれる。
「さらさちゃん1人が、無理して頑張るなんてダメだよ?」
1年、5年、10年。
私達は50年先でも隣にいる約束をした。
「このお店はさらさちゃんと、私のお店なんだから」
それなのに、私は焦ってしまった。
急ぐのではなく、頑張るのでもない。
ただ、焦ってしまった。
「ゆっくりと、のんびりと、2人で頑張ろう」
「はい、芹穂さん」
そう言って微笑む彼女の横顔は綺麗で、私には眩しかった。
それと同時に、どんどんと早くなる鼓動が教えてくれる。
やっぱり、私は芹穂さんが好きなんだなって。
ずっと、この人の傍で支え続けたいって。
――いつまでも、あなたの隣に
「そうだねー。今年も頑張ろう」
じめじめとした雨が降る中、私と芹穂さんは買い物へと出ていた。
袋の中身はフレーバーとして使用するシナモンだったり、お菓子の材料。
今年こそは利益率の良いお菓子を出したいけど……果たして上手くいくだろうか?
「さらさちゃん、難しい顔になっているよ?」
「え……す、すみません」
私が失敗してしまう金額と、利益となる金額。
その割合を考えていた為、少し怖い顔になっていたようだ。
「もー、可愛いんだから。そんな顔してると、勿体無いよ?」
「別に私は……それに可愛いと言えば、芹穂さんの方が」
「ん? どうかしたの?」
上目遣いとなり、私を見上げてくる芹穂さん。
その姿は年上とは思えず、リスか何かの小動物的な可愛さを持っている。
はぁ……この人はどうしてこう、自分の魅力に気付かないまま振り撒いてしまうのだろう?
今はまだライバルが現れていないから良いけれど、私でも惚れてしまう彼女だ。
放っておけば、男女構わず引き寄せてしまうに違いない。
「さらさちゃーん。もしもーし、さらさちゃーん」
こんな風にまとわりついたりして……抱きしめちゃダメかな?
芹穂さんを抱きしめたら、きっと柔らかいんだろうな。
良い匂いがして、それだけで幸せになってしまいそうな。
「ぼーっとせずに、帰ろうよ」
「はい、そうですね。すみません」
だけど、勿論そんなこと出来るはずもなく、私の妄想は妄想で終わる。
お願いして、甘えれば許してくれそうな気もするけれど。それはもっと先の話。
私は、彼女に相応しい人間には、まだなれていないのだから。
◇
「それにしても、ピンクミルキーウェイを淹れるのも久しぶりだねー」
お店に帰るなり、早速練習を始める芹穂さん。
その小さな身体を器用に動かして淹れている姿は、見ているだけで和んでしまう。
「ウチには、季節に関係なく飲まれるお客様もいますけどね」
けど、今の私には見惚れて和んでいる暇はない。
淹れる練習は勿論のこと、お菓子作りの練習もしなければいけないのだ。
いつも通りのことをしていたのでは進歩がないし、今日こそは新しいレシピを完成させないと……。
「ふふ。でも、淹れ方を忘れない為には丁度良いよね」
「芹穂さんがそう言うなら」
脳裏に浮かぶのは、美味しそうに飲んでいる愛華。
女の子の気持ちまで甘くなる紅茶なんて無茶を言われたけど、あんなに美味しそうに飲んでくれるのなら良いかもしれない。
ただ、ウチには他のメニューもあるわけだし、今度進めてみようかな?
詩子さんだって、たまには別のものを一緒に飲んでみたいだろうし。
「ピンクミルキーウェイ目当てでいらっしゃるお客様もいるから、頑張らないとね」
ハルの作ってくれたジンクス。
その効果を狙っているのかは分からないけど、七夕は他の日よりもお客様が多い。
当然お店としては稼ぎ時だから、逃すわけにはいかない。
「それに、今年は紅茶だけではありませんよ?」
「うーん、私は嬉しいけど。さらさちゃん大丈夫?」
今年から、セットとなるお菓子。
製菓学校にすら通っていない、私のお菓子だけど……芹穂さんが美味しいって言ってくれるなら、自信を持ってお客様にお出しできる。
まぁ、そうは言ってもクッキーやマドレーヌが精一杯で、ケーキは目下練習中。
基本的なスポンジは焼けるけど、アレンジを加えた途端に難しくなる。
七夕まであまり時間は残されていないけど、ここは意地でも仕上げてしまいたい。
「さらさちゃん。頑張ってくれるのは嬉しいけど無理はしないでね?」
「大丈夫ですよ。ちょっとぐらい無理してでも、美味しいお菓子を作りたいですから」
私の夢の為に。飴色紅茶館の未来の為に。
私は頑張りたい。ちょっとぐらいの無理だって、したい。
芹穂さんの隣に、胸を張って立つ為に私は頑張る。
「だーめ」
そう意気込んでいたのに、芹穂さんに怒られてしまった。
怒られているとか、叱られているとか、そんな雰囲気ではないけど――どうしてだろう?
「さらさちゃん、無理はダメだよ」
「でも、今の私の腕では芹穂さんの横に立てません」
紅茶の専門家である芹穂さん。
その横に並んで立つなら、私はパティシエになりたい。
飴色紅茶館専属のパティシエとして、芹穂さんともっと深い話をしたい。
「ごめんね、怒ったりして」
「いえ、こちらこそすみませんでした。それにしても、急にどうかしたんですか?」
無理をしてはいけないと、注意されただけ。
それなのに、どうして芹穂さんが謝るのだろう?
「私は、さらさちゃんと一緒にやっていきたいの」
混乱している私を気遣ってか、いつもよりもゆっくりと話す芹穂さん。
「大変なことがあるかもしれないし、辛いことがあるかもしれないよ」
女性らしい柔らかさと、年上としての凛とした態度。
日頃の彼女からは想像出来ない、大人の女性としての姿。
「けど、それ以外の時は笑っていて欲しいから」
私は、そんな芹穂さんに向かい合えるだけの人間になれるだろうか?
芹穂さんを助けているつもりだけど、実際は甘えているだけではないか?
そんな心配をしている私にも、彼女は優しく接してくれる。
「さらさちゃんに楽しいって、そう思って欲しいから」
私がどうすれば良いのか。
芹穂さんの傍にいて、2人で笑っている為にはどうすれば良いのか。
それを、1つずつ教えてくれる。
「さらさちゃん1人が、無理して頑張るなんてダメだよ?」
1年、5年、10年。
私達は50年先でも隣にいる約束をした。
「このお店はさらさちゃんと、私のお店なんだから」
それなのに、私は焦ってしまった。
急ぐのではなく、頑張るのでもない。
ただ、焦ってしまった。
「ゆっくりと、のんびりと、2人で頑張ろう」
「はい、芹穂さん」
そう言って微笑む彼女の横顔は綺麗で、私には眩しかった。
それと同時に、どんどんと早くなる鼓動が教えてくれる。
やっぱり、私は芹穂さんが好きなんだなって。
ずっと、この人の傍で支え続けたいって。
――いつまでも、あなたの隣に
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