ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。
※ 百合思考です。
最近は、なのは以外も書き始めました。
カテゴリー
最新記事
(05/28)
(05/17)
(04/19)
(04/16)
(04/11)
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。
メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。
メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
当ブログ内のSSは無断転載禁止です。
恥ずかしいので止めて ^^;
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
お正月って暇ですね。考えるにはぴったりで、書くのにも困らないんですが
うん、暇です
そんなわけで、昨日の救いようのないSSを、ちょいっと拾いにいきます
千歳sideで書いてみると、そんなに酷いことではないのが、分かってしまう……
愛情って真っ直ぐなイメージがあるのですが、曲がっていたり、折れていたりしてもいいんじゃないかなって、思えてきました。
うん、暇です
そんなわけで、昨日の救いようのないSSを、ちょいっと拾いにいきます
千歳sideで書いてみると、そんなに酷いことではないのが、分かってしまう……
愛情って真っ直ぐなイメージがあるのですが、曲がっていたり、折れていたりしてもいいんじゃないかなって、思えてきました。
私は何も分かっていなかった。あの子のことを、何も分かってやれなかった。
姉なのに、ずっと一緒にいたはずなのに、気付くことも出来ず、苦しめてしまった。
だから、爆発しちゃったのね。私がいつまでも気付けなかったから。ごめんなさい、気に病まなくてもいいのよ?
あなたの気持ちにも、自分の気持ちからも、目をそらし続けていたのは私なのだから。
想いの混濁
朝日が差し込み、私のことを照らすようになった頃、とんでもない過ちをおかしていることに気が付いた。
いつもなら傍にあるはずの温もりが、私の大切なものがなくなってしまっていることに、気が付いてしまった。
昨日、提督への報告が終わった後、この部屋で私は襲われた。この世界で最も信用している妹に、襲われた。感情を溜め込んでしまって、どうすれば良いか分かっていない、そんな不器用な子だと分かっていたのに。私は気付くこともなく、いつも通りに接してしまったの。
だから、千代田は爆発してしまった。私への想いも、世界への不満も、先にある不安からも、全てを忘れる為に、私のことを求めたのね。
分かっている、あの子は不器用なだけ。自分の気持ちをちゃんと伝えられなくて、隠しているつもりなのにバレバレで――待ったのは失敗だったのかもしれないわ。こうして今ある結果を見つめれば、そのことが私の心へと重くのしかかってくる。
千代田は、おそらく海へと出てしまった。私が自分の気持ちを整理することが出来ず、泣いている間に海へと出てしまったのでしょう。
罪悪感と虚無を抱えながら、水底を目指しているに違いない。勝手に出撃をして、勝手に沈んでしまうなら、他に傷つく人もいないから。どれだけの無茶をしても、最小限の迷惑ですんでしまうから。
「まったく、どこまでも不器用なんだから」
優し過ぎたのね。今の世の中は、あの子にとっては残酷過ぎる。船としての記憶が邪魔をして、自分が何物かが分からない。何故戦っているのか、何故傷つかなければいけないのか。いつも悩んでいたのは知っているの。
それでも、私は手を差し伸べなかった。あの子なら乗り越えると、ただ盲目的に信じて、叱咤することしかしなかったわ。積もっていく不安を直視することもなく、あの子の涙を受け入れることもなく、全ての感情を姉妹という言葉で押しつぶして。
「これも成長と考えれば嬉しいだなんて、私の想いは歪んでいるわね」
私は、千代田に襲われたから泣いていたわけではないの。千代田が求めたくれたことは嬉しくて、だからこそ自分の汚さを直視してしまって、どうすれば良いのか分からなくて。私は、自分の中へと閉じこもってしまった。
あの子が泣いているのは、分かっているのに。私を傷つける以上に、自分の心へと刻み付けているのを知っているのに。何もしてあげられなかった。
あの時私が抱きしめることが出来れば、一声かけることが出来たのなら、違う未来を選べたのかもしれないのに。最低ね、私。姉としても、人としても、最低だわ。
「反省しても、落ち込んでも、結果は変わらないのよね」
どうすればいいのかしら? 千代田を傷つけてしまった以上、自分を許すつもりはない。
けれど、このまま追いかけないでいるのなら、光に照らされるままに過ごすのなら、大切なものを失ってしまう。私が手を伸ばさなければ救えないものを、見捨てることになってしまう。
そんなことになった時、私は耐えられるの? この世界で、千代田を亡くしてしまった世界で、私は生きていけるの?
こんなところで自問している前に、自らを責める前に、やるべきことがあるんじゃないかしら?
「千代田の好きになってくれた、千歳はこんな結末を望まないわ。どんな時でも、千代田を助けに行くんでしょ?」
身体がだるい。腕を上げるのすら億劫で、身体を起こすことなんて出来そうにない。艤装を背負ったとしても、出撃できないかもしれない。不安要素しか残っていないのね。
けれど、ここで千代田を追いかけないことを選べるほどに、私の心は壊れていないから。あの子の失う以上に、怖いものなんてないから。
「私は、いつも遅過ぎるのよ。そして、あの子は早過ぎるのよ」
前を歩いているつもりだったのに、いつの間にか追い越されて、その姿が見えなくなってしまう。霧の向こうへと、霞んでしまう。
望んでない未来を引き当てるのはいつもだけど、褒められるものではないから。せめて姉らしく、妹を追いかけることにしましょう。
戻ってこれないかもしれないし、千代田を見つけられないかもしれない。探している途中で、私が沈むかもしれない。
ただ、このままじっとしていることなんて出来ないから。追いかけてあげるわ。
――姉より先に沈むなんて、許さないんだから
PR
この記事にコメントする
- HOME -