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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
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らさ
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37
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男性
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1986/07/28
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E3、E4と攻略に泣かされいる俺提督です

・w・) 不知火ちゃん、癒してください

というわけで、不知火ちゃんシリーズです
長くなり過ぎそうな雰囲気があり、ちょっとぶった切ってしまっていますが……
5話分くらいまとめて、冬コミでコピー本にでも出来るといいなぁと、構想しています

そんなわけで、働き過ぎの女提督を息抜きに誘うお話です
女提督であって、俺提督ではありません。だって、百合にならねーですからね

後編は、頑張れば新幹線で書いてると思います~



 最近、司令が仕事をしてくれるようになりました。以前も頑張ってくれてはいましたが、何かのついでにやっているような、本来の目的は別にあるような感じでしたが、今は仕事の鬼となっています。
 それでいて、こちら側に同じようなことを強要したり、八つ当たりをしてこないのは素晴らしいことです。何より、秘書艦である不知火以外に気づかれないよう、執務の量を増やしているのは立派と言えるでしょう。部下を持つものとして、提督としての自覚を持たれたのでしょうか?
 しかし、何故でしょうか? 本来あるべき姿になったはずなのに、釈然としないものがあるのは。
 指令には、もっと楽しそうに過ごして欲しいと願ってしまう、この気持ちは何なのでしょうか?
 我々は共に軍属であり、この正しい姿に疑問を抱くべきではないのに――なんだか、面白くありません。彼女は本来、笑顔が似合うのですから。このような姿を、司令が余裕無く働いている姿を見る為に、艦娘は戦っているのでしょうか? このような、疲れた笑顔を見る為に、不知火は戦っているのでしょうか?
「考える必要性すら無く、論議する余地などありません」
 答えは、否だ。こんな状況を得る為に、戦っている訳ではない。司令を苦しめる為に、命を懸けているのではありません。
 まったく、この間までは執務をまともにしてくれないと、一緒でなければ何もしないと、そう叫ばれていたはずなのに。大変ではあっても、それこそが司令の魅力でもあったというのに、どうしてこのように変わってしまわれたのですか?
 不知火は納得していません。このような、余裕の無い姿が正しいものだと、頷くことは出来ません。
「物事には、限度というものがあります。特に、人間はもろいのですから、フォローすべきなのでしょう」
 現状を、秘書艦として見逃すことなど出来ない。今の状態が続いていては、こちらの方が疲れてしまいます。
 強制的な手段を用いてでも、是正して頂きます。
 
     不知火ちゃん、デートに誘う
 
『翌月曜日 ヒトマルマルマル 正門にて待たれたし 駆逐艦 不知火』
 自身で書いた、面白味のない手紙。あれを読まれた司令は、何を感じたのでしょうか?
 仕事の息抜きにと、誘い出すことで休憩してもらおうと、そのように考えたはずなのに、あのような文章しか書けない自分を、少々呪ってしまう。
 しかし、こういったことに慣れていない不知火が、下手に欲を出しても失敗するだけ。中々に加減が難しいものです。
 何にしても、落ち込むのは後にすべき。今は司令の到着を見逃さぬよう、目をこらさねばなりません。
 息抜き、遊びに行くという名目の元、他の艦娘から知恵を借り、着慣れないオシャレな格好をしていますから。この状態を見た提督の反応次第で、作戦内容を――プランを変更する必要があるのですから。けして、褒めて欲しいとか、可愛いといって欲しいなどといった、浮ついた気持ちはありません。不知火は、秘書艦隊として、過労気味になっている司令を連れ出すだけなのです。
 昨日までに練り上げた、このプラン『とある提督の休日日和』に従い、行動します。多少ひかかるところもありますし、疑問に感じる部分がないわけではありませんが。服装同様、不知火だけでは思いつけなかったアイディアが盛り込まれている、素晴らしいプランです。
 特に協力して頂いた、一部戦艦の姉妹には、何らかのお礼が必要でしょう。善意の元、満面の笑みで手伝って頂けたのですから、彼女達の司令への忠信は厚いのでしょう。
 確かに、頼りないところもあり、女性であるという最大のハンデも抱えています。作戦指揮において非常さを出したことはなく、戦果よりも安全性を採るような、効率の悪さだって目立ちます。
 ただ、司令のやり方に不満をあらわにする艦娘はなく、また適度に戦闘にも出られている為、一定の錬度は保たれている。無茶や無理はしないものの、堅実にこなしているとも見れるでしょう。
 もっとも、そういった指揮の為に膨大な資料が必要であり、書類関係は常に山積みになっているという有様ですが。これに関しては、不知火がフォローすれば問題はありません。
「それにしても、遅いですね」
 予定の時刻は過ぎ去り、そろそろ10分ほどが経過しようとしている。問題のない範囲ではあるものの、普段遅れることのない司令ということもあり、少し心配になってしまう。警報が鳴ったわけでもなく、出撃予定もない。それなのに遅れているとなれば、寝坊でしょうか?
 今まで寝坊も、遅刻もしたことがないのに、今日に限って寝坊? さすがに、それは狙い過ぎではないだろうか?
 休日とはいえ、威厳を保とうと頑張っている司令は寝坊などしない。少なくとも、不知火の中ではそういうことになっている。
 ならば、別の原因があると考えるべきでしょう。問題が発生しているのであれば、召集がかかるはず。それがないということは、敵襲ではない。
 そうなると、軍の上層部が訪問したか、昨夜あたりに呼び出されたと考えるのが妥当でしょうが、それもありえない。昨夜の鎮守府は、外部からの連絡が割り込まないよう、複数の艦娘による遮断工作に協力してくれているのだから。少なくとも、司令の耳に何かが入ることはなかったはず。
「準備に時間がかかっていると考えるのが、妥当でしょう」
 普段とは違うことを、しようとしているのです。なら、多少手間取っているのも仕方ないことなのでしょう。
 まったく、心配ばかりかけて。本質的なところは、何も変わらない。待つほうの身にも、なって頂きたいものです。
「えーと、遅れてごめんね。待ったよね?」
 そして、心配をしっかりとさせた辺りで登場するのは、勘弁して欲しいものです。身体は丈夫に出来ていますが、心までがそうだとは限らないのですから。心労を蓄積させるようなことは、控えて下さい。
「この時間にきて、待っていないと思うのであれば、聞かないで下さい」
「お待たせしてごめんなさい。ちょっと時間がかかってしまいまして」
 むぅ、司令の素直さが、少し気に入らないのはなぜでしょう。いつもであれば、満足しているはずなのですが。不知火も、期待していたということでしょうか?
 司令と出かける、今日という日を楽しみにしていたからこそ、言葉がつむがれるのでしょうか?
「司令という立場にありながら、休日といえども遅刻は厳禁です。そんなことでは、威厳を保つことなど出来ませんよ」
「ごめんなさい。今回は本当に反省しています」
 口だけは上手いのに、今回は逃げようとしないんですね。それだけ反省しているということなのでしょうし、気になることさえ分かれば、別段攻める必要はありませんでしたか。不知火としたことが、失敗です。
「次は遅刻しないようにして下さい」
 司令もいずれは恋人ができ、デートに繰り出す日も来るのでしょう。その時に失敗しないよう、今の内に学んで下さい。
 その方が、我慢強いとは限らないのですから。
「不知火ちゃん、またデートしてくれるの?」
「機会があれば、次もあるでしょう。司令の変わったお姿も拝見出来ましたし、たまには良いのかもしれません」
 拒絶する理由がなく、否定する理由もない。司令が望まれるのであれば、次があっても良いのかもしれません。我々は、戦う為だけに生まれたのではないのですから。
「ただし、遅刻に関しては、次はありません」
「その冷たさは、とても不知火ちゃんらしいね。ありがとう」
 落ち込んでみたり、お礼を言ってみたり。見ていて飽きませんね、司令は。謝るくらいなら、遅刻しなければ良いのに。折角の休日に、落ち込む必要もなかったでしょう。
 
 
     ◇
 
 
「実は、その、ちゃんと遅刻しないで着てたんだよ? 本当だよ?」
 いざ歩き出そうというタイミングで、懇願するように訴えてくる司令。
 しかし、本当は着ていたとは、どういう意味でしょうか?
「なら、20分も遅刻された理由は、何ですか? まさか、ぎりぎりまで執務に励んでいたなんてことは、ありませんよね?」
 結構色々なことを想像し、心配した身としては短い時間ではありませんでした。その理由が執務であったのなら、少し手段を講じねばなりません。
「それは、ほら、昨日の内に全部済ませたし。今日は、不知火ちゃんとのデートだって分かっていたから、早起きもしたの」
「デートではなく、息抜きです。それに、寝坊されていないのであれば、遅刻する理由はないでしょう?」
「その、ね。不知火ちゃんがそんなに可愛い服装でくるなんて思ってもみなかったし、想像もしていなかったから。いつのも服装できちゃって」
「司令は軍人なのですから、問題はないでしょう? 似合っていなければ話は別ですが、不知火としては嫌いではありません」
「うぅ、嬉しいけれど、今はその言葉に含まれるトゲに負けそうだよ」
 最近の司令からは見る影もないほどに、弱々しい姿。その上、涙まで浮かべられていては、これ以上強く言うことは出来ません。
 不知火とて、そこまで怒っているわけでもありません。何より、先ほどの言葉と現状を付き合わせれば、大体の予測はつきます。
「私もがんばってお洒落してみようかなって、不知火ちゃんと釣り合うように、可愛い格好したかったの。身長も低いし、メガネだし。無理だとは分かってても、努力くらいしてみようかなって」
「問題ありません。お似合いですよ」
 麦藁帽子に、白いワンピース。派手ということはなく、色合いだけで言えば普段とそれほど変わるものでもない。ただ、司令の持っている雰囲気には合っているし、別段おかしいところもない。
 どちらかといえば、不知火が装飾過多の服装をしているといえるでしょう。こんなところ、青葉さんにでも見つかれば、笑いものにされるに違いない。
「不知火ちゃん、お世辞なんていらないのよ? 遅刻したし、結局地味な格好だし」
「似合っているといったはずです。司令の魅力は引き出されていますから、落ち込まないで下さい。それに、遅刻は問題ですが、服装に関してはお互い様です」
 普段とは違う服装をしている、ついでに言ってしまえば兵装をはずしている状態なので、違和感があるのは分かります。
 しかし、そこまで卑下するほど、悪いわけではありません。
「えへへ、ありがと。不知火ちゃんもとっても可愛いよ。このままお持ち帰りして、一晩中愛でていたい」
「それではプランに支障が出ます。ついでに、不知火は愛玩人形ではありませんので、その提案は受け入れられません」
 落ち込んでいたところから回復すれば、いつも通りの彼女になる。ある程度元気になることは、予測していましたが、目を輝かせて両手をとられるのは予想外です。司令、早く動けたんですね。
「さて、司令の言い訳も終わりましたし、早速出かけましょう。長く鎮守府を離れているわけにもいきません」
「……ちょっと気になる部分はあるけど、折角のデートだし、気にしないことにするよ」
 デートという単語に、こちらの方が気になってしまいます。ただ、訂正したところで直していただけそうにもありませんし、放置することに致しましょう。まったく、困った司令なのは変わりませんね。
 
――楽しい1日となるよう、努力致します
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