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魔マま こと 魔法少女マドカまぎか
うん、とりまマミさんが好きです
どれだけループしても、マミられてますが、好きです
そんな彼女にネタを振ってみれば良いと思ったんだ
深く考えていなかったんだ
シャルロッテ×マミさん
いや、ネタだよ?
けど、面白しろそうでしょ?
使命を終え、死亡、またが魔女化した魔法少女達。
悲惨な最期を迎えた者が多い彼女達。そんな彼女達には、エネルギーを生み出したことによる副産物として、意識のみで存在できる。そんな不思議な世界が待っていた。
まぁ、言ってしまえば天国的な場所である。
ここでは地球上の情報及び、知人であった魔法少女達に出会うことも可能である。
◇
「と、こんな感じなんだけど。補足説明は必要かな?」
「いらないわ。ありがとう、きゅうべえ」
生き延びる為だけに魔法少女となった私。それなりの数の魔女、もとい元魔法少女達がエネルギーを無尽蔵に消費するのを食い止めた為、この世界へ移動することが可能となったらしい。
まどかさん達と別れてしまったことは悲しいし、まだやってみたいことはあったけれど、人生なんてそんなものよね。
最後の瞬間は、残酷過ぎるものと言えるかもしれないけれど。元々、私はあんな死に方をしていたのだから、文句ばかりは言っていられない。
「他の固体から報告は聞いているけれど、君は飲み込みが早いね」
「そうかしら? こうなってしまえば、みんな変わらないと思うわよ?」
死んだ後の世界まで心配している人は少ない。特に、魔女と戦うことを受け入れている魔法少女となれば、生きることに必死になり過ぎて、そんなものを心配している余裕はないはずだから。
悲しいことも多いけれど、その中で楽しみを見出していけば、なんとかなるはずよ。
「以上で説明は終わりだ。この世界にいる限り、好きに行動してもらって構わない」
「分かったわ。けど、飽きたらどうするの?」
自分である意識を持ったまま存在できる。それ自体はソウルジェムの技術を応用したものだろうけど、飽きたらどうするのかしら?
この世界から去り、消えてしまうことも可能なの?
「気付いているかもしれないけれど、この世界はソウルジェムの技術を応用している。だから、魂を砕いてしまえば君達は消滅してしまうさ」
「やっぱり、そうなのね」
結局、この世界から消え去る時も、けして楽な方法はないのね。
消えたいと思うことはないのかもしれないけれど、魔法少女に知り合いのいない私はこの世界では、暇を持て余してしまうわ。
「もっとも、これは君が魔女になっていないからこそ、可能なんだけどね」
「あら、魔女になっていたらどうなっていたのかしら?」
何もない世界で、誰とも触れ合うことなく、お喋りすることも叶わない。
もし、そんな世界なら、魔法少女のシステムの全容を聞いた後で、消滅を望めばいいのよね。
まどかさんや、さやかさんを待つのも良いかもしれないけれど、それはとても残酷なことだわ。
私がこの世界で彼女達を待ち続けると言うことは、同時に彼女達に悲惨な最期が訪れることを願う形になってしまう。
納得のいく死に方はしていないけれど、それでも他人を呪うような、そんな行動はしたくない。
「魔女になった場合、自身が生み出した魔女が消滅するまで、この世界から去ることは許されないのさ」
「許されない?」
「魔女とは、魔法少女を利用したシステムの中で、唯一と言えるエネルギーを消費してしまうものだ。それを生み出された以上、僕達としては監視もこめて彼女達を縛っておくことになっている」
魔女化してしまったことによる罰みたいなものかしら?
宇宙単位でのシステムなのに、随分と感情的な措置をとるのね。
「まぁ、そこに関しては罰という捉え方も出来るし、魔女を生み出してしまった魔法少女にお礼を言うチャンスを残しているともいえるね」
魔女を生み出してしまい、ソウルジェムを破壊された魔法少女。
確かに、望んでいない破壊を撒き散らし、自分好きだった、守りたかったものを壊してしまうのかもしれない。
そんな魔女を止めてくれた人がいるならば、お礼くらいは言いたいのかもしれないわね。
「実際、君が破壊した魔女の中にも、お礼を言いたいからと申請を出している者がいる」
「そうなのかしら?」
「まぁ、正確に言うなれば、君を殺した魔女であり、暁美ほむらによって破壊された魔女だけどね」
私を殺した魔女。そして、ほむらさんによって破壊されている魔女。
そう、あの子ね。
「どうする? 君が拒否するなら、申請を却下することは可能だけど?」
「構わないわ。彼女が会いたがっているのでしょう? 今更恨み言を言うつもりはないし、私もちょっとだけ会ってみたいわ」
あれだけファンシーな世界を作り、お菓子を生み出していた彼女。
最後は酷い目に合わされたけど、彼女自身も被害者みたいなものよね。
「そうか、なら転送するから少し待ってくれ」
「分かったわ」
「作業ついでに伝えるけれど、彼女の名前は読み方がない。君自身がイメージして、呼んであげればソレが定着する」
名前に、読み方がない? それはどういうことなのかしら?
彼女との戦闘の際、頭の中に刷り込みのごとく、文字が浮かんでいたのだけれど。
「君の疑問はもっともだろう。誰だって疑問に思うところだ」
「私、何も伝えていないわよ?」
「この瞬間に疑問に思うのは、名前があるのに読み方がないことだろ? 過半数のものから質問がある為、回答が用意されているんだ」
そう、同じことに疑問をもつ子がいるということね。
その回答をわざわざ用意しておくなんて、意外と気が利くところもあるのね。
「管理する上で魔女達には名前が登録される。だけど、僕達が声に出して連絡をする必要がないから、読み方が存在しないのさ」
「システムと言うだけあって、冷たい対応ね」
「この宇宙にどれだけの言語があると思ってるんだい? 起源が違えば、派生も異なる。例えば、僕達の星を基準にした場合、君達地球人では発音さえ難しいよ」
感情がなく、そして効率を最優先する。
宇宙自体の存続、延命を考えている種族と言うのならば、これくらいが当然として認知されているのかしら?
「まぁ、好きに読めば良いという程度に考えてくれれば良い。彼女の名前自体は分かっているだろう?」
「そうね。女の子だから、シャルロッテと呼ぶことにするわ」
地球上だけでも、読み方が複数ある。
その中で好きなものを選んで良いのなら、可愛らしいほうが良いでしょ?
「分かった。では、彼女の読み方はシャルロッテで登録しておく」
「……あなた達に必要なの?」
さっき、管理の上では読み方は必要ないって、そう言わなかったかしら?
「巴マミ。君と僕達との間でやり取りする場合、読み方を用意しておくのが得策だろ?」
「そういうことね。納得したわ」
「さて、転送準備は終わった。そこの光に飛び込めば、シャルロッテの元に送るよ」
そう告げるきゅうべえの横には、光の柱が出現していた。
私がどういった形で存在しているのか、いまいち分かってはいないけれど。彼等の科学力は地球のものより、数段優れているのだけは実感させられるわね。
「ちなみに、この世界では肉体が損傷しても、破損しても瞬時に構成しなおすことが出来る。だから、思う存分戦い抜くことも可能だよ」
「言ったでしょ? 私は彼女を恨んでいないの。そんなことはしないわ」
「そうかい? まぁ、それに関しては君達の間で解決してくれ」
魔女に殺されたものたちの中には、恨みを晴らそうとするものもいるのだろう。
そんなことをしても、なんの意味もないのに。無駄なシステムを用意したものね。
「さぁ、お喋りはここまでだ。僕も新しい魔法少女を見つけにいかないといけないからね」
「……そう、ほどほどにしなさいよ?」
「それでこの宇宙を存続させられるのなら、僕達も止まれるんだけどね。残念ながら、そうはいかないんだ」
きゅうべえに文句を言っても意味はなく、また彼等も使命を実行しているだけと考えるのなら、恨むべきではないのかもしれない。
――ほんと、難しいわね。