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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
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ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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こんばんは?
日曜日ですよーん


そんな訳で
ひぐらしの鳴く頃に より
魅音×詩音 【双子星】UPです

唐突にひぐらしを書いたのに、これといった意味はないです
人生、ノリと勢いで突き進むのが私ですからね~


割と暗く、ドロっとしたSSになってます
苦手な方はご注意下さい







「ねぇ、魅音」
「何、詩音?」
暗い部屋。物音1つせず、動く者なの何もない部屋。
そんな中、私達2人は身を寄せ合っていた。
「やっぱり、私達はおかしいのでしょうか?」
「あはは……今更何を聞くんだい? おかしいに決まっているだろ?」
頭の中に断片的に残る記憶。
今までの私達はどれだけ頑張ってきたのだろう?
頑張って、頑張って……それでも救われることはなく、何度壊れてきたのだろう?
強すぎる願いと思いが、暴れ、発狂したこともあるはずだ。
それでもこうして生き、今ここにいる。
「園崎なんて家に生まれちゃってるからねー。いや、雛見沢に生れ落ちたのが悪いのかな?」
「おねぇ、そんなこと思ってないでしょ」
人間は生まれ育った環境によって、人格を形成する。
優しくなるにも、強くなるにも周りの人の影響は計り知れない。
でも、そんな中でも私達は違った。
「そうだねぇ。私や詩音はどこまでいっても、何があっても変わりそうになかったもんねー」
そう、実際に私達は変わらなかった。
いや、変われなかったんだ。
変われるチャンスはあったのに、見逃してしまった。
「おねぇは前原君が好きだったんじゃないんですか?」
「んー、どうなんだろうね。ほら、けーちゃんにはレナがいるからさ」
「ふふ、それでも気持ちは止まれないでしょう?」
少しだけ顔を動かして、おねぇの瞳を覗いてみる。
私と同じ、何も映せない役立たずの瞳。ほんと、私達は双子ですね。
「多分、好きだったんだろうね」
「随分とあっさり答えましたね」
「まぁ、自分のことだからね。理解はしているんだと思うよ」
自分のことは理解しているか。それは本当でしょうか?
自分自身のことが、1番分からないはず……。
「それは異性としてですか? それとも、友達として?」
だけど、追求するのはべつのこと。
どうせ聞くなら、楽しいことのほうが良いでしょう?
「多分、異性として好きだったんじゃない?」
「へ~、おねぇでもちゃんと恋愛するんですねー」
これは意外だ。
私と一緒で壊れていると思ったのに、まだ正常だったの?
「あはは……止めてよ、詩音。私が恋なんかしても、実るわけないでしょ?」
「分かりませんよー。ほら、おねぇって体だけは育っているんですから、迫れば意外にいけるんじゃないですか?」
出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。
体だけは順調に育ち、心はついてこなかった。
ほんと、どこにおいてきてしまったんでしょうね。
「んー、それはアリかもしれないねー。けーちゃん、色仕掛けには弱そうだし、今度試してみようかな?」
「その際は私も同席させてくださいね?」
おねぇに攻められて戸惑う前原君。
ふふ、これは中々に楽しそうです。
「あはは、初めから2人相手するのはけーちゃんにはきつくないかな?」
「誰もそんな話はしていませんよ。さとし君に迫る時の参考にしようかと思って」
多分、私とさとし君の恋も実らない。
彼には普通の世界で生きた、普通の女の子が似合うはずだから。
けど、何もなしで終わってしまうのは悲しいから、傷だけでも欲しいな。
「……詩音も結構酷いことするね。さとし君は優しいから、悩むんじゃないの?」
「おねぇ、私だけを悪者にしないで下さいよ。前原君だって一緒でしょ?」
さとし君と前原君。
出会った時期も、きっかけだって違うのに、どこか似ている2人。
誰かの為に一生懸命になれて、輝いている2人。
「どうかな? ほら、けーちゃんて酷いところあるからさ、私のことなんて忘れて、レナとよろしくやるんじゃないの?」
「あら、おねぇはそこで素直に手を引くんですか?」
意外だ。
一度手にしたものを、簡単に手放すことなんてないはずなのに。
「詩音には説明しなくても良いでしょ? どーせ三角関係になって、どろどろになるわよ」
「それでこそ、おねぇです。安心しました」
私達が似ているのは顔だけじゃない。
歪んだ心も、執着心も、全部が似ている。
ただ、どこかで間違えて2つに分かれてしまっただけ。
「そんなので安心しないでよ。あんただって一緒でしょ?」
「あら? 私はまだライバルがいませんからね。現れるまでにさとし君を篭絡してみせますよ」
そんなことは無理だろう。
こんな私でも惚れる彼だ。すぐにでもライバルが出来てしまうに違いない。
「ふーん、楽しみにしてるよ。頑張りな、詩音」
「ありがとうございます」
おねぇもソレを分かっていて応援しているのでしょう。
ほんと、性格が悪いですね――





「ねぇ、詩音」
「なんですか、おねぇ。そろそろ寝ないと、明日に響きますよ?」
こんな私達でも、日常生活を送ることは許されている。
学校やバイトへ行き、人の間で生きる。
それぞれの場所で活動し、嘘の笑顔を振りまき、またこの部屋へと戻ってくる。
そんなくだらない毎日は、楽しいのでしょうか?
「私達が目指していた光ってなんだろうね?」
「光、ですか。そうですね、何を夢見て頑張っていたんでしょうね」
何もしなくても、明日を迎えられる今の私達。
こんな私達になる為に、過去の私達は頑張ったのでしょうか?
凄惨な死をとげながらも、仲間を失い、時には自分の手にかけ。
それでも、光を目指して頑張ったのでしょうか?
今の私達だって、あの時は頑張ったはずなのに。どうして、こんな風になってしまったのでしょう?
自由を目指したのでしょうか?
友達が存命することを望んだのでしょうか?
それとも、根本的にこの村を変えようと頑張ったのでしょうか?
今となっては遠い昔のようで、霞がかってしまいます。
「ごめん、つまんないこと聞いたね」
「気にしないで下さい。私はそんなおねぇが好きですから」
私達はどうしようもなく壊れて、どうしようもなく破綻しているのでしょう。
それでも別に構わない。1人になることはないから。
どこへ行っても、どんな時でも、すぐそばにおねぇが立っているのでしょう。
ふぅ、出来の悪い怪談話みたいで嫌ですね。
「私も詩音が大好きだよ。今までも、これからも」
「当然です。私はおねぇを好きなんですから」
安心感をくれて、狂気が伝染する。
先に壊れてしまったのはどちらで、壊されたのはどちらでしょうか?
温もりを分け合い、私達の心は崩壊する。
この先ずっと、私達は壊れ続けるのでしょう。
それでも構わない。離れることなんて出来ないんだから。

――さぁ、いつもの2人に戻りましょうか

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