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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
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寒い~
そんなときは「暑い」と叫んでみよう☆

心まで寒くなるからw


はい、そんな感じで らさです
今回は 東方 けーね×もこー です
おばかな話にまとまっております



「なぁ、妹紅。暑くないか?」
「ん? 突然どうしたんだよ?」
竹林の中に存在する掘っ立て小屋。そこが私の住処。
そんな辺鄙な場所に、今日は珍しくも客が訪れていた。
いや、来ている客自体は珍しい顔でもないんだが……。
「いや、竹に囲まれていて、中々に素敵な場所なんだがな。流石に暑くないか?」
「別に確認されるまでもなく、普通に暑いけど……夏だし、どうしようもないだろ」
季節は夏。
ここ幻想郷には四季があり、それぞれの季節に適応して生き延びる必要がある。
まぁ、季節に適応する以前に、一定以上の実力がなければ妖怪達の餌食になって、終了なわけだが。
「打ち水、水風呂、川遊び……」
「水ばっかりだな。まぁ、気持ちが分からないとは言わないけど、近くに川はないよ」
竹林にあるお陰で、直接日光に晒されることはない。
しかし、湿気が多いせいでべたべたして、凄く不快である。
むぅ、炎でも出せば、ましになるだろうか?
「仕方ない。このまま考えていても、解決しないな」
「いや、諦めてこの暑さを楽しもうよ」
暑い暑いと言っても、涼しくなるわけではない。
それに冬にでもなれば、この暑さも恋しくなるだろう。
「汗だくで、よくそんなことが言えるな」
「はは。実は口だけで、結構まいってるんだが」
認識を誤魔化して、少しでも涼しく過ごそうとしているんだが。
これは難しいな。暑いものは暑い。
どんなに思い込んでも、涼しくなることなんてないんじゃないか?
「炎を操れるのに、この熱気はどうしようもないのか?」
「あー、無理だね。期待しちゃだめだ」
慧音も一緒のこと考えているんだな。
そんな共通点は嬉しいんだけど、暑さをどうにかするのは無理だ。
「私が操れるのは、自分で生み出した炎だけ。それ以外はどうしようもないね」
自身が生み出した炎であれば、熱気自体もある程度は操れる。
だけど、自然が発している暑さに関しては、操るも何もあったものではない。
「そもそも操れるんだったら、こんなふうになる前にどうにかしているよ」
「そっか、すまない」
「何、誰にだって勘違いはあるさ」
私に頼るぐらいなら、妖精を捕まえてきた方が賢いだろう。
まぁ、慧音にそんな真似が出来るのかと聞かれれば、無理だろう。
普段の彼女は優しすぎる。
「よし、私が何とかしよう!」
「慧音、暑さで頭がおかしくなったのか?」
彼女の聡明さは知っているつもりだし、幻想郷の中でも有数だろう。
しかし、暑さによるものか、ここ最近は少し様子がおかしい。
熱気で思考能力を奪われてしまっているのだろう。
「ふっ、任せておけ。失敗したとしても、私の能力でどうにかなる」
「いや、駄目だろソレ」
歴史を食べる程度の能力。
しかし、それは認識・認知を操作するだけであり、実際に起きてしまったことを取り消すことなんて出来ない。
どこかの吸血鬼でも、未来的なものを操作するのが精々だからな。
「では、はじめるぞ」
「いや、人の話聞けよ」
慧音暴走モード。
幸いにして満月の夜ではないから、ワーハクタクに変身してはいないが……厄介なことには変わりない。
まぁ、それでも、ここにいるのは私と慧音だけだし。何か起きたとしても問題はないだろう。
慧音は自業自得だし、私は死ぬことはないのだから。
誰かを傷つけてしまい、落ち込む慧音。そんな彼女は見たくないからな。
「よし、妹紅、脱げ」
そこまで考え、付き合おうと思った私。
その耳に信じられない言葉が飛び込んできた。
脱げ? この私が脱ぐのか?
「……慧音、もう1回言ってくれるか?」
「服を脱げ、私が汗を拭いてやる」
どうやら、聞き聞き違いではなかったらしい。
慧音、正気か?
突然そんなことを言い出すなんて、暑さで頭がやられてしまったのだろうか?
「冗談、だよな? あはは……慧音は面白いことを言う」
「冗談ではない。さぁ、服を脱ぐんだ」
やばい、この人目が本気だ。いや、人ではないかもしれないけど、やばい。
何が起きても死ぬことはない。そんな私が気迫に押されている。
命の危険はないはずなのに、頭の中では警鐘がなりっぱなしだ。
「いや、良いよ。汗ぐらい自分で拭けるし」
いざとなればどうとでもなるし、自分のみを守るだけなら、どうにでも出来る。
でも、本気で慧音が襲ってきた時、私は抵抗できるのだろうか?
私の為にと、努力してくれる目の前の友を、焼き尽くすことが出来るのか?
そんなこと、出来るわけがない。
「駄目だ。それでは私が楽しくない!」
「楽しくない?」
「妹紅の肌に触れない。妹紅のうなじに触れない。妹紅のおっぱいを揉めないじゃないか!」
前言撤回、今すぐにでも焼き殺したい。
なんで、こんなところで貞操の危機にあわなければいけないんだ。
いや、それ以前に慧音の様子がおかしい。何があったんだ?
「なぁ、慧音。何か嫌なことでもあったのか? 私でよければ聞くぞ?」
人里近くで暮らし、私のような変わり者に関わっている。
それだけでも、十分に嫌な思いをしてしまうだろう。
それなのに、彼女は私を見捨てようとしたことがない。
分からず屋で、我侭で、壊れてしまっている私を受け入れようとしてくれる。
「別に何もないさ」
「本当か?」
そんな彼女を見捨てるなんて。壊れそうな時に傍を離れるなんて。
私に出来るはずがない。私が、それを選んで良いはずがない。
この胸に抱きとめて、この体を使って、彼女を守らなければならない。
「汗臭いかもしれないけど、我慢してくれ」
「妹紅?」
でも、慧音が話したくないなら、無理に聞きだすことはしない。
話してくれるようになるまで、心の整理がつくまで、ゆっくりと待つ。
「何があったか、どうしたのか聞くのは止めるよ」
それぐらいの時間は許されるはずだから。
それぐらいの時間なら、私でも贈ることは出来るから。
「けどな、私だって慧音の力になりたいんだ。傍にいたいんだ」
1人でいると泣きそうになる。
1人でいると気持ちが沈んでしまう。
そうならないように、慧音の傷が広がらないように。私が傍にいる。
「泣きたい時には、胸ぐらい貸すさ」
……言ってて、凄く恥ずかしい。
輝夜のとこの医者みたいなやつに教わった台詞だけど、これは駄目だろ。
「ありがとう」
全身から炎を吹き出してしまいそうなぐらいに恥ずかしい。
何よりも、慧音をまともに見れない。
きっと耳まで真っ赤になっているに違いない。
「ふふ、この体で私を慰めてくれるんだな」
「……はい? あの、慧音さん?」
慰める? いや、どうしてそんな話になる。
私はただ、慧音の力になりたいだけなのに。どうしてそんな方向に話が進んでいるんだ?
「うふふ、ありがとう妹紅」
「だからな、慧音。さっきのはそういう意味ではなくて」
「私達の美しい愛情に乾杯を!」
愛情?
いや、それはそれで嬉しいんだけど。
今はそれどころではない。
「いただきまーす」
「ちょっと、慧音いきなりドコ触って……あ、んっ。だめ、そんなに強く吸っちゃ駄目だってば――
雰囲気に流される。それもきっと大切なことだと、私は学んだ。

――私達の夏は終わらない

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