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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
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SS書き・ステカつくり
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なんか局ラジが24時間体制なんですけど・・・涼香さんは化け物か!?

さてさて、今回UPするのは

テーマ:「食卓」
制限時間:1時間5分ぐらい

で書いたSSです。
うん、誤字脱字の修正すらしていません ><
チェックなんてもっての他w
反省すべき点もいっぱいありますが、楽しかったからOKですよねw








「きょ、今日こそ美味しいって言って貰える物を作るんだ」
目の前に並ぶのは豚肉や卵といった珍しくも無い一般的な食材。これといって高級にも見えず、普通の人から見れば何を緊張しているか理解に悩むかもしれない。
そう、普通の人ならば・・・
「このままじゃ、湖の騎士の名が泣きます。癒しと補助が本領である私が美味しくない料理を作るわけにはいかないもの」
彼女の名はシャマル。夜天の書の忌まわしき転生から解き放たれ、普通の人間としての日々を送っている。
悲しき過去を消すことは出来ないが、希望にあふれた未来を描くことは出来る。そう、優しく教えてくれた主の為にも美味しい朝食を作りたいのだけど・・・
「悩んでいても道は開けないわ。ファイトよ、シャマル」
なぜかその姿に恐怖を感じてしまった。


     ◇


「みんな、今日こそ美味しいって言ってあげるんや」
「ええ、たかが料理とはいえシャマルにとっては死活問題でしょうから」
「めんどくせーな・・・」
こちらはといえば、家族会議を開いている八神家一同。とはいえども、勿論シャマルが加わっているはずはない。
「ヴィータ、そんな事ゆうたらあかんよ?シャマルかて必死に頑張っているんやから・・・」
「でもよー、この前のゆで卵なんてすげー事になってたぜ?」
「・・・あれは俺でも厳しかったな」
ゆで卵ゆうたら・・・えーと、お酢で煮たのはずいぶん前やし、ゴマだれで煮たのもずいぶん前や。そうなると・・・
「あれか?マヨネーズで煮たやつか?」
「あれを料理だとは認めません」
あはは・・・シグナム顔が怖いで~。
まぁ、確かにアレは酷かったなぁ。鍋たっぷりに入れたマヨネーズに生卵をポイッやもんな。熱が通りだして・・・分離した油が燃え出すまで気づけんかったわたし達が悪いんやろうなぁ。
「でもよー、普通に考えたらシャマルの料理って危なくて食べれねーよ」
「あはは・・・ま、まぁはりきっとるみたいやし今日は大丈夫なんやないか?」
はりきり過ぎてもええ事はないんやけど、やる気があるのはええ事や。何事も挑戦すべきやゆうしな。
それにしても今日は何を作るつもりなんやろうか?
流石に夕食が食べれんかったら厳しいから、朝食しか任せてあげられんけどな。いつかわたしと一緒に料理したいゆうてくれてるんや。その心意気はしっかりと買ってあげなあかん。
「ところで・・・さっきから匂ってくるこの焦げ臭い香りは何でしょうか?」
・・・焦げ臭いって、あかん!考えに浸ってる場合やなかった!!
「きゃーっ!な、何でこんな事になるのぉ!?」
また何かやらかしたみらいやね・・・


     ◇


「うぅ・・・また、やっちゃった・・・」
せっかく美味しく作ろうと頑張ったのに、私の目の前では豚肉が真っ黒焦げになっていた。
「ど、どないしたんやシャマル!」
「はやてちゃん・・・」
台所に飛び込んできたのは大好きな主で、美味しいと言って欲しい人。
「ごめんなさい。私頑張ったんだけどダメでした」
今日こそはうまく出来るようにと、本の通りに作ったんだけど・・・あんな事になるなんて・・・。
「気にせんでええよ?シャマルに怪我がなかったんなら、わたしはええから」
うぅ・・・途中まではうまく出来てたのになぁ。どうして燃え上がっちゃったんだろう?
「ところでシャマル。今日は何を作ろうとしたんだ?」
ヒョコっと顔を出したのはヴォルケンリッターの将、シグナム。うぅ・・・また後で怒られるのね、私。
「今日はね、ビタミンたっぷり『豚肉のピカタ』よ。本の通りに作ってたんだけど、フランベで失敗しちゃった」
「そっか・・・まぁ、しゃーないわな。フランベなんて上手くいかんし・・・ってフランベなんか必要やったか?」
え?フラッペって要らないの?
パラパラと本をめくっていたはやてちゃんの顔が厳しくなっている。えーと、私また失敗しちゃったのかな?
「なぁ、シャマル。ここのページ破れてるように見えるんやけど・・・気のせいか?」
そういってはやてちゃんが見せてくれた雑誌は、良くみると破れている感じがした。
あれ?でも、この雑誌は私の教科書みたいなものだし、誰も触らないはずなんだけど・・・
「あっ、そういえば・・・昨日、私が破ったんだ」
「なんやて?」
そう、昨日読んでいるときに丁度よさそうな記事があったから、つい切り取ってしまったんだ。
「あかんわ・・・これ後ろに書いてあるのはどうみてもステーキの作り方やで?これをピタカなんかでやったら、一瞬で黒焦げになってしまうわ」
「うぅ・・・」
また失敗しちゃった。今度こそはって・・・今朝こそはって・・・アレだけ張り切ったのに!
「はぁ、いつもの通りシャマルのドジでこうなっちまったのか」
「うわぁん、またやっちゃったあぁ!」
悔しい、悲しい。そんな感情がどんどんと押し寄せてきて涙が止まらない。いつもみんなに言われるから、今回は本の通りに作ったはずだったのに・・・
「どーせ私はうっかりシャマルですよお!」
自分で切り取ったページに気づけないなんて、どんな初歩的なドジを繰り返すなんて―――もう、ダメ・・・
「泣かんでええよ。シャマルはわたし達に美味しいものを食べさせてあげようって頑張ってくれたんやろう?それやったらその気持ちだけで嬉しいわぁ」
「はやてちゃん?」
こんなドジな私でも許してくれるの?
こんな私でも家族だって認めてくれるの?
「少々ドジっ子でもええんよ。シャマルはシャマルの出来ることで・・・あたし達の、八神家の一員として暮らしてくれていればそれでええんよ」
ゆっくりと、あやすようにして頭を撫でてくれる。
「シャマルはええところをいっぱい持ってるんや。あたしの自慢の子なんやで?そんなに泣かんで、コッチみて笑って欲しいな」
「はぃ・・・はい・・・」
うまく言葉が出てこない。何をやってもドジばっかりで、戦闘ではみんなの後ろに隠れることしか出来なくて、こんな私なのにはやてちゃんは必要だって言ってくれる。
こんな私も八神家の一員なんだよって教えてくれる。
「私、悔しかったんです。1人では何も出来なくて、何をやってもみんなに迷惑をかけて・・・せめて料理だけでも作れれば、はやてちゃんの力になれると思ったのに」
でも、やっぱり心の中にある不安は消えない。
私は邪魔なんじゃないか?
そんな風に心にわだかまる暗い考えは消えてくれない。
私は必要ないんじゃないか?
「なにをゆうとんのや?シャマルには誰にも負けないものがあるやろ?」
「えっ?そ、そんなもの・・・」
「笑顔やよ」
笑顔?私の笑顔?
「なに呆けた顔しとんのや?シャマルが笑ってくれる、ただそれだけでその場が和むんや。帰ってこれたんやなって安心できるんや」
「確かにな・・・お前の笑顔を見ると安心できるのは事実だ」
シグナムまでそう言ってくれるの?
「まー、間違っちゃいねーな。シャマルは後方にいるし、そこまで帰れば癒しの魔法が待ってるからな」
「ヴィータちゃん、ひどーい」
泣きながらでも、くずけそうになっても前に進ませてくれる。
いつの間にかみんな笑顔になれる。彼女の周りには笑顔があふれている。
そんな素敵な主の為に、少しでも力になりたい。

明日はきっと上手に出来ますよね―――

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