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だんだんと鈍くなる思考
失速し始めた熱意
こんばんは、らさです
根性なしの為、もう根をあげそうですよw
今回は はやて&ヴィータ で デーマ「お風呂」です
本当なら、家族愛的なものを書きたかったんですが、如何せん筆力不足でした
精進せねば、なりませんね
「ふぅ……。温まるなぁ」
吐く息は白く、吹く風は冷たい。冬やから、しゃーない言えばそれまでなんやけど。
やっぱり、寒いものは寒いんや。
「はやて、おばあさんみたいだな」
そんな時の楽しみは、温かな布団とあつーいお風呂。それこそが、わたしの幸せやと言うのに。
ヴィータはいじわるやな。
「別にええやないの。気持ちええもんは、気持ちええんやから」
「でも、じいさんやばあさんみたいになるのは、嫌だぞ?」
「まぁまぁ、細かいことは気にせんとこうや。ヴィータも早くおいで」
近所のおじいさん、おばあさんに遊んでもらっているヴィータ。それ自体は楽しいんやろうけど、肉体の衰えを散々聞かされているのやろう。
お風呂を楽しんでいたところで、早く老けるわけでもないのに、心配性やな。
「けど、少しあちーよ」
「何を言ってるんや。ちょっと熱いぐらいがええんよ?」
温度差もあり、お湯が熱く感じられるかもしれない。
かといって、温まっていないヴィータを離す訳にもいかない。
「ええか? 今は冬やし、家の中もかなり寒い。そんな時に風邪をひかん為にも、しっかりと温まる必要があるんや」
「そーゆうものなのか?」
「ふふ。ヴィータかて、熱を出して遊べんのは嫌やろ?」
ヴォルケンリッターが1人、鉄槌の騎士ヴィータ。わたしを何度も助けてくれた、力強さを持っている。
ヴィータがいるだけで安心出来る。守ってもらえるって、そう信じられる。
けど、どれだけ強くても病気にはなるんやで?
「それは嫌だ。明日もじいさん達と遊ぶ約束をしているんだ」
「ほんま、ヴィータは元気やな」
「はやても一緒にくるか? みんな喜ぶぞ?」
ヴィータと一緒に遊ぶ。ご老人達に混じって、ゲートボールかぁ。
それはそれで楽しそうなんやけどな。
「ごめんな、明日はまとめておきたい書類があるんよ。また、今度一緒にやろうな」
「うー、また仕事かよ。分かったけど、今度は絶対一緒に行こうな」
「うん、約束や。次こそは、ヴィータと一緒に遊ぶから」
ヴィータが楽しそうに話、笑ってくれる。
他のみんなもそうやけど、当たり前のように笑い、家族と過ごせている日常。
それが、何よりも嬉しい。
「よしよし、ヴィータはええ子やな」
「もー、子供扱いするなよ。アタシの方が年上なんだぞ」
「あはは、ごめんな」
背伸びをしている子供。わたしもヴィータのことを言える立場ではないけれど、そんなふうにしか思えない。
「けどな、ちゃんとつからなあかんよ?」
「うっ、分かったよ。つかればいーんだろ、つかれば」
「うん、やっぱりヴィータはええ子や」
笑顔のままでいられたのなら。絶望を知ることがなかったのなら。
この子は、歪みを抱えずにいられたのかもしれない。
悲しい運命に囚われて、傷つき倒れ続けてきた過去。
それが、ヴィータを少しずつ蝕んでいる。
それでも、笑ってくれる優しい子なんよな――
◇
「それにしても、良いよな」
「んー、何か欲しい物でもあるんかー?」
全身が温まり、汗も随分とかいた。
少し息苦しい感じはするものの、快適やなぁ。
「だってさ、はやては成長するじゃんか」
「まぁ、まだ小学生やしな。ここで止まられても、困るだけや」
身体だけではなく、心も大きく成長していかなあかん。
それが管理局員として求められることやろうし、何よりわたし自身が求めるべきことや。
大きく、そして強く。
悲しい運命に屈しない為にも、誰かの涙を止める為にも、わたしはもっと強くならんとな。
「今はさ、はやても小さいし、アタシも余り気にしてねーけど。やっぱり、1人だけになったら何か嫌だ」
「別にええやないの。背が小さいままなら抱きしめやすくて、わたしは大歓迎やで?」
抱きかかえることも出来るし、抱き枕のようにすることも可能。
あぁ、小さいままのヴィータは素晴らしい。
「背のことじゃねーよ。その、胸とか色々な部分だよ」
胸かー。確かにシグナムやシャマルは大きいよなぁ。
掴んで良し、揉んで良し、埋もれて良し。アレはアレで、至福の存在や。
「成長したら、大きくなるんだろ? はやてのこの胸だって、大きくなるんだよな?」
「そやな、あんまりにも大きいのは困るけど、ある程度のサイズはないと寂しいやろな」
大きすぎると、衣服に使う金額が増えてしまう。
そんなに困窮しているわけやないけど、無駄な出費は抑えたい。
かと言って、小さすぎるのは寂しいやろうなぁ。
「なんか、ズリーよ。アタシはずっと小さいままなんだぞ? 背も大きくならないし、胸だって大きくならない」
「別にええやないか。今のままでも、ヴィータは十分に可愛いで?」
「そーゆー話じゃねーよ。小さいと舐められるし、はやてを守るのにもあんまり都合が良くねーんだよ」
小さいままでも良い。大きくなることを望む必要はない。
せやけど、本人がそれに納得できるかは、また別の話。
「確かに大きい方が威圧感はあるかもしれんし、舐められるゆうことも減るやろうな。けど、そんなに警戒する必要はないで?」
「どうしてだよ、はやては管理局で上を目指すんだろ? だったら、敵も増えるじゃん」
「んー、確かにある程度の地位を目指すのは考えてるけどな」
別に偉くなってやりたいことがあるわけでもない。
椅子にふんぞり返って、部下をこき使うなんてことをしたいわけでもない。
わたしは、ただ守りたいだけなんや。
管理局に入ってしまった以上、わたしも家族も命令に従う必要がある。
それが危険で、無茶な命令でも、悪意たっぷりの命令でも聞くしかないんや。
そうなれば、ヴィータ達を危険にさらしてしまうことになるし、傷付けてしまうことになるやろう。
「わたしが上を目指すんは、守りたいものがあるからなんよ」
けど、わたしが然るべき立場にいれば、事前に防ぐことも出来る。
みんながバラバラになるのを防いだり、同じ部隊に集めたりすることさえ可能やろう。
「ヴィータかて、わたしの守りたい家族なんよ? そんなに力まずに、少しはわたしに任せてや」
わたしがのし上がりさえすれば、それで解決出来るんや。ただ、それだけの問題。
ヴィータが必要以上に頑張る必要はない。
「まぁ、その為に協力はお願いするかもしれんけど、出来れば今のままのヴィータで協力して欲しいな」
「それで良いのか?」
「うん、ヴィータは強いから、頼りにしてるで?」
変わろうとするのは悪くないけれど、無理に変わる必要はない。
子供のままでいられる間は、子供のままでいれば良い。
笑顔のままでいられる間は、笑顔のままでいて欲しい。
それも、わたしの願いなんやから。