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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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せっちゃんカッコイイってやろうとしたのに、若干ミスったぽいよ!
まったく、筆力がないの分かっているのに無理をしようとするから……いや、ほんとすみません

チキショー 可愛いラブせつが書けるのはいつになるんだろう
 経つ時を追うように、日に日に寒くなっていく。既にマフラーなしで外出するのは厳しく、時折白い物が舞う街中。
 地味になっていく自然とは逆に、彩り豊かになっていく街並み。もうすぐ、クリスマスがやってくる。
「ごめんね、せつな。買い物につき合わせちゃって」
「別に構わないわ。私も外出しようとしていたところだったから」
 クリスマスとは、恋人達にとってロマンチック溢れる。特別な日となれるものらしい。
 去年は恋人同士でもなく、またラビリンスの襲撃があったので正直なところ、楽しむ余裕なんてまったくなかった。
 しかし、今年の私達は違う。お互いの気持ちを確認し合い、恋人となった私達は去年とは違う。
 クリスマスを最大限に楽しみ、一生の思い出となるものを得られるよう、しっかりと準備を進めるつもりだ。
 実際には家族としての食事会もあるだろうし、年末に向けての準備に追われることもあるはず。
 けど、時間が有限であることはいつも変わらないのだから、自由に出来る時間で、自分達の時間の中で、どうやって楽しむのかが大切。そう学んだから。
 私は私に出来るやり方で、ラブに幸せを送りたい。笑顔になってもらえるように、思い出としてとっておいてもらえるように。素敵な日にしたい。
 そのまま伝えれば、きっと笑顔で私が喜ぶようなことを言ってくれるはずだけど、聞いているこちらが赤面してしまうような、真っ直ぐな気持ちをぶつけてくれるのだろうけれど、そんなことをされてしまっては、幸せになり過ぎて準備にヌケが発生するかもしれないから。
 それでは、私からの贈り物に意味がなくなってしまう。私の届けたい思いが抜けてしまうなんて、そんなことは避けなければいけないから。
 甘い時間は、クリスマスまで我慢。大丈夫、例えわずかな時間だったとしても、それは日々の積み重ねによって得られたものだから。特別に幸せを感じていなかったとしても、私自身の幸せな時間はそこまでも、その先もずっと続いていく。
 それこそが、日常だから。
「せつな、こんな寒い日に用事があるの?」
 こんなふうに問いかけられる、彼女としては何気ない質問の中にも、気遣いが感じられるから。
 私の今の格好は、完全防備。マフラーに手袋、耳あてまで付けている。暫く外気にさらされたところで、風邪をひく心配なんかないし、鍛えているこの体は簡単には病気に負けたりはしない。
 何よりも、今この時期に風邪をひくだなんて勿体無いことはしたくないから。少しでも多くのことを感じていたい時期だからこそ、体調を万全にしておく必要があるから。
「今の時期にしか見られないものも、沢山あるわ。私の知らない四ツ葉町、それを探しに行くのよ」
 クリスマスのイルミネーションは、広場だけで行われるものではない。クローバータウンストリートの各店舗でも、一般の住宅でも思考を凝らせた飾り付けを見ることが出来る。
 小さいけれど、ちょっとしたものかもしれないけれど、見ているこちらが安心感を得られるような、そんな飾りつけも素敵だから。1つでも多くのものを見て回りたい。
 そして、日々様子を変えていく森も必見だ。葉が落ちることにより、秋までは見ることの叶わなかった高い空を、枝の間から見ることが出来る。今の時期、冬にしか見られないような、そんな空だと私の心が訴えるから。その景色を覚えていたい。
「ラブも一緒に来る? 今の時期にしか見られないものも沢山あるわよ?」
 ずっと四ツ葉町に住んでいるラブ。彼女にとっては見慣れた光景なのかもしれない。
 けれど、2人で見れば何気ない景色にも発見があるかもしれないから。ラブの知らなかった四ツ葉町を、私が教えて挙げられるかもしれないから。
「それは、デートのお誘いかな?」
 頬を朱に染めつつも、肝心なところは忘れない。人の思いと、その向かう先だけは抜けることなく確認する。
 それでこそ、私の知っているラブだ。いつも私を支えてくれている、彼女の優しさだ。
「そう取ってもらっても、構わないわ。私はラブと一緒にいたいもの」
 だからこそ、ありのままに答えよう。恥ずかしがっても良い、失敗したとしても良い。けれど、誤魔化すことだけはしない。私の気持ちが本物であるのなら、何も遠慮することはないから。
 ラブに伝えたい気持ち、ラブへと届けたい想い。そのどれにも手を抜くことなく、私の感情を込める。
 私はラブが好きだから。私はラブの笑顔が好きだから。私はラブの声が好きだから。傍にいたいの、離れたくないの。ずっと、ずっと一緒にいたいの。
「いやぁ、最近のせつなさんは積極的で、ちょっとビックリだよ」
「ふふ、ラブにばかりリードされているなんて、つまらないもの。たまには、私から誘うのもありでしょう?」
 ラブだって女の子なんだから、たまにはリードして欲しいでしょ? 私がしてもらって嬉しいことは、ラブも喜んでくれるはずだから。遠慮も加減もしないわ。
 そんなの必要ないから。私が伝える気持ちに、欠けていいものなどないのだから。全力で伝えていくわ。
「1人よりも、2人の方が楽しいことはいくらでもあるわ。お互いに気持ちが通じ合っているなら、尚更でしょ?」
 いつでも一緒にいたい。どこへ行くのも、一緒でありたい。彼女の隣で、彼女と手をつないで。私は歩いていたい。
 足を止めることなく、夢を諦めることなく。幸せに向かって、進みたいから。
「私はラブと一緒にいたい、ラブも私といることを望んでくれる。それが幸せってことでしょ?」
 私だけでない。ラブも一緒にいたいと願ってくれている。私と一緒にいて、幸せを感じてくれている。
 私は、私を幸せにしてくれた人を、私の大好きな人を幸せにすることが出来る。
 それが誇らしくて、その事実が嬉しくて、もう止められない。彼女の笑顔が見れるのが嬉しくて、どうにかなってしまいそうだ。
「今日これから見に行こうとしているものの殆どは、ラブにとっては既に知っているものよ。私だって、見たことくらいはあるはずのもの」
 何気ない風景も、2人で見れば思い出に変わる。何気ない時間も、2人でいられるのなら大切な時間へと変わる。
 2人で同じものを共有することにより、新しい発見もあるはずだから。自分だけでは気付けないもにも、自分だけでは得られないものにも、出会えるはずだから。その時間を、大切にしたい。
「けれど、2人で一緒に見れば、新しい発見があるはずよ。ラブと一緒に見にけるのなら、それだけで嬉しいわ」
 ラブならきっと分かってくれる。私の考えていることも、私の感じている喜びも。
 そう無条件に信じられるところも、恋愛のなせるものなのだろう。彼女なら大丈夫、分かってくれると信じてしまう。
 私のことを1番分かっているのは、私自身ではない。私のことを1番見てくれている彼女が、ラブが分かってくれているから。何も心配はいらない。
 ――そんな熱い思いを伝えようとしている私の前で、ラブは固まってしまっている。私の顔を見つめたまま、何かに驚いたまま。どうしたのかしら?
「ラブ? さっきから固まって、どうかしたの?」
「えーと、せつな、熱でもあるの?」
「こんな大切な時期に、風邪なんてひくはずないでしょ? 大丈夫、ラブ?」
 私の体は丈夫だ。同年代の子よりも、鍛えてある分だけ頑丈に出来ている。
 女の子としてはどうかと思うこともあるけれど、そんな私をラブは好きになってくれたのだから、気後れする必要なんてない。私は私らしく、彼女の隣で輝いていく。
「なんていうか、こう。私のイメージとしては、せつなはそんなこと言わなそうだなーって。もうちょっと、遠回しな表現をされると思っていたから」
 オーバーとも言えるアクションで、自分の思っていることを伝えようとしてくれる彼女。その顔は、今まで見たこともないような変わったもので、即座に私の心にあるアルバムへと保存された。
 ほんと、あなたといると飽きることもなく、毎日が輝いて見えるわ。
「正直、ラブさんは驚きました。素直な言葉に驚いて、せつなからの直接的な好意に、もっと驚いています」
「当然のことを言っただけよ? もう、遠慮はしないって決めたから。幸せになる為に、私の出来ることをせいいぱい頑張るって決めたから」
 ラブが驚いたということは、今までにない私を発見したということかしら?
 ふふ、私もついさっき見つけたところだし、お互い様ね。
「そっか。うん、そうだったよね。あたし達、もう言っても良いんだもんね。せつなが好きだって、伝えても良いんだ」
「ええ。もう、何も気にしなくて良いのよ」
 正式に恋人同士となった今、節度さえ保てているのであれば、好意を伝えることを禁止されることはない。好きだという気持ちを、口に出しても誰かに咎められるようなことはない。
「あはは、なんでだろう。当たり前のことのはずなのに、何も変わっていないはずなのに、とっても幸せな気分だよ」
「大丈夫よ、ラブ。私も同じだから」
 私達が感じられている幸せは、恋人になれたからこそ得られたもの。ただの友達であったり、家族であった時以上に幸せを感じることが出来ている。それと同じことをラブも感じてくれていると分かり、心の中に温かいものが生まれる。
 空は高く、吹く風は冷たいけれど、繋がっている彼女の体温は確かに私へと伝わってくる。どこまでも歩いていけるような、そんな勇気をくれそう。
 ラブ、私はあなたに恋をして本当に良かった。あなたを好きになれて、あなたの傍にいられて、幸せにしてもらえたわ。
 だから、今度は私の番なの。あなたを幸せにするのが、私の幸せにも、夢にも繋がるから。ずっと、笑っていて。
 
――この幸せを手放さない
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