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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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(・w・) 見つけたぜ、こんちくしょー!

そんなテンションで、こんばんは
昨日も元気だった らさです
日付、変わっちゃったぉ

まぁ、そんなことはどーでもいーんですよ
ラブせつで欠けているものが分かり、保管方法の思いついた今、どーでもいーんですよ
これで、個人的な信条を発揮できますぜ、旦那っ

苦しんでも、つまづいても、泣きながらでも頑張った女の子。
幸せになれないとか、そんな世界間違ってる。


今回は せつな というよりは イースさんです


 私に与えられた、ナケサケーベのカード。ナケワメーケを超える、プリキュアを倒しうる力を持ったカード。
 その力は絶大で、使用者にすら激痛を与え暴れまわる。
 体に残る傷、蓄積されていく疲労。鍛えられているはずの体に力が入らなくなり、ラブに介抱されたことさえある。
 情けない。敵に助けられるなど、本来あってはならないことだ。気付かれていなかろうと、そんなことは言い訳にすらならない。
 しかし、心労を溜め込むとどれだけの影響が出るか、それが経験出来たのは貴重な体験とも言えるだろう。
 強大な力をただで得ることは出来ない。苦痛に耐えたところで、それは反動が自身にかえってきているに過ぎない。エネルギーとして消費されているものは、もっと別のもの。私の心に宿る、暗い感情。
 立ちふさがるプリキュアへの憎しみ。不甲斐ない結果を残す、自身への怒り。些細なことにたいする、憤り。
 それらは、全てが不幸へと繋がる感情。プリキュア達とは正反対の、暗い感情だから。ナキサケーベにとっては、極上とも言えるエネルギーとなる。
 少しでも多くのエネルギーを得る為に、カードは貪欲なまでに感情を吸い上げ続けた。
 カードを手にし、消滅するまでの間、私の心の奥底から吸い上げ続けた。
 町の人々の、笑顔にたいする嫉妬。敵とも知らずに笑顔を振りまく、ラブへの嫉妬。私を警戒する、青髪の子に対する鬱憤。
 なるほど、激痛を伴うのもうなずける。自分自身ですら殆ど自覚していなかったような感情も、大きすぎてコントロールできない感情も、区別することなく機械的に吸い上げる。
 せめて、区分してくれれば、こんなことにはならなかった。私の心が凍てついていれば、こんなことにはならなかった。
 奥深くに隠した思い。気付かないように、気のせいだと忘れられるようにしていた思い。真っ直ぐ見つめるには、眩し過ぎる思い。
 東せつなの感情さえ吸い上げ、エネルギーとして使えないからと放り出した。
 私が認められない思いを抱え、彼女達と笑い合うことを楽しいと感じてしまった。そんな思いを、目の前に突きつけられた。
 ラブ達と一緒にいられる時間が、何よりも楽しい。関係のない人を不幸にするのは、心に痛みが走る。こんな道しか選べない生き方が、苦しくて耐えられなくなっている。
 そんな、幹部として許されない思いや感情さえ、カードは吸い上げてしまった。
 直視出来ないから隠していたというのに。理解したくないから、理解するわけにはいかないからこそ、沈めていたというのに。
 東せつなは、存在しない。この世界にも、ラビリンスにも、東せつなという人間は存在しない。
 私がこの世界に潜入する為だけに、任務の為だけに作り出したモノだ。
 ただ、それだけの存在だったはずなのに。
 ラブに信じてもらえることが、とても嬉しい。彼女達と過ごせる時間を、大切にしていきたい。本当の私を知ったら、ラブは悲しむだろうか?
 どうして、せつなの感情が存在するのだろう。どうして、私の中に存在してしまうのだろう。
 せつなは、イースの一部でしかないはずなのに、任務の為に作られた存在だというのに。どうして、イースである私を責め立てるのだろう?
 あなたは不幸を集める為に、メビウス様の命令を完遂する為だけに、作った存在なのに。すぐにでも、消えてしまう存在だというのに。どうして、そんなに強いの?
 自分のことを認めろって、逃げているだけでは解決しないって。私を責めるのは、なぜ?
 あなたは、私に何を見せたいの? 私に、何を言わせたいの?
 本当は、命令なんてどうでも良い。自分の意思で、不幸を集めている。笑顔を奪っている。羨ましいから、他の方法を知らないから。笑顔を見てイライラして、その輪の中には入れないことを思い出したくないから。
 心の内で響き続ける声。逃げることも、耳をふさぐことも出来ず、昼夜を問うことすらなく責められ続けている。
 だけど、認めたところでどうなるのだろうか? 認めたら、何かが変わるのだろうか?
 世の中、そんなに甘くはない。何も変わらない。何も変えられない。私には、プリキュア達のように希望がないのだから。
 それに、知っているさ。気付いてはいる。
 私はプリキュアに会いたいから、キュアピーチが戦っている姿を見たいから、出撃する。
 不幸をバラまいても、幸せを奪い取ったとしても、彼女達が取り返してくれるから、出撃できる。
 どれだけ不利な状況でも諦めず、どんな作戦で責めようとも屈せず、幸せを信じている瞳を見たいから、出撃している。
 イースとしての私をにらんでくる、あの強い視線が好きなんだ。怨むのではなく、怒る。何よりも、優しさを忘れることはない。
 そんな視線を知らなかったから、正面から見ていたいから。心の奥へと侵攻してくる痛みに耐え、例え砕かれる瞬間が来たとしても、後悔することはないだろう。
 幸せの為、笑顔の為、希望の為に戦う彼女達の前に、イースとして立ち塞がり続ける。
 そうすれば、私がイースと呼ばれていたこと、イースと言う存在がいたことを認めて――
「ふっ、バカバカしい。これはただの任務だ」
 なんと空々しい言葉だろう。力のこと持っていない言葉は、虚しいだけだ。
 嘘で塗り固められた私の発する言葉には、重みも信念もない。そこには、誰かの共感を得られるだけのものがない。
 所詮、私は独りきり。誰かの為に頑張ることも、誰かが私の為に頑張ってくれることも、ありはしないのだから。プリキュアのように、仲間なんて作れない。
 ウエスターやサウラーでさえ、いつかは蹴落とすべき存在に過ぎない。仲間なんて、甘い考えを持っていたら身を滅ぼすだけ。この任務が終われば、再会することさえないかもしれない。
 もっとも、私が任務を達成出来たのであれば、プリキュアを羨ましく思っていたことも、東せつなという存在がいたことも、嫉妬と呼ばれる感情を抱いていたことも、全て忘れてしまう。
「それで良いんだ」
 ナキサケーベを召喚できるのは、次が最後。そこで失敗すればどうなるかなんて、今さら確認するまでもない。
 そもそも、私の心が壊れない保証すらないのだから、気にしても仕方のないことだろう。
 その時、私は何を感じ、何を考えているのか。
 彼女が何を感じ、何を考えるのか。分からないことが、多過ぎる。
 
 ――こんなはずじゃなかったのにな
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