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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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コロン君がついに堕ちます。というか、オトシマシタ。
ここからが本シリーズの本番なんです。

容赦のない、綺麗なお姉さんは素敵でしょ?
颯爽登場、悪・即・惨っ!

(・w・) カッコイイ!
 やぁ、みんな。僕の名前はコロン。プリキュアのパートナーを務めている、可愛い妖精さ。
 最近、自分の立ち位置を見失いかけたこともあるけれど、僕達は今日も戦い続けているよ。
『ムーンライト・シルバーインパクト!』
 スナッキーを盛大に巻きあげ、コブラージャを吹き飛ばし、クモジャキーを地面に埋め、サソリーナを消し炭にしてみせた。
 勿論、全てはプリキュアによる浄化の力で行われているもの。浄化されることはあったとしても、彼等が死に至るようなひどいことにはならない。多分。
 何にしても、ムーンライトは今日もこの町を守ってくれている。
 伝説の戦士プリキュアとして、女の子の日常から逸脱した戦いの中で、彼女はどんどんと自分を追い詰めて――
「ふぅ……こんなところかしら? 私はこれから夕食を作らなければならないの。大技で決めるわよ」
「OKだ、ムーンライト。サポートは任せろ!」
 本来であれば、僕達妖精と呼ばれる存在は戦いを好まない。平和が1番だし、誰かと争うことさえ嫌う。
 それはムーンライトも同じで、敵にさえ情けをかけてしまうような、優し過ぎる女の子だった。
 しかし、彼女の選んだ道。ただ1人で砂漠の使徒と戦い続けることを選びとった瞬間、その優しさは彼女自身に牙をむいた。
 だまし討ちに何度傷ついたことだろう? ひどい言葉を浴びせられ、何度涙を流したのだろう?
 数えるのも、思い出すのも嫌になる、弱かった過去の自分。
 その弱さと決別する為に、彼女は情けを捨てた。優しさを残したまま、情けだけを捨てた。
 そんな彼女のことを、人間は非道と呼ぶのかい? 鬼だと、怯えるのかい?
 ひどい話だね。少なくとも、僕は彼女の傍を離れないよ。
 弱かった自分を変え、上を見続けている彼女を、人の為に頑張れる彼女の優しさを、僕は守りたいんだ。
 だから、彼女を手伝うことにした。妖精として傍にいるだけではない、レーダー網で敵を探るだけではない、的確な戦闘指示を出すだけではない。武器を持ち、彼女をサポートする道を、僕は選ぶことにした。
 妖精としては失格なのかもしれない。武器を携え、戦場に飛び込むような行為、妖精としては認められないのかもしれない。
 だから、どうした? それで、誰が救われるんだい? 妖精としてのあり方を貫いて、何を守れるんだい?
 少なくとも今の僕は、ムーンライトのパートナーとして胸を張れる僕は、彼女の少ない時間を守る為に努力している。彼女のパートナーとして、彼女を守れていると言いきれる。
 勿論、僕が持てる武器や、操作できる機械は限られてくる。
 直接的な殺傷力を持った武器は、反動が大き過ぎて僕の体では支えきれない。爆破するようなタイプの武器に至っては、ムーンライトを巻き込む可能性がある。
 結果として、僕が選んだ武器はただ1つ。
 暴徒鎮圧用として人間が開発した、ネットを発射する機械を改造し、僕だけで操作できるようにしたもの。見た目はちょっと不格好かもしれないし、直接的な攻撃力はゼロだ。足止めに使ったり、一時的な時間を稼ぐのが精いっぱい。
 けど、ムーンライトの為に時間を作ることが出来る。彼女の準備が整うまで、時間を稼ぐことが出来る。
 戦場においても、僕は彼女のパートナーとして役に立てるんだ。これほど嬉しいことはない。
 まぁ、将来的なことを考えれば不安は尽きないけれど、今この時を生き延びなければ明日は来ない。明日が来ないのであれば、未来なんて来るはずないのだから。
 今を生き、明日につなげる為に僕達は戦っている。彼女の愛する日常と、彼女の愛するこの町を守る為に、僕達は命をかけて戦っているんだ。
 時にやり過ぎることもあるけれど、それは勢いが余ってしまっただけのこと。大したもんだいてはないだろう。
『シルバー・フォルテウェーブ!』
 おっと、少し考え事をしている間に彼女がカタを付けてしまったらしい。ほんと、プリキュアとして優秀だよ。
 僕達は何も返せないというのに、守ってもらったとしても、彼女に何も返せないというのに。彼女は自分の全てを賭けて戦ってくれる。
 ありがたい話だ。
「撃退完了、今日はもう攻めてこられないでしょう」
「そうだね、ここまでやれば2、3日は大丈夫じゃないかな? 週末の予定だってあるんだろう?」
「どうして、コロンが知っているのかしら?」
 恐怖を持ってして、制圧を行う。抗うことの無意味さを教え込み、反抗心を刈り取ってしまう。
 それこそが僕達の目指す戦い方であり、この地球に平和をもたらす方法だと信じている。
 その為には、ムーンライトには万全の状態で戦場に立ってもらう必要がある。心配事や、ストレスを抱えた状態では、全力を出し切れないかもしれない。
 ムーンライトが万全の状態になるには、彼女の日常を可能な限り充実させる必要がある。家の手伝いや、ご近所付合い。友人とのコミュニケーションなど。彼女の心の支えとなっているものを、余すことなく満たせば良い。
 それは、彼女のパートナーたる僕の役割だろう。
 それを実行する為に、最善の策を選びとるのは、当然のことと言えるだろう。
 彼女のスケジュールを網羅し、電話の内容を1つ残らず把握する。交友関係は勿論のこと、その先に繋がっている関係や、親戚に至るまでも調べ上げた。
「君のパートナーとして、最善の策を選んだまでさ。余計な詮索をするつもりはないし、日常に干渉するつもりはないから安心してくれ」
 僕の望みは、あくまで君の手助けをすることなんだから。邪魔をして台無しにするような、意味のなさないことは避けたい。
 険悪な関係になりたいのではない、良好な関係を築く為に情報を仕入れているだけなんだ。そこだけは、カン違いしないように理解して欲しい。
 ついでに言うならば、別段誰かに漏らすこともしない。僕しか把握していないのであれば、問題ないだろう?
「そう、干渉しないというのなら問題はないわ」
「理解してくれたようで助かるよ」
 僕の目指しているところと、彼女に求めていることは微妙だけれど決定的に違っている。
 だからこそ、僕は僕の役割を十分に果たしたいと願っている。彼女の為に、僕自身の為に、この世界の為に、僕は僕の出来ることを全力でするんだ。
「コロン。あなたは、ももかとの仲を応援してくれるって言うの?」
「僕は、僕に出来ることで最善のサポートをさせて貰うよ。君にとっての大切な人が笑顔でいられるように、そして君自身が笑顔でいられるようにね」
 友人と仲良くするのを、阻む理由がどこにあるのだろう?
 非行に走るわけでもなく、ショッピングやおしゃべりを楽しんでいる彼女達の邪魔をする理由が、僕には存在しない。
 笑顔でいてくれれば良い。辛いことが多い、非情の世界は、戦いの中だけで良いんだ。
「ありがとう。あなたのサポートに答えられるよう、全力でももかを幸せにしてみせるわ」
「そうしてくれると、僕も嬉しいよ」
 戦いの中に意味を見出そうとした彼女を、戦いの中で自分を見失いそうになっていた彼女を、助けてくれた友人がいる。
 共に笑い、学校のこととはいえ共に悩み。友達でいてくれる女性がいる。
 ムーンライトにとってかけがえのない存在である彼女は、同時に僕にとってもかけがえのない存在でもあるんだ。
 だから、2人の幸せを願うのは当然のことだろう?
「さぁ、事後処理は僕に任せて、君は買い物に行くんだ。夕食の当番なんだろう?」
「ええ、いつもありがとう、コロン」
「気にすることはないさ。僕達はパートナーだろ?」
 去りゆく彼女の後姿。そこには最初の頃に感じていた弱さはなく、戦士としての気品と自信に溢れている。
 辛い現実を確かに受け止め、その上で切り裂くように挑んで行く。まさに暗闇に映える、月光に冴える一輪の花だ。
 僕はそんな彼女のパートナーであることを、誇りに思う。彼女と供に戦えていることを、誇りに思う。
「さて、懲りずに攻め込んできた砂漠の使徒諸君。覚悟は出来ているんだろうね? 全く毎度毎度やられて、良く飽きないものだね」
 綺麗に心を折って、懇切丁寧に野心を砕いておかなければ、彼等は明日にでも再度攻め込んでくるだろう。
 そんなことになれば、遊びにけなかったムーンライトは大きな悲しみと、ストレスを抱え込んでしまう。
 加減を見誤る可能性も出てくるし、僕が巻き込まれる可能性も急上昇だ。
 僕だって自分が可愛い。彼等に巻き込まれ、吹き飛ばされるのはごめんだからね。
 世界の平和と、自分の日常を守る為にも、もうひと頑張りだ。
 
――みんなが幸せになれる世界を目指そう
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