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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
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エイラーニャでのテーマ;キス 書きたかった……
BUT,私にはまだ早かったようで、全然進まない orz

いつか書けるよう、精進するしかないですな


さて、気を取り直して
エーリカ×バルクホルン テーマ;怪我 です
うーん、大尉をもう少し可愛く書きたかったのですが……
最近、こんな感じの消化不良ばかりですね

(・w・) あ、エーリカの攻めは揺るぎませんので
     悪しからずご了承下さい

ネウロイの襲撃もなく、のんびり出来るはずの昼下がり。私は調理場にいた。
何故かエプロンを着用し、トゥルーデの横に並んで。
「で、私は何をさせられるの?」
昼食を食べ終わり、本当なら昼寝をしているはずなのに。どうして、こんなところにいるのだろう?
せめて、理由を話して欲しいんだけどな。
「クリスの為だ」
「いや、それはさっき聞いたよ」
まったく、トゥルーデの姉バカにだけは困るよ。普段はきりっとしていて、恰好いい筈なのに。
どうして、ここまで変われるのかな?
「クリスの為に、何か作るの?」
ミーナや私は付き合いが長いから良いけど、こんなの宮藤達には見せられないな。
怖くて規律にうるさいはずのバルクホルン大尉が、ここまで壊れてしまうなんて。
「ああ。クリスの誕生日にな、手作りのお菓子を作ろうと思うんだ」
「へー。トゥルーデにしては、まともなアイディアだね」
クリスの誕生日かぁ。うん、言われてみれば近かった気がするね。
それにしても、お菓子かぁ。料理の腕は悪くないけど、お菓子なんて作ったことあったっけ?
「ふっ、宮藤に聞いたからな。抜かりはない!」
「……そうだったんだ」
あちゃー、既に手遅れだったのか。うーん、後でフォローだけはしといた方が良いよね?
宮藤なら変な受け取り方をすることはないと思うけど、ショックは受けてるだろうし。
「なに、宮藤はクリスに似ているからな。きっと好みも近いはずだ」
「いや、扶桑とカールスラントだから、流石にそうはならないと思うけど?」
「何を言うか。問題は無いはずだ」
こっちの話なんて、聴く気ないのね。
はぁ、もう好きにすれば良いよ。私は戻って寝なおすからさ。
「そこで、ハルトマン。お前に助手を頼みたいんだ」
「……リーネとかの方が賢くない? 私、お菓子作りなんて自信ないよ」
本の虫であるウルスラならともかく、私に製菓の知識はない。
せめてさ、医療系のことで頼ってきなよ。
「いや、それは分かっているんだが。大尉が曹長と共に料理というのは、あまり良くないだろ?」
「美味しいお菓子の為なら、それぐらい我慢しなよ」
んー、面子のことでも気にしているの?
普段のトゥルーデならありえないことだけど、今の状態ならありえるのかな?
「私自身は良いのだ。教わる立場である以上、指導を仰ぐ相手が曹長であっても問題あるまい」
あ、やっぱり問題ないんだ。
効率を考えれば当然だと思うけど。なら、どうしてリーネに聞かないの?
「そんな顔をするな。お前の言うことも分からなくはないが、駄目なんだ」
「えー、どうしてさ?」
考えるのが面倒になってきた。
どうせ聞けば答えが返ってくるのに、私が悩む必要はないや。
「りねっと・ビショップ曹長は真面目だ」
「いや、それは分かっているけどね」
「更に階級を理解しているが故に、目上の者に対して教える立場は向かない」
あー、成るほどね。そういうことか。
確かに、リーネはそういうところ、融通が聞きそうにないもんね。
トゥルーデが失敗しても指摘できず、最後に失敗が判っても謝り倒してそうだし。
「というか、その程度の理性は残っているんだね」
「ふっ、カールスラント軍人として、常に冷静でいるのは当然だ」
いや、既に冷静じゃないし。今はだけは、その言葉も信じられないし
ま、私が呼ばれた理由は分かったし、納得もしたよ。
「なら、さっさと作っちゃおうよ」
どうせやるなら、早く作ってしまえば良い。
そうすれば、私だって昼寝に戻れるんだから。
「ああ。では、始めるとしようか」
「……うん」
えーと、気のせいでなければ震えてない?
滅茶苦茶緊張してない?
本当に、こんなので大丈夫かな――


     ◇


「ふっ、後はこれを冷やせば完成だな」
「あー、うん。レシピ通りだし、問題ないはずだよ」
トゥルーデ、料理の腕前はそこそこだったよね? ここまで酷くなかったよね?
「ふぅ……手間をかけたな、ハルトマン。礼を言うぞ」
「いや、ほんと。言葉だけじゃ足りないくらい、大変でした」
どこをどうすればここまでなるのか、目の前で見ていたのに信じられないよ。
大破したり、中破したり。鍋とか半分くらい駄目になってない?
割れたカップの数も半端ないし、壁に飛び散っている材料だって凄いよね。
「しかし、プディングを作るというのは大変な作業だな」
「そうだね。とりあえず、火傷に注意しながら型に入れようか」
「ふむ、そうだな。最後の仕上げをしてしまわねば」
ただプリンを作っただけのはずなのに、それ以外のものは作っていないはずなのに。
うぅ……これはミーナに怒られるよね? ついでに、キッチンの主である宮藤も怒るんだろうなー。
「ところで、ハルトマン」
「まだ、問題があるの?」
レシピは一通り伝えてあるし、手順だって間違えていないはず。
後は方に流し込み、荒熱を取れば、冷蔵庫へポイだ。
「これは、どれくらい入れればいい物なのだ?」
「へ? 8割くらいで良い筈だよ」
「ふむ。では、もう少しか」
頼むから、最後の最後で失敗しないでよ?
もう、材料すらない状態なんだから、失敗できないんだよ?
「……っ!」
「どうかしたの、トゥルーデ?」
ただ流し込むだけの作業で、力む必要性はないと思うんだけど。
何かトラブルかな?
「いや、何。少し指に散っただけだ。問題は無い」
「あー、火傷か」
さっき注意するように促したのにね。
ほんと、姉バカ全開の時は駄目だなぁ。
「どんな感じなの? 少し診せて」
「いや、大したことはないんだがな」
そう言って診せてくる手は、真っ赤だった。
いや、確かに勢い欲いれてるなーとは思ったけどさ、これはどうやったの?
「まったく、どこが大したことないんだよ。これはまずいよ」
「そう、なのか? 少し痺れる以外、これといって困らないのだが」
「火傷を甘く見ちゃ駄目だよ。特に間接の多い手は危険なんだ」
内部へのダメージが分からない以上、表面の状態だけで診断するのは危険だ。
短時間だから、そこまでではないと思うけど。火傷のせいで撃てませんでしたなんて、洒落にならないよ。
「とにかく、すぐに水で冷やして。それだけでも随分違うから」
「ああ、分かった」
熱が抜ければ、痛覚も戻るはず。
そうなれば、感覚的にだけどヤバいかどうかくらいなら、分かるはずなんだけどなー。
「むっ、染みるような痛みがあるな」
「奥に響くような、体の心が熱く感じるような、そんな痛みはない?」
「……ないな」
そっか。なら、そこまで心配はしなくても良い筈だよ。
1週間もすれば、完治するんじゃないかな?
「それにしても、全体的に焼いたんだね。治るまで痛みが続きそうだ」
「何、問題は無いさ」
いや、十分に問題だから。
ささいな傷だって侮っていれば、どうなるか分からないよ?
それくらい、トゥルーデは分かっているはずなのに――
「仕方ないなぁ。後で医務室へ行くとして、応急処置だけはしとこうか」
「悪いな。頼む」
まぁ、トゥルーデなら良いよね?
「あむっ」
表面だけが冷たく、中は熱く感じる。
それにしても、あれだけ暴れまわってるにしては、綺麗な指だよね。
「ハ、ハルトマン。貴様、何をしているのだ」
「ん? 舐めているだけだよ?」
ぺろぺろと嘗め回し、唾液をこすりつけていく。
もうちょっと染み込ませる様にやった方が、効果はあるのかもしれないけどね。
「私は応急処置を頼んだはずだ。なのに、その、どうして舐める必要があるんだ?」
「……ん。唾液には炎症を抑えたりする効果があるらしいよ。気休めかもしれないけど、ただ包帯を巻くよりはマシでしょ?」
そこまでの効果は期待出来ないのかもしれないけど、この状態ではそんなことは言ってられない。
まったく、真っ赤になるほど痛いなら我慢しなくても良いのに。
「民間療法的なものだけど、楽にはなるはずだよ」
水だけなら、乾いた時に余計なダメージを受けてしまう。
だけど、唾液なら粘り気もあるし、そんなに簡単には乾かないからね。
「とりあえず、こんなものかな。さ、プリンを冷蔵庫に入れたら、医務室に行こ。これくらいの治療なら、私でも出来るはずだからさ」
「わ、分かった。お前の言う通りにしよう」
「やけに素直だね」
いつものトゥルーデなら抵抗しそうなのに、あっさりしているな。
まぁ、その方がやりやすいし、問題はないんだけど。調子が狂いそうだよ。
「べ、別に、問題はないのだろう? 冷蔵庫へ入れたら、早速向かうとしよう」
「変なトゥルーデ。ついでに健康診断でもしとく?」
最近忙しかったし、今日は慣れないことまでやった。
疲れを溜め込んでるんじゃないの?
「いや、そこまでは必要ないはずだが……」
「ほんと? 無理、しちゃ駄目だからね?」
まぁ、新兵じゃあるまいし、健康管理くらい出来るか。
本人が大丈夫って言っている以上、これ以上追求するのは止めとこう。
「なんにしても助かった。礼を言う、ハルトマン」
「私のトゥルーでの仲でしょ? 気にしなくて良いよ」
「そ、そうか」
もー、また赤くなっているよ?
本当に大丈夫なのかな?

――辛い時くらい、私が助けてあげるのに

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