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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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チオビタドリンク愛してるぅぅ!

(・w・) どうも、らさでございます

叫びに意味はありません
冷蔵庫に箱ごとありますが、深い意味はありません

いや、栄養ドリンクって常備&常用ですよね?
……糖尿病はお友達なんですよ


エーリカ × バルクホルン テーマ:体調不良 です

(・w・) 弱っているお姉さんて、可愛いですよね


照りつける太陽が体力を奪い、私を窮地へと追い込んでいく。
本来であれば、ギラギラしている激しい自己主張すら平気だと言うのに。強靭な精神力さえあれば、はねのけていけるというのに。
今日の私には、それが出来ないようだ。
「くっ……体が重い」
ストライカーを装着してもいつものような高揚感を獲られることはなく、魔法力が搾り取られて、体力が削られているようにしか感じない。
それに伴い、体調不良が表面化してくるようで、私の心には焦りが生まれてしまう。
「ダメだ。この程度で根を上げるわけにはいかないんだ」
自身を叱咤激励する声も、どこか遠く。何よりも、自身の口から発せられているはずの声に違和感がある。
少し後ろで誰かが喋っているような、私ではない誰かに向けられた言葉であると、そんなふうに脳が勘違いする。
私が、私のために発しているのに、どうして届いてこないんだ。
宙にかき消えるようで、風邪にさらわれてしまっているように、とても弱々しい。普段の私が見れば、笑ってしまうような体たらくだな。
だが、例えそうだとしても、普段では考えられない醜態をさらしていたとしても、私は止まるわけにはいかないんだ。
私が行くべきところ、私がいるべきところがある。私を必要としてくれるモノ、私を求めてくれるモノがある。
ならば、それに応えたい。自身の足で立ち上がり、空を飛んで応えたい。私は無力ではない、戦えると証明するんだ。
「回れ」
私は空へ行く。飛んでみせる。今まで通り、エースの1人として舞う。
それこそが祖国奪還へと繋がり、私達に安息をもたらしてくれると信じているから。
「回れっ」
私は戦える。いつまでもベッドの上にいるのは我慢出来ない。
部隊の仲間が戦っていると言うのに、療養なんかしていられない。
「回れっ!」
銃を持ち、鋼鉄の弾丸を撃ち出し、ネウロイを撃墜する。
その為に、私の力はあるのだから。
だから、こんなところでのんびりしている暇はないんだ。


     ◇


「無駄だよ、トゥルーデ。そのストライカーで、空を飛ぶことは出来ないよ」
いつもと違い、耳障りな音が充満する格納庫。
そこに平気な顔をして入ってきたのは、黒い悪魔。エーリカ・ハルトマン。
長年一緒にいて、バディを組んでいる仲ではあるもの、何を考えているのかが分からないヤツ。
「無茶ばかりするから、部隊長権限で魔導エンジンに細工がしてあるんだってさ」
「どうして……」
その口から告げられる真実は、私にとっては少々酷なもの。
にわかには信じがたいもの。
「どうして? そんなの、トゥルーデが心配だからに決まってるでしょ?」
そうだというのに、ハルトマンは当然のように応えてくる。
私が理解していない方が不思議だとばかりに、眉をひそめている。
「私は問題ない。現に魔法力だって回復している」
「それは消耗してないだけだよ。回復しているわけじゃない」
こいつがこんな顔をしている時、私には勝ち目がない。論破することさえ出来ない。
そんなのは分かっているはずなのに、納得できないから足掻いてしまう。受け入れられずに、もがいてしまう。
「いいじゃん。休めって言われているだから、ベッドの上でのんびりしてなよ。休むことだって、任務の1つだよ」
「言われずとも、分かっている。だが、これ以上の療養は不要だ」
「そうは見えないけどな。トゥルーデは頑固だねー」
今のヤツには、私の頃場は届かない。
しかし、心は届き、察しているのだろう。
構うものか。それで私の希望が通ると言うのなら、細工を解いてもらえるのなら問題はない。むしろ、好都合だ。
今更ハルトマンに隠し立てをしたとことで、無駄なのだから。
「休憩を取るのが下手なんだからさ、休める時に休んどけばいいのに」
「ハルトマン、貴様と一緒にするな。みなが戦っている中で、のんびりと休んでいられるはずがないだろ」
「はぁ、そんなんだから、ストライカーに細工までされるんだよ?」
だが、ヤツは私の心を理解し過ぎている。口でどれだけ取り繕うとも、心の中の疑問にすら答えてくる。
分かっているなら口答えをするな。ミーナの指示に従えと。
「別に私みたいにぐーたらしろとは言わないけどさ、せめて寝といたら? 目のとこ、隈が出来てるよ」
「気のせいだ。私は元々こんな顔だ」
「ほんと、頑固だね。こりゃ、ミーナの判断は正確だったなー」
私の弱いところを突き、的確に攻めてくる。
反論できないよう、逃げられないように、確実に追い詰めてくる。
このままではいけない、このままでは私の動きは封じられてしまう。
そんなことは分かっているはずなのに、打開策を見つけられていない。
「ハルトマン、貴様その場にいたなら何故止めなかった」
「そんなの簡単だよ」
足掻いても、騒いでも、全て治められてしまう。
私の抵抗など、無意味なのだと思い知らされる。
「私がカールスラント軍人で、トゥルーデの友人だからだよ。止めないよ」
「それが正しい判断だったとでも?」
「当然、その通りだよ。現に、戦場に飛び出そうとしているだろ?」
その上、1番の問題は別のところにある。
ハルトマンの判断は正しいと、それこそが正解であったと、私の心が理解していることだ。
「ねぇ、たまには休んで良いんじゃない? 誰かに頼っても良いんじゃない?」
「そうはいくか! 貴様の世話も含めて、誰かに押し付けて良いものではない」
「私も入るんだ。まぁ、どうでも良いけどさ」
だが、納得できているかどうかは別であり、また誰かに頼ると言う話に至っては論外だ。
そのようなことを論じていた覚えはないし、ついでで付加されるには大き過ぎる。
「そりゃ、トゥルーデは重いから遠慮しちゃうかもしれないけどさ」
「体調管理の一環として、体重も管理している。過剰であるつもりはないぞ?」
「なら、その重たそうな胸も予定通りなの?」
重い? 私の胸がか?
確かに、ハルトマンに比べれば重いのかもしれないが、どこかのリベリアンのようにデカいつもりはないぞ。
それに、あれだけの大きさを誇りながらも、ヤツは最速タイムを叩き出しているのだ。問題はないだろう。
「ハ、ハルトマン、貴様。本当に何が言いたいのだ」
「あははー。トゥルーデが面白いから、思わずズレちゃったよ」
はぁ、ただでさえ疲れていると言うのに。どうしてこいつの相手をしなければいけないのだ。
何にしても、話を元に戻してくれ。
「私なら支えられるよ」
「……すまん、何の話をしているんだ?」
だからと言って、唐突に話を変えられてもついていける筈もなく、聞き返してしまう。
くそ、いつもであれば逆の立場だと言うのに。ここまで響くものなのか?
「だから、私ならトゥルーデを支えてあげられるよ。どれだけ重いものを背負い込んでいても、私なら一緒に頑張ってあげられるよ」
私の背負っているものか。確かに、それは強大であり、1人で持ち続けるには重過ぎる。
だが、ハルトマンだぞ? 1人よりは2人の方が良いのかもしれないが、大丈夫か?
「頼りないかもしれないけど、これでもトップエースの1人なんだからね。私になら出来ることもあるはずだよ」
そこら辺は本人にも自覚があるらしく、フォローが入る。
別に疑おうと言う気持ちはないものの、頼ろうと言う気持ちにならないのが現状だ。
今は、まだ私1人でもやれる。
「だからさ、無理をし過ぎるのは見逃せないよー。苦しい時は苦しいって、大変な時は助けてくれって、私になら頼れるでしょ?」
言葉の裏に隠れているものが見え、思わず苦笑してしまいそうになる。
普段世話をしているのだから、私にならどうどうと頼れるだろと。私なら、問題ないだろと。そんなふうに訴えているのか?
まったく、どこまでもズル賢いやつだ。
「考えておく」
だが、ここで答えを出すわけにはいかない。
1人で手に負えなくなったからといって、もがくこともなく誰かに頼るような真似、私自身が許せない。
泥臭く這いずり回り、それでも不可能だと判断した場合は、また相談するとしよう。
何にしても、心は随分と軽くなった。
礼を言うぞ、ハルトマン。

――お前が傍にいてくれて良かった

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