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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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(・w・) ネット環境が、調子が悪いです
     みなさま、こんばんは

マウスコンピュータが悪いのか、nproが邪魔しているのか、それともイーモバか
どれなんだろうなぁ


エイラーニャ テーマ:臆病 UPです
「今日だけ、だかんな……」
この台詞は何度目なのだろう? 何度つぶやいて、私の幸せをくれるのだろうか?
夜間哨戒任務から帰還したサーニャは、結構な確立で私のベッドに潜り込んでくる。別部屋だった時にも、同室である今でも。
夜の空は寒いし、初めは温かさだけを求めているのかと勘違いしていたけれど、どうもそれだけではないようだ。
私以外のベッドに潜り込んだことはないらしく、廊下で寝てしまっているようなこともない。必ず、自分のベッドか、私のベッドに辿り着いている。
その状況が、私だけの思い込みでないのだとしたら、少しは力になれているのかもな。
サーニャが安心して眠れる場所。それは私の隣に存在しているのかもしれない。
思い込みでもなく、勘違いでもなく、それが本当であれば多少は喜んでも良いのだろうか?
この寝顔を守る為に、私は頑張れていると思ってしまっても良いのだろうか?
「聞ければ、良いんだけどな」
自分の性格は把握しているつもりだ。誰であれ、上官であれ、意見を言える人間だと、キツイ人間。それが私。
優しさとか、暖かさとか。そういったものは他の人に任せて、ある程度は規律にも厳しく、スオムスの魔女として恥ずかしくない功績を挙げることだけを考えていた。
だから、ココに派遣された時に嬉しかった。自分の力が認められ、統合戦闘航空団でも通用するレベルだったんだって。
スオムスを救ってくれた国々に、恩返しが出来るんだって。
サーニャとであったのは、丁度その頃。スオムスでは当たり前とも言える、有り合わせの部品でストライカーを直した時のこと。
ウィーンで音楽を習っていたお嬢様、北方のオラーシャの出身。ナイトウィッチとしては優秀だけど、大人しすぎる子。その程度のコトしか知らなかった。
いや、正確に言えば知ろうとしなかった。
統合戦闘航空団は世界中からウィッチが集まっており、その誰もがエース級の腕前を持つ。
そんな中、各国への恩返しをしなければいけないと気を張っていた私には、仲良く笑い合うなんてことは難しかったんだ。
ついでに言ってしまえば、絶対数が少なく、広域に渡る情報網を持つのがナイトウィッチだ。
そんな彼女に失礼があった場合、スオムスにとって悪い噂を立てられるんじゃないかって、少し怯えていたのも事実。
もっとも、そんなことはなく、修理の終わったストライカーを嬉しそうに眺め、笑顔を浮かべてくれたサーニャ。
「あの時、嬉しかった」
サーニャにとっては、何気ない笑顔。今でなら分かる、特別意味がこもっていない笑顔。
それで、当時の私にとっては凄く嬉しくて、無駄に警戒しているのはバカらしいと。大切なことを教えてくれた。
私がスオムスで習った技術はここでも通用する。私は統合戦闘航空団でも役に立てる。
各国のウィッチが集っているのは、単純に仲間を助ける為。国としての策略とか、利権争いを望んでいるものはいない。
笑顔でいても良い、無駄に警戒する必要はない。私達は、仲間なんだって。
サーニャは知らないんだろうな。気付いていても、知らないフリしてくれるんだろうなぁ。
あの修理以降、私の行動は変わったんだぞ? 考え方だって、随分と変わったんだ。
嫌われないように、みんなを観察するんじゃない。仲良くなりたいから、相手のことを知りたくなった。
食事中の何気ないクセ。興味を持っている話題。休日の行動パターンや飲み物の好み。今までは気にすることもなかったことを、心に留めるように変えていった。
「その頃かな。考え方を変えたら、世界も変わっちゃったんだよ」
気が付いた時、私はサーニャのことを好きになっていた。サーニャのことばかり、追いかけるようになってしまった。
傍にいないと不安で、声が聞こえないと不安で。夜間哨戒まで追いかけるようになって、訓練ではペアを組むようになって。
未来予知の固有魔法に対して、あの時ほど感謝したこともなかったなぁ。
夜の空は暗く、奇襲を受ける可能性がぐっと高まる。
レーダーがあるとは言っても、全てが見えているわけでもなく、天候次第で精度が変わってしまう。
勿論、未来予知だって所詮は良く当たる占い程度。特に先のことを予測する時は、随分と乱れが生じる。
ただ、この2つを同時に使用しているなら、話は別だ。危険性はぐっと下がるし、何より2人でいるから対処できる範囲が広がる。
……まぁ、私が同行しているのは、それだけじゃないんだけどな。
昼間は眠っているし、常に眠たそうにしているサーニャ。
その姿は守ってあげたくなるし、可愛いから抱きしめたくもなる。
夜間は凛々しくなって、言葉にも力のこもるサーニャ。
その姿は格好良くて、昼間とのギャップが凄いんだ。
そんなふうに、待ったく別のサーニャを私だけが知っている。昼も夜も傍にいられる。それが、嬉かったんだよ。
サーニャの笑顔の傍にいられるのが、嬉しかった。
 
 
     ◇
 
 
今、この世界は危機に瀕している。
どこからともなくやってきて、世界中を危機に陥れたネウロイと、全面戦争を行っている。
扶桑など、余力のある国がないわけでもないけれど、正直なところ時間の問題と言えるだろう。
こんな世界に絶望している人も少なくはない。
私もそんな時期はあったんだ。世界が終わるのは確定事項で、私達は足掻いているだけなんだって。
ネウロイに勝つことはなく、徐々に疲弊した世界は負けるんだって。悲しみに押し潰されてなくなってしまうんだって。
ただ、こんな世界でも希望を失わない人も少なくない。
今の私はこっち側だ。ネウロイがどれだけ強くても、今の状況が絶望的であっても、諦めないと言うことを知ったから。
人類はまだ負けていない。押されていても、負けたわけじゃない。
いつかは勝利して、笑顔の溢れる世界を取り戻すことが出来るって。
「ま、いつになるかなんて、分かんないんだけどな」
サーニャに毛布をかけ、訪れたハンガー。私達の武器と、希望を詰め込んでいるハンガー。
そこでは整備兵と、仲間達が出撃準備をしている。
今日の勝利を掴み取り、明日の勝利へつなぐ為。
今日の笑顔を守り、明日も笑顔でいる為に、私達は空を飛ぶ。
「守ってみせるさ」
私は、まだ思いを伝えられていない。サーニャに、何も伝えられていない。
そんな状態で負けるなんて、全てが終わってしまうなんて、認められない。
「明日へ進むんだ」
今はちっぽけな私だけれど、いつかはちゃんとこの想いを伝えよう。
想いを言葉にして、サーニャに伝えるんだ。恥ずかしがらずに、目を見て伝えるんだ。
「今の私では出来ない」
だから、将来に託す。自分の気持ちも、この胸の想いも、世界の平和も託す。
臆病な私だから、時間が必要なんだ。殻を破って、想いを伝える為の時間が必要なんだ。
だけど、いつかは君の元へと、辿り着いてみせる。諦めずに、前に進んでいく。
2人で並んで歩ける世界、2人で笑い合える世界。私はそれを夢見て、今の状況を乗り切ってみせる。
ふん、ネウロイがなんだっていうんだ。サーニャの笑顔の方が、よっぽど手強いんだぞ。
私の冷静さを、全部持って行ってしまう。私の感情を全てさらっていてしまう。
いつもの私でいられなくなるほど、別の私に代わってしまったんじゃないかって疑うほどに、思い通りに行かなくなる。
ふん、レーザーがどうしったって言うんだよ。当たらなければ一緒なんだよ。
サーニャんなんて、私に占いをさせないほどなんだぞ? 嫌な結果が出た時に、冷静でいられる自信がないから。私は未来予知すら使えなくなるんだ。
それに比べれば、こんな状況ぐらいどうにかして見せるさ。
サーニャのいない、寂しい空で終わるわけにはいかない。すぐに終わらせて見せるさ。
 
――届け想い、君の心へ
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