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暗闇でも感じられる温度
安心をくれる温度
(・x・) サーニャノコトカ?
そんな感じですね
エイラーニャ テーマ;温度
ぬくもりを求めるか、与えるか
それはあなた次第
「あれ? ここは?」
目を覚まし、薄暗い部屋を見渡した私は、ここが自分の部屋ではないことを知る。
静かな私の部屋とは違い、ちょっとだけ活動的で、それでいて神秘的な雰囲気の漂う場所。
「エイラの部屋」
そう、どうやら私はまた彼女の部屋にお邪魔していたらしい。
ちゃんと自分の部屋に戻ったつもりなのに、どうして間違えたのだろう?
「温かい、から?」
冷たい空から開放され、独りきりの寂しさからも解放され、私の心が安らぎを求めたから? だから、エイラの部屋にいるの?
今日だけだからなんて、いつでも受け入れてくれるエイラの優しさに甘えてるの?
「良くないのは分かってる」
エイラだって疲れているのに、私を受け入れてくれているんだよ?
もう少し遠慮しないと、いつか嫌われてしまいそう。
「けど……」
止められるのかな? ちょっと難しい気がするんだけど。
1人ではないことを確認する為に、今日も彼女が無事であることを確認する為に。色んな理由で止められない気がする。
「一緒の部屋ならいいのに」
この部屋なら、2人で使っても狭くはない。私物は少ないし、十分だと思う。
エイラだって、反対はしないはずだけど……やっぱり、我侭なのかな?
◇
目を閉じていても感じられる。眠っている時でも感じられる。私の心に届く、確かな温かさ。
彼女に触れいている手から。彼女に触れている肌から。彼女の傍にいる心から。どんどん温かさが伝わってくる。
私の大好きな、優しい気持ちになれる温かさが。
「エイラ」
名前を呼ぶだけで、ちょっと嬉しくて。姿を見かけたら、駆け寄りたくなる。
ずっと傍にいて、ずっと温かさを感じさせて欲しい。
私の心がいっぱいになるまで、あなたの優しさを伝えて欲しい。
「私も、頑張るから」
エイラが安心できるように、笑顔でいられるように。私も頑張るから。
これからも傍にいて、私に元気を分けて欲しいな。
「恥ずかしがり屋さん」
みんなとなら平気なのに、私を相手にすると少し変な態度になる。
昔は嫌われているんかなって、そんなふうに思ったんだけど。違ったね。
エイラはちょっとだけ、好きになることに不器用なの。どうやって伝えればいいのか、分からなかっただけ。
私のことを思ってくれて、私の幸せを願ってくれたんだよね。初めて分かった時は、思わず泣いてしまった。
エイラの優しさと、私に向けられている温かさに。
「エイラの、バカ」
真っ直ぐに伝えてくれれば良かったんだよ? 私だって、エイラが好きだったから。
真っ直ぐに伝えてくれれば良かったんだよ? あんなに遠回りをしなくても、伝わってきたから。
私は、エイラが好きなの。
温かい毛布みたいに包んでくれる。その両手が好き。
太陽みたいに微笑んで、元気にしてくれる。その笑顔が好き。
空のように澄んでいて、遠くを見つめている。その瞳が好き。
そして、傍にいたいと感じさせてくれた。その心が大好き。
エイラ、言っていたよね? 好きにも色々な好きがあるんだって。
昨日とは違う好き。今日とは違う好き。明日とは違う好き。
もっともっと、色々なところを好きになるんだよね?
今日発見した、新しいあなたを好きになって。
昨日思い出した、懐かしいあなたを好きになって。
明日を想像して、私と話しているあなたを好きになる。
ずっと、ずっと、エイラを好きになっていく。
傍にいたくて、抱きしめて欲しくて、手をつないでいたい。そんなエイラを好きになっていく。
だから、今夜も間違えるかもしれない。エイラのベッドに、エイラの傍に行ってしまうかもしれない。
だけど、その時は受け入れてくれると嬉しいな。
――行ってくるね