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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
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何故か寮にいる らさです
仕事のデータが18時にくるとか、洒落にもならんのです


(・w・) どないしましょ?

まぁ、そんなリアルはどーでもいいですね☆

エイラーニャ テーマ;残滓 をうpです
いつも通りのことが変化する
その時、貴女は何を感じるのでしょう?

「ん、んん……。サーニャ?」
眩しい光が差し込み、部屋の様子を照らし出す。いつもであれば、こんな時間になる前に起こされるんだけど。
温もりがあるべき場所には、何もない。
「サーニャ、きてないのか?」
床を見渡しても、脱ぎ散らかした服はない。
ベッドの上には温もりの残滓すらない。こりゃ、自分の部屋で寝てるな。
「まぁ、たまには良いかもなー」
ここ最近はハードだったし、サーニャが気を使ってくれたんだろう。私を起こさないようにって、気を使ってくれたに違いない。
確かに、サーニャがベッドに潜り込む時、その衝撃で私は目を覚ます。
サーニャの服を畳むのも私だし、毛布をかけてあげるのも私だ。手間がかかっていないと言えば嘘になる。
だけど、迷惑ではないんだよな。なんて言うか、こう、サーニャには世話を焼きたくなるんだよ。力になりたいって、そう思わせる何かがあるんだよ。
そんな雰囲気と、私自身の気持ちもあって、歓迎していたんだけどな。
「なんだよ、水臭いじゃないか」
疲れているのはサーニャだって同じはずなのに、どうして遠慮するんだよ。どうして、私に気を使ってるんだよ。
私は好きで、サーニャを受け入れていたのに。迷惑だなんて、そんな悲しいこと言うなよ?
私が望んで、サーニャを受け入れていたのに。迷惑だなんて、悲しい勘違いをしてないだろうな?
サーニャが私の傍で安心してくれているように、サーニャが傍にいることで私も安心出来たんだ。
「だから、私は不安なんだな」
サーニャが傍にいないから。サーニャの無事を、この目で確かめていないから。私は不安になっている。
重く苦しく、冷たいものに押しつぶされそうになっているんだ。
「大丈夫だ。昨日はネウロイもでていないのだから」
緊急警報はなっていないし、それはネウロイが発見されていない証拠。
何もない穏やかな夜だったはずなんだ。ネウロイはいない、敵襲もない。そんな晩だったんだよな?
「本当に、そうなのか?」
それにしては、基地の中が静か過ぎないか? 朝だから、誰も目覚めていないから静かなだけじゃないのか?
私が気づかなかっただけで、警報はなったんじゃないのか? 警報が鳴らせないような、そんなタイミングで攻められたんじゃないのか?
この部屋の向こうには、見たくない。そんな景色が広がっていたりはしないか?
「それに、警報がなかったとしても、サーニャがネウロイと遭遇している可能性はあるんだ」
基地に報告だけをいれ、1人で迎撃したのかもしれないだろ?
その時、怪我はしていないのか? 怪我をしたらかこそ、私のところに帰ってきてくれなかったんじゃないのか?
私の傍に来れば、怪我をしているのがバレるから、自分の部屋で痛みに耐えているんじゃないのか?
「ど、どうしよう。心配になってきた」
今この瞬間、もしもサーニャが泣いていたら?
痛みに耐えながら、寂しさに耐えながら、泣いていたらどうするんだ? 私には、何が出来るんだ?
相談もされてない、頼られていない。そんな私が、何をしてあげられる?
そもそも、サーニャが何も言ってこないのに、勝手に手を差し伸べるのは迷惑にならないか?
サーニャが頼ってくれるまで、私を必要とするまで待つべきじゃないのか?
「いや、それは間違いだ」
サーニャは優しくて、大人しいから。助けて欲しいなんて、簡単には言えないんだ。私が相手でも、遠慮してしまうからな。
たまにはこっちから、様子を見に行ってみるか――


     ◇


「よ、様子を見るだけなんだ。後ろめたい事は何もない」
この扉の向こうに、サーニャがいる。眠っているはずのサーニャがいる。
天使のような寝顔で、すやすやと眠っているサーニャが……。
「やっぱ、どうしても悪い事をしているような気分になるな」
私はただ、サーニャを心配しているだけなのに。サーニャが怪我をしていないか、それを確認するだけなのに。
この扉を開けるのは、とても悪い事をしているような、そんな気分になる。
開けて確認をしたいけれど、開けてしまえば何かが壊れるような、サーニャに怒られてしまいそうな。そんな予感がする。
「様子だけを確認すれば良い。それだけで良いんだ」
扉を開けて、サーニャが怪我をしていないことを、それだけを確認して出ればいいんだ。
「よ、よし。開けるぞ」
予想以上に冷たいドアノブに怯えながら、ゆっくりと回して――
「エイラ、何をしてるの?」
「……え?」
ノブを回そうとした、まさにその瞬間。私の耳には聞こえるはずのない、その綺麗な声が聞こえた。
まさかなー。サーニャの声を私が聞き間違えるはずはないけど、寝ているんだろ? なら聞こえるわけないじゃないか。
空耳だよ、空耳。
「何をしているの、エイラ」
「えーと、サーニャさん?」
「うん、私よ?」
寝ているはずのサーニャが、どうして外に? どうして、私の後ろにいるんだ?
いや、それよりもサーニャはいつからそこにいる? そして、私は何をしていた?
「何をしているの?」
「えーと、その……」
サーニャが心配で、きました。うーん、これは少し違う気がする。
サーニャが怪我をしていないか、心配できました。これも違う気がする。
けど、それ以外になんて答えれば良いんだ?
「あのな、別に変なことしようとしたわけじゃないんだぞ?」
そう、何を恐れる事があるんだよ。きちんと説明すれば良いだけじゃないか。
サーニャの目を見て、説明さえ出来れば……説明できるなら。
「何をしていたの?」
「うっ……」
説明できるのか? 私に、説明できるのか?
このサーニャに? 首をかしげて、滅茶苦茶可愛いサーニャに説明できるのか?
いや、説明して良いのか?
「あ、うぅ」
出来るわけないじゃないか!
口を開けても、言葉にならないんだぞ? そんな状態で、説明なんか出来るか?
けど、何か言わないと。このまま黙っていたら、怪しまれる。サーニャに嫌われてしまう。
「ご……」
「ご?」
「ごめなさい!」
とっさに思いついた言葉を叫び、私は全力で駆け出す。サーニャの前にいることが辛くなり、逃げ出す。
だけど、ごめんなさいはないだろ。謝ってどうするんだよ!

――どうして、私はダメなんだ

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