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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
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コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
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尻切れとんぼ~♪

(・w・) ども、こんにちは
     ネタがない&相変わらずの出勤の為、さくっとUPすんぜ


エイラーニャ テーマ;手を繋ぐ です。
珍しく1Hにこだわったら、お尻がなくなりました

いつか、書き直すかもね!


暗くて冷たい、夜の空。心を縛り付けて、恐怖で支配しようとする闇。
だけど、良く感じてみればそれだけじゃない。
とても、静かで落ち着ける場所。どこまでも広がる空と溶け合ったような、そんな場所。
その全部を含めて、夜の空。
「流石に暗いなー」
「エイラ、大丈夫?」
ただ、私が心安らいでいるのは魔導針があるから。周りの様子が分かるからこそ、新月の晩でも恐れることなく、怯えることなく飛ぶことが出来る。
つまり、魔導針を持たないエイラにとっては、ただの暗闇。
上も下も分からないような、ただの闇でしかない。
「んー、平気と言いたいところだけど、ここまで暗いと何も見えないぞ。今日はなしで良いんじゃないか?」
そんな状態に怯えているのか、エイラの声にも張りがなく弱々しい。
ついで言えば、エイラが弱音を吐くなんて滅多にないことだから、ちょっと心配。
「ううん、ダメよ。暗くて見えにくいからこそ、ナイトウィッチが頑張らないと」
任務は任務だから。基地のレーダー網だけには頼れないから、こんな時こそ私が頑張らないと。
撃墜は出来なくても、撃退さえ出来れば良い。月明かりのある夜に、また戦えば良いのだから。
だから、無理をしてまでエイラが一緒に飛ぶ必要はない。
「そっか……なら、私も頑張らないとな」
ないけれど、彼女は傍にいてくれるのだろう。
私が心のどこかで彼女の温もりを求め続けている限り、エイラはそれを感じ取ってしまう。
傍にいて欲しいと願う我侭と、無理をしないで欲しいと心配する気持ち。どちらか1つになれば良いのにな。
「エイラ、大丈夫なの?」
「なんとかなるさ。サーニャの魔導針は、私を捉えているだろ?」
傍を飛んでいることもあり、私の魔導針はちゃんとエイラを捉えている。
どの方向へ、どれだけの速度で飛んでいるのか。きちんと捉えてはいるけど……。
「うん。だけど、飛行が安定してないから」
精度が良いこともあり、エイラの飛行が安定していないのが手に取るように分かる。
普通に飛んでいるだけなら良いのかもしれないけど、この状態でネウロイに遭遇したら危険だよ。
「あー、うん。ちょっと寝不足気味なんだよ」
バツが悪そうに、頬をかいているエイラ。
んー、ちょっと寝不足くらいなら、ここまではならないはずだよ?
最近、夜更かしもしているみたいだし――
「エイラ、また起きていたの?」
また、私を待っていてくれたの? 私が戻るのを、ずっと待っていてくれたの?
「ちゃ、ちゃんと寝たぞ? 短いけど……」
私が1人で夜間哨戒に出る時、時々起きていてくれたのは知っているけれど。最近はずっとじゃない?
そんなことをしていたら、エイラが倒れてしまうわ。そうなれば、私は悲しいの。
私のせいでエイラが苦しんでいるなんて、嫌だから。
「ごめんなさい、嘘です。殆ど寝ていません」
私の雰囲気が伝わったのか、しょんぼりしながら謝るエイラ。
エイラが謝るのはおかしいと思うけど、だけど、ダメだよ?
「エイラ、きちんと寝ないと危ないよ?」
「だって、その……サーニャが心配だったんだよ」
何度促しても結果は同じ。何度注意しても直ることがない。
心配してくれるのは嬉しいけれど、エイラが倒れたら意味ないよ。
「昨日の晩、雨が降っていただろ? それなのに、ネウロイの出現予測日だからってさ。そんな日なのに、サーニャは1人で夜間哨戒に行っちゃうし」
確かに、昨日の雨は冷たかった。冷たくて、重くて、独りで飛ぶのは怖かった。
だけど、そんな日だからこそエイラに負担をかけたくなかったの。
お願いしたり、出撃を戸惑っていたら、エイラが駆けつけてしまうから。だから、何も言わずに行ったのよ?
「レーダーに反応がないって言ってもさ、ステルス性能の高いやつなら移らないことだってあるんだ。前みたいに雲から出てこなければ、みつけられない可能性もあるんだ」
エイラの言っていることは、間違っていない。
基地のレーダー網捉えにくいネウロイは存在するし、捉えたとしても高速型であれば、迎撃準備を整える前に襲撃される可能性もある。
それに、私個人を狙っているようなネウロイもいたし。うん、エイラは正しいよ。
「そんな中、1人で行ったから心配で堪らなかったんだよ」
だけど、私だって何も対策をしていないわけじゃないから。
1人でもなんとか出来るように、1人でも何とかなるようには準備している。
「サーニャ、どうして私を呼んでくれなかったんだ? 私の未来予知があれば、より安全だろ?」
エイラの意見も、私の意見も、どちらも間違ってはいない。ただ、誰が無理をするのか、危険な状態になるのかが違うだけ。
「サーニャ、どうして私に頼ってくれないんだ? 私がナイトウィッチじゃないから、頼りないからダメなのか?」
お互いに思い遣っているから、気遣っているからこそ、今ぶつかっているんだよね?
「エイラ、無理をし過ぎよ? 疲れてるんでしょ?」
エイラの言いたいこと、伝えたいことは、きちんと理解している。
だけど、理解した上でも、私はやっぱりエイラを呼ばないわ。
「そんなの関係ない。サーニャが求めてさえくれれば、どんな状況でもサーニャを守りたいのに。どんな時でも、サーニャを守って見せるのに」
「けど、エイラが倒れてしまっては、意味ないわ」
エイラは、すぐに無理をしようとするから。負担を、全部抱え込もうとするから。
見ているこっちが心配になるの。助けてもらうのを、躊躇ってしまうの。
「今だって、真っ直ぐ飛ぶのも辛いでしょ?」
真っ直ぐ飛べなくなるくらい頑張りすぎて、倒れえしまいそうなほどに抱え込んで。そんなエイラ、私は見たくないから。
ごめんね。エイラが好きだからこそ、頼れなかったの――


     ◇


「ねぇ、エイラ」
「ネウロイか、サーニャ?」
もう、どうしてこんな時にまで、そんな心配をしているの?
可能性は捨てきれないけれど、私の感知できる範囲内にはネウロイは存在しない。
「違うわ」
だから、安心して。
私が言いたいのは、別のことだから。
「手を、つながない?」
「ど、どうしてだ?」
「今のままだとエイラ、どこかに行ってしまいそうだから」
どうしてと問われても、理由は1つしかない。ただ、私が繋ぎたかったから。
だけど、それを素直に言うことはできず、理由ではなく、心配していることを伝えてしまった。
「いや、だけどな、その……」
嘘ではない。それにエイラも嫌がってはいない。
それなら、ちょっとくらい強引に誘っても良いかな?
「ね? 私はエイラと2人で飛んでいたいの」
手を繋いで、離れないようにして。2人で一緒に、無事に帰れるように。

――私の魔導針で導いてあげる

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