忍者ブログ
ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

次の記事:テーマ;病気

前の記事:贈り物
昨日のSDカードちゃんは、復旧の目処が立たず
泣く泣く、フォーマットしました

何本データが入っていると……

(・x・) ソンナコトヨリ、サーニャトハナシヲシタインダケド

微妙に台詞が違いますよ、エイラさん


そんな感じで、エイラーニャです
今回のテーマは占い もとい、エイラの固有魔法「未来予知」


予知は予知、予測は予測
所詮、その程度でしかないんだよ


特定の場面を思い浮かべながら、見えない光へ手を伸ばしながら。私は1枚ずつカードを並べていく。
大アルカナ、小アルカナ。それら全てを使った、割と正確な占い。
まぁ、事実として占いなんて指標にしかならないし、やる人間によって大分代わるものだけど。
それでも、力がこもってしまう。
「……よし、何度やっても問題ないな」
都合10回の占いが終わり、私は一息つく。
こんなに真剣に占うのは久しぶりだし、少しだけ疲れたかもしれない。
「大丈夫、エイラ? 汗かいてるよ」
「ありがとう、サーニャ。私は平気だよ」
私がこんなにも真剣に占っていた理由は、一重にサーニャの為である。
明日のピクニックで雨が降らないか、何かトラブルに見舞われないか。それを占い続けているのだ。
私が同行出来るなら、何があっても守れるのに。なんで、宮藤となんだよ。
「すぐ近くだから、何も起きないよ」
「そうだと良いんだけどな。何かあってからでは、遅いだろ?」
別に、宮藤だから悪いわけではない。あいつ自体に問題はないんだ。
だけど、やっぱり傍にいられないのは不安で仕方ない。
「ミーナ中佐、なんで却下するんだよ!」
ピクニックの予定がまとまったのは、一昨日。確かにシフトは出ていたけれど、まだ調整出来たはずだ。
私がサーニャを好きなのを知っているはずなのに、恋人同士なのを知っているはずなのに。どうして、邪魔するんだよ。
「でも、明日の作戦はエイラが必要だよ」
「そ、それは分かっているんだけど」
多数の小型ネウロイ。それが編隊を組んで、ロマーニャに迫っている。
速度自体は大したことないし、1匹1匹の強さなんてしれている。
しかし、その数の多さから、シールドで防ぎながら戦うのは不可能と判断された。
それが理由で指名されたのは理解している。全てかわしながら、それでいて撃破するなんて。
まぁ、私の専売特許みたいなもんだからな。
他のメンバーだって納得のいく人選だし、それ自体には文句はないんだよ。
「それでも、やっぱりな。ちょっと寂しいんだ」
サーニャの傍にいられない。何かあった時、守れる位置にいない。
その事実が、私の心に寒い風を吹かせている。
「大丈夫。私だって、ウィッチだから」
確かに、夜間戦闘をこなし、魔力針を使いこなすサーニャは、立派なウィッチだ。
「ごめんな、分かってはいるつもりなんだけどさ」
それは、分かっている。分かっていても、私の心が納得出来ないんだよ。
サーニャを守れる位置にいない。それが、とても苦しい。
サーニャが傍にいてくれない。それは心細い。
私を包んでくれる温かさが、優しさが遠くへ行ってしまう。その事実に、ちょっとへこんでいるだけ。
「また、迷惑かけてるな」
サーニャは、必要以上に心配されることを嫌う。
――それは分かっているのに。
私が、サーニャ第一で考えることを嫌う。
――それも分かっていたはずだ。
「ううん。私は、エイラ自身の心配をして欲しいだけ。私が笑顔で迎えられるよう、無事でいて欲しいだけ」
そして、私自身の心配をするように促す。いつも通りのやり取りだ。
これといった変化もなく、私を安心させてくれる雰囲気。
静かで、ゆったりしていて。それでいて、温かい。
サーニャと過ごせる時間。


     ◇


「エイラ、1つ教えて欲しいことがあるの」
「ん、どうかしたのか?」
何度やっても変わらない結果に満足し、私は占いを終了した。
それにしても、張り切り過ぎて物が散乱してしまったな。
「エイラ、私への告白がどうなるのか、占ったことないの?」
「そうだな、時々占おうとはしたけど……相性くらいかな、やったのは」
正確に言うなら、怖くて出来なかったんだ。
サーニャとの仲がどうなるか、告白の結果がどうなるか、私達の相性はどうなのか。
悪い結果が出た時のことばかり考えてしまって、カードをめくることが出来なかったんだよ。
「どうして?」
「まぁ、色々とあってな」
ただ、それを素直に言うことは出来ない。こんな情けないこと、サーニャには知られたくない。
私にだって、隠しておきたいことはあるんだ。
「教えてくれないの?」
「いや、その、なんて言うか。色々とあり過ぎて、どれを話して良いか分からないんだよ」
くぅ……上目遣いで覗き込むのは、反則だ。
ここのところ、ただでさえ篭絡され気味なのに。このままだと、サーニャの顔を見るだけで、何も出来なくなってしまいそうだ。
何とか、答えないと。何か1つで良いから、理由を答えないと。
このままいると、私の理性がもたなくなりそうだ。
「だってさ、つまらないだろ? 告白の結果がどうなるのか、既に答えが出てきるなんて」
「そうなの?」
我ながら、良い答えだったとは思う。綺麗にまとまって、中々格好良かったと思う。
ただ、サーニャの求めている答えでは、なさそうだ。
「悩んで、苦しんで。甘い想いに浸って。そんなふうになるのも、恋愛の楽しみだろ?」
実際は、それが原因でパニックになっていたけど。今思い返すなら、楽しかったんだと思う。
サーニャのことを考えて、サーニャのことだけを考えて。1日中悩み続ける。
自分の心に向き合って、どんどんと出てくる不思議な感情に振り回されて。夜、眠ることも出来ない。
大変だったし、どうして良いかも分からなかった。
それでも、サーニャに恋をしたことを、私は誇りに思っている。
「それに、占いは所詮占いだよ。確約された未来は分からないから」
まったく当てにならないとは言わないけど、指標程度にしかならないよ。
それに、信じ込むのは危険だ。
「未来は、分からないままで良いんだよ」
分からないから、不安になれる。
分からないから、楽しみに出来る。
好き嫌いはあるかもしれないけど、けして悪い物ではない。
「エイラ、未来予知嫌いなの?」
「別にそんなことはないぞ? ただ、未来を知ってしまうのはつまらなくなるから、全部を知る必要はないってことだよ」
自分の能力を嫌う。そんなことはないけどな。
全部を知ってしまったら、つまらなくなる。そんなふうに思っているだけだよ。
「あらかじめ決まった未来しかないなんて、そんなのつまらないだろ?」
サーニャとの未来。全てが決まっているのなら、私は努力をしないだろう。
全てに指標があり、予測されているなんて機械的だ。
「少なくとも、私は嫌だな」
そんなやり方は、好きになれない。
いくら能力として持っていたとしても、それはやってはいけない気がする。
「厳しい未来でも、楽しい未来でも、私の生きる道なんだよ」
分からないからこそ、不安になり、楽しめる。
「サーニャと一緒にいられる、そんな時間なんだ」
2人で力を合わせれば、どんな時でも幸せになれるさ。
私は、その為にもサーニャを守ってみせるよ。
「だったら、秘密のままで楽しみにしていれば良いんじゃないかな?」
「そっか。エイラって、ロマンチストだったんだね」
「いや、どうしてそんな話になるんだ?」
私、そんな話をした覚えはないんだけどな。
どうして、そんなに楽しそうに笑っているんだ?
「ふふ、隠さなくて良いのよ? 私とエイラの仲でしょ?」
「その台詞自体は嬉しいんだけど、サーニャ何かを誤解してるぞ」
「大丈夫、全部分かっているから」
とても魅力的な台詞だけれど、今は多分間違っている。
いや、今はきっと出てきてはいけない台詞なんだ。
「えーと、サーニャさん?」
「任せて。そんなロマンチストのエイラに相応しい、そんなものを用意するから」
まぁ、良いか。
なんだか分からないし、少しだけ不安はあるけど。サーニャが楽しそうだから、いっか。
それに、良い予感もするし。何かあったとしても、私が守れば良いんだよな。

――サーニャとの未来なら、眩しくなるさ

PR
次の記事:テーマ;病気

前の記事:贈り物
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メール
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
- HOME -
ピックアップ
web拍手
VOCALOID関係
その他リンク
Powered by  [PR]
 | 忍者ブログ