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(・w・) 出勤時間思い出せないんですけどね
遅刻しなければOKOK
エイラーニャ テーマ:隠し事-2 です
サーニャさんは心を決めました
後は、エイラが自分を認めるだけなんですよ
まぁ、それが1番難しいんですが
「もう、逃げちゃダメだよな」
時間帯は深夜。いつもであればサーニャの帰還を待ち、そわそわしている頃なんだけど。
今の私には、その余裕はなかった。
いや、心配はしているんだけど、いつものように楽しみには出来なかった。
「あそこまで言わせて、何も出来ないんじゃダメだよな」
出撃前のちょっとしたお喋りのつもりだったんだ。サーニャが空の上でも寂しくないように、独りじゃないって感じられるようにすれば良いだけだったんだ。
けど、実際はそれだけに留まらなかった。
私が逃げて、隠し続けていた部分をサーニャに指摘されてしまった。
いつまでも告白を出来ていない、気持ちを伝えられていない私に呆れたのかな?
「いや、それは違うな」
サーニャは言っていた。我侭な私も、弱い私も受け入れてくれるって。全ての私を肯定してくれるって。
なら、あの言葉が意味するところは違う。
私を非難する為ではなく、私に教える為。私の背中を押してくれる為の言葉。
「考えてみれば、既に手遅れなんだよな」
格好良い私でいたい、サーニャを守っている私でいたい。そんなふうにずっと思っていたけれど、もう遅いんだ。
だって、そうだろ? 今までだって、情けないところをいっぱい見られているんだから。今更の話だったんだよ。
サーニャに迫られれば、うろたえてしまい何も出来ない。誰かに感謝されても、素直に受け入れられない。
そんな私を、散々なまでに見せてきたんだ。
サーニャにとっては、今の私だって「情けないエイラ」の1人くらいにしか思われていないんだろうな。
それなのに私は勘違いをした。格好良くあろうと、サーニャの前では格好良くありたいと、出来ない事をやろうとしたんだ。
まぁ、サーニャなら努力を認めてくれるかもしれないけれど――これだって、甘えているんだよな。
「ここまでしてもらって、何も出来ない。何もしない」
そんな状況を、そんな私自身を認められるかどうかだけなんだ。
私の気持ちは既に引き返せないところまできていて、まだなのかと催促している。
サーニャの気持ちまで分かっていて、後は告白をするだけ。
ここまでお膳立てされているのにな。はは、情けなくて笑えそうだ。
「ほんと、情けない限りだよ」
今のままの関係を続けたい? 告白をすれば、関係が壊れてしまう?
違うだろ?
今のままを続けていれば、いつか関係は壊れてしまうんだよ。こんな情けないやつに、いつまでもサーニャを任せられるわけないだろ?
私は変わらなきゃいけないんだ。今すぐにでも、変わらなきゃいけないんだ。
サーニャがそうしているように、変わる為の努力をするんだ。
「恥ずかしがらずに、目を逸らさずに」
自分の心にある言葉をそのまま伝える。怯えることなく、飛び込んでみれば良い。
未来予知がないからってなんだよ。信じていれば、怖いものなんてないはずなんだ。
私の傍にある現実は、こんなにも温かくて、優しいのだから。怯える必要はないんだ。
「よし、変わるぞ。私は変わるんだ」
これ以上、サーニャを待たせるわけにはいかない。寂しい思いをさせられない。
サーニャが好きなんだから、隠しちゃダメだ。サーニャが好きなら、隠しちゃダメだ。
情けなくても良い、見っとも無くても良いから、この気持ちを伝えろ。言葉にしろ。
それが、格好良くなる為の第一歩なんだよ。
――まっていてくれ、サーニャ