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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
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雨が降る? 降りそう?
降らなきゃいいなー

(・w・) ども、電子レンジの壊れた らさです
     これを機に、オーブンレンジとやらに買い換えたいです

なのフェイ テーマ;お風呂
天然系なフェイトちゃんです
これはこれで、可愛いんじゃないかい?


麗らかな昼下がり。午後の教練までの僅かな時間が、私の心に活力をもたらしてくれる。
更に、今日はフェイトちゃんとの通信付。
時間が短いのは残念だけど、幸せだなぁ。
「なのは、質問があるんだけど、良いかな?」
「良いよ。フェイトちゃんからのお話は、いつでも受け付けるよー」
私の顔は、彼女に見せられないくらい緩んでいることだろう。そのまま溶けてしまいそうなほど、ゆるゆるに違いない。
だけど、フェイトちゃんはそうもいかないみたいだね。
この短い時間にまで質問してくるってことは、フェイトちゃん1人では解決できないことだよね?
……浮かれた頭に理性を注ぎ込み、急速冷却しなくちゃ。
「あのね、なのはに前に教わった方法なんだけど」
「えーと、どれのことかな?」
フェイトちゃんと仲良くなりたくて、もっと深いところで繋がれる友達になりたくて。私は色んなことを試した。
フェイトちゃんの協力もあり、その殆どは成功したけど。中には失敗したものもある。
期待していたほどの効果がなかったもの、効果はあっても方向性の違うもの――。
「仲良くなるには、裸の付き合いがいいよって、お勧めされた方法なんだけどね」
「うん。地球にある言葉だよ」
正確には日本の文化とも言えることだね。
「服を着たままだと、隠し事をしちゃうから。お互い裸になって、相手のことを理解しましょう。何も隠さずに、嘘をつかずに話しましょうってことだね」
一緒にお風呂に入って、温まれば自然と言葉が出てくる。心の檻を溶かして、本当の自分と向き合う事もできる。
自分の心と、相手の心。心の中を、そのまま伝える事が出来る。
「うん。私も昔、なのはにしてもらったから。凄い効果があるのは知っているんだよ?」
フェイトちゃんの心の中を知りたくて、彼女の背負っている物を知りたくて、お風呂に誘った。
あの時は抱えているものの大きさに圧倒されて、上手くフォローできなかったけれど。知ったからには放っておけず、ずっと傍にいてあげたいと思えたの。
「だけど、あれって危なくないのかな?」
「危ない? 何かあったの?」
一緒にお風呂に入るだけ。そしてお話をするだけ。
確かに、心の闇を垣間見る事になってしまうし、きついことはあるかもしれないけれど。危ない事は、何もないはず。
「その、ね。なのはが教えてくれた方法だし、きっと私が何かを間違えているんだと思うけど」
「にゃはは、そんなこと気にしなくて良いよ。それよりも、フェイトちゃんの困っていることを、2人で解決しちゃお」
「ありがとう、なのは」
フェイトちゃんは、私のやることを信用しすぎている。なのはのすることは正しいって、信じきってしまう。
それは、とても嬉しいことだけど、妄信するのは良くないよ。疑って欲しいとは言わないけれど、少しはね……。
「実はね。この前保護をして、引き取った子に実践してみたの」
フェイトちゃんは執務官として、子供が関わっている事件に多く関与している。
それは自分自身の過去の経験もあり、また涙を流す子を減らしたいと願っている結果。
やっぱり、優しいよね。
「詳しくは話せないんだけど。あまり幸せな生活を送れていない子で、ある施設から引き取ったの」
そんな彼女が担当する事件は、大体が悲惨な事件ばかり。
詳しく聞けば私の負担になってしまう。そのことが分かっているから、フェイトちゃんは事件のことについて殆ど話したがらない。
「自虐的で、感情が爆発しやすくて、いつも何かに怯えている様子だった」
施設か……。
勝手な想像で良いのなら、人間的な扱いはされていなかったんだろうね。
その分、人に怯えてしまい、怯えを隠す為に誰かを傷付けてしまう。悪循環の繰り返し。
「それに、色々なことを合わせて、自分と重ねてしまうところもある子で。幸せになって欲しいなって、そう思える子なんだ」
色々なことを合わせて?
それはフェイトちゃんにしては、珍しいことだね。救助したり、保護したりするのは珍しくないけど、自分と重ねているのは珍しい。
どんな子なんだろう? ちょっと興味があるな。
「それでね、心を閉ざしたままだと会話も難しいから、一緒にお風呂に入ることにしたの」
そうだね。まずは信用してもらうこと。私は傷つけないよって、伝えることが大切だね。
最初の一歩はこちからか踏み出して、相手が歩み寄ってくれるのをじっと待つ。笑顔で待っていれば、きっと応えてくれるはずだから。
「私がなのはにして貰った通りに進めて、2人共裸になって」
その為には、こちらから行動するのが大切。
多少強引に感じられても、それが優しさからきているものなら、必ず伝わるから。怯えることなく、しっかりとやらないとね。
「そうしたらね、突然鼻血を出して倒れちゃった」
――鼻血? 
「私はただ、体を洗ってあげただけなんだよ?」
服を脱いで、お風呂に入って、身体を洗って。
怪我をする要素はどこにもないよね? まさか、フェイトちゃんが叩いたりするはずないし。
「どうしてなのかな?」
それはこっちが聞きたいよ。どうしてそんな事になったんだろう?


     ◇


「えーとね、少し整理しても良いかな?」
「うん、私に分かる範囲でなら、答えられるよ」
ダメダメ。私は相談を受けている立場なんだから、分からないで済ますことは出来ない。
フェイトちゃんが知りたいことを整理して、問題がどこにあったのかを見つけてあげないと。
「鼻血が出たのは、どこかにぶつかったから? それとも、自然に出てきたものなの?」
まず確認するのはここ。ありえないとは思うけど、ちょっとくらいぶつかっただけなら、見逃しているかもしれない。
服を脱ぐ時にひっかけたのかもしれないし、フェイトちゃんだってずっと見ていたわけではないのだから。
「うーん、体の傷を確認するのに集中してたから、確実とはいえないんだけど」
だよね。そっちはしっかり見ているよね。
保護しているなら記録の提出も必要だし、その子自身の被害状況も調べなきゃいけない。
「たぶん、ぶつかってはいないよ。ぶつかるものも特にないし」
フェイトちゃんは仕事の出来る人だから、そこら辺は同時に出来るか。
「なら、鼻血を出す前。何か変わった物を食べた? それか、ちょっと変わった様子はなかった?」
「……食べ物は特に思い当たらないよ。血圧が急上昇しそうなものは、何も食べていないしね」
チョコレートやピーナッツ。鼻血が出やすくなる食べ物は意外と多い。
お菓子にも血圧の上昇する物があるし、気にはなったんだけど。そこら辺は、フェイトちゃんも注意しているよね。
「様子といえば、緊張はしていたかな?」
緊張か……。確かに血圧の上昇を伴うことだよね。
だけど、鼻血を出すまでには中々ならないと思うな。
「ちょっと前まで知らない人だったし、これは当然だよね?」
「そっか、フェイトちゃんの時も随分緊張していたし。そうかもしれないね」
けど、フェイトちゃんの言うとおり緊張するのは仕方ない。
手を差し伸べられただけで怯えたり、声をかけただけで泣き出したり。被害者になってしまった子供達には、けして珍しい話ではない。
「その子、鼻血が出やすい体質だったりしない?」
あと気になるのは体質的な問題。
鼻の粘膜が弱い子なら、何もしていなくても鼻血が出てくることがある。その可能性はないのかな?
「んー、そんなことはないと思うけどな。エリオに関する書類は一通り読んだし。だからこそ、共通点を見つけたから」
エリオ? エリオちゃん? もしかして、エリオ君?
「フェイトちゃん、今更の質問なんだけど」
「うん、何かな?」
「エリオってことは、男の子なの?」
私は女の子のつもりで話していたけど、もしも男の子なら話が全然違ってくる。
私の考えている前提も、過程も、全部間違っている事になる。
「うん、エリオ・モンデアル君。ちょっと影はあるけれど、素直で良い子だよ。もう少し慣れてくれれば、我侭も言ってくれるかな?」
我侭とかそんな問題じゃないよ。それ以前の問題が山積みになり過ぎているよ。
「えーとね、それを聞いて原因は分かったよ」
「そうなの? 流石はなのはだね」
通信の向こうで、彼女が喜んでいる様子が目に浮かぶ。ただ、それとは正反対に、私の心は穏やかではいられない。
いや、これで穏やかでいられる筈がない。そんなこと、あってはならない。
「原因は、ずばりフェイトちゃんです」
「そっか、やっぱり失敗しちゃったんだね」
失敗どころの話ではなく、凄く危ない橋を渡っているんだよ?
もう少し考えて、相手の事も自分のことも考えて動かないとダメだよ。
「フェイトちゃん、一緒にお風呂に入ったんだよね?」
フェイトちゃんのやってしまった間違い。一言で言えばあっさりとしたものだけど、それだけを伝えてもフェイトちゃんは理解してくれない。
困ったような顔をして、分かったよっていうだけで、何も理解しないままに終わってしまう。
「当然、裸で。バスタオルも水着もなしで」
「うん、その通りだよ」
それだと、同じ失敗を繰り返してしまうだろう。それでは、意味がないの。
2度とこんな事がないように、私がやきもちを妬かなくてもいいように。ちゃんと言っておかないと。
「あのね、前にも言ったけど少しは自覚して欲しいな。フェイトちゃんの悩殺ボディーを見たら、行動は2つに絞られるの」
今までも何度か注意をしたことはある。あまりにも無自覚だから、気にしていないから注意した事がある。
ただ具体的ばことを言わなくても伝わっていると、私が勘違いしていただけ。フェイトちゃんは、全然分かってくれていなかった。
「理性が飛ぶか、鼻血を吹くしかないの」
だから、今回はきちんと伝えよう。
話しにくいことも、伝えにくいことも。何も隠さずに、そのままを伝えてあげる。
「もー、その子が純情だったから良いけど、成長期の子は気をつけなきゃダメだよ?」
理性が飛んでいた場合、フェイトちゃんなら大丈夫だと思いたいけれど。うぅ、その子がなんだか許せないよ。
エリオ君に悪気はないし、純情だったのは分かるんだけど。フェイトちゃんの、バカ。
「とりあえず、男の子と一緒にお風呂に入ってはいけません。フェイトちゃんは、それだけを覚えていて」
「う、うん。とりあえず、分かったよ」
本当に分かってくれたのか、それは私には分からない。
だけど、フェイトちゃんが分かったといってくれた以上、追求する事はしない。

――信じるのって、難しいな

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