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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
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リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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 (・w・) 時間指定で書き込む奴、ミスってる時があります
なんでだろう?

(・w・) こまけーこたーいいんだよ!
ちゃんと確認すれば良いだけじゃん?

すずアリ テーマ:ジュース をUPです
うん、アリサさん頑張って!
 
1つのグラスに2つのストロー。見つめあっている恋人の周りには、欲しを散らしたりなんかしちゃって、あまーい雰囲気をかもし出す。
恋人といることを、幸せであることを周りにまき散らす。ちょっとうっとうしいレベルで、まき散らす行為。
確かに、アタシだって恋をしている女の子であることに、変わりはない。
ちょっとくらいなら、憧れもあったりした。
だけど、実際にやってみれば……なんというか、甘い雰囲気どころではすまないと、現在進行形で思い知らされている。
「アリサちゃん、大丈夫?」
「大丈夫に決まってるでしょ? これくらい、全然平気よ」
恋人と、好きな人と見つめあったまま飲むジュースは確かに甘かった。
今までに経験したことがないほどに甘く、そして幸せというものを含んでいるような気さえする。
ただ、甘い以外は何も分からない状態だけどね。
ことの発端となっている彼女は笑顔で、美味しそうに喉を鳴らしている。
 
 
     ◇
 
 
すずかが珍しく、我儘を言った。
アタシの意見を取り入れつつも、絶対にやめようとはしてくれなかった。
アタシとしては、強固に反対する気にもなれないし、すずかが言い出した我儘だから、叶えてはあげたかったのよ?
だけど、年齢的な物もあり、町中の喫茶店や、まして翠屋なんかでは実行できない。
かといって、断ってしまえば、すずかが悲しい顔をするのが目に見えていた。
そうなれば当然、2人の妥協点を探すしかなかった。
色んな候補地があがったけれど、最終的に残ったのは、いつもお茶会を開いているテラス。
そこにフルーツジュースを用意して、心の準備をして。いざ挑んではみたのだけど、ちょっと失敗した感じがある。
そもそも、わざとらしい程にハートの形をしたストローがダメなのよ。変な気分になれるよう、細工してあるとしか思えないわ。
それに、このジュースにもひと癖仕込んであるわね? シャーベットでも溶かしこんであるのか、グラスの中でキラキラと舞っている。
イスやテーブルだって、いつもよりも艶やかに見えてくるから不思議よね。
まったく、2人きりでのお茶会なんて、いつものことでしょ?
今更何を緊張することがあるというの?
「アリサちゃん、本当に大丈夫? 私の我儘だから、無理しなくても良いよ?」
少し瞳をふせ、悲しそうに見えるすずか。
その姿だって、いつも以上の破壊力を持って、アタシの理性を浸食していく。
清楚な感じにまとめられた服装は、すずかに良く似合っている。カチューシャになでつけられている髪は、アタシが目をそらせないような美しさを放ち、思わず手を伸ばしてしまいそうになる。
なんで? どうして?
可愛いのはいつものことで、抱きしめたいのもいつものこと。キスをしたいのだって変わらないし、すずかが特別なことをしている訳ではない。
それなのに、こうして至近距離から見つめあっていれば、その瞳に吸い込まれそうで、アタシの全てを受け入れてくれそうで――
ダメ。昼間から何を考えようとしていたの。
あくまで、これはお茶会よ。少し変わったことをしていても、流れ自体はいつもと変わらないわ。
「すずがか気にするようなことではないわ」
我儘とも呼べない、すずかのお願いを叶えてあげたい。すずかが夢見ている恋愛を、アタシも知りたい。
ただ、それだけのことなのよ。
この舞台での主役はすずかなんだから、アタシはお姫様らしく相手役をこなせばいい。それ以上のことを求めたり、思ったりするべきではない。
そう、分かっているはずなのにね。
どうしてこう、アタシの心は暴れだすのかしら?
「恥ずかしいなら、無理しなくても良いんだよ?」
「無理なんかしてないわ。ちょっと、我慢しているだけよ」
そう、アタシは無理なんてしてない。
ちょっと恥ずかしいだけで、この幸せを手放せるほどの無理をしている訳ではない。
ただ、自分を抑える努力が必要なだけ。
「我慢してるの?」
「気のせいよ」
首をかしげ、可愛らしさが3割増しになったすずか。
その視線に耐えられなくて、思わず目をそらしてしまう。
うぅ、こんなことをしてたら、ますます怪しまれてしまうのに、アタシのバカ。
「アリサちゃんが恥ずかしいなら、私はいつものお茶会でも良いよ?」
「だから、恥ずかしいわけじゃないの。それは、ホントよ」
「それなら、どうして目を合わせてくれないの?」
この優しい王子様は、自分自身が原因になっているなんて、思ってもいないのかしら?
ホントにそうなのであれば、結構罪つくりよ?
アタシの口から、恥ずかしいことを言わせようなんて、ね。
「すずかが可愛いのが悪いんだからね」
だから、せめて。責任だけでも転嫁してしまおう。
アタシが悪いんじゃないの、すずかが可愛いから悪いのよ。
「えーと、別に何もしていないはずだけど……」
「何もしていなくても、そこにいるだけ十分可愛いのよ。アタシを骨抜きにするのくらい、簡単でしょ?」
アタシの口から、信じられないようなセリフが飛び出してくる。
雰囲気にのまれたまま、勢いが止まらずに、次々と言葉が出てくる。
「外でやれば恥ずかしいからなんて、甘えたのが間違いだったのよ。2人きりでやれば、冷やかされる心配もないし、すずかが嫌な思いをすることもないかなって、そうおもったけど、アタシが耐えられなくなったのよ」
すずかのお願いを、テラスでなら叶えてあげられた理由。ここでなら、隠さなくて良い理由。
アタシ達は、幸せ過ぎる。自分達が置かれている立場を忘れてしまうほどには、幸せ過ぎた。
女の子同士のカップルが、外で堂々と過ごせるわけないでしょ?
アタシ達の周りは、温かく受け入れてくれた。この変わった恋愛を応援してくれている。
だけど、全ての人がそうではない。中には嫌悪感を抱く人だって、いなとは言えない。
アタシは良いのよ。それくらいのリスク、承知の上での恋愛なのだから。
だけど、すずかは違うわ。アタシ自身が非難されることは、耐えられるけれど。すずかが非難されたら、すずかへの想いを避難されたら、アタシはきっと耐えられない。
力の限り暴れて、全てを捨てでも認めさせようと――
そんな心配もあって、アタシはテラスで行うことを提案したの。
ここでなら邪魔が入る心配もないし、どんな形になったとしても良い思い出になるはずだったから。
ただ、1つだけ誤算だったのは、他人の目がないこと。
その為、ソレを理由に止まれたはずのアタシの心が、すずかを求めて動き出してしまったこと。
普段、理性だったり羞恥心だったりと、色んな物で抑え込んでいる分だけ、動きは鈍い。
けど、動きが鈍いだけで止めることはできない。
ゆっくりとアタシの思考を止め、すずかを求めるように仕向けてくる。
「なんだか良く分からないけど、欲情しちゃったってことかな?」
「身も蓋もないことを言ってしまえば、そうなるわね」
「あはは……うん、けど私も嬉しいな」
こんなふうに、欲望をさらけ出しても彼女は受け入れてくれる。
アタシの全てを受け止めてしまう。
だからこそ、ちょっとくらいは遠慮したいのにね。
 
――たまになら、悪くないかもしれない
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