ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。
※ 百合思考です。
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1986/07/28
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シンセサイザーって凄いですね。ぜんぜん弾けませんが、楽しいです。
はい、やっときました。
まこぴーの独白ターン 日常に溢れるもの です
タイトルがずれている気が、ひしひしと伝わってきますが
・w・) まこぴーの可愛さに免じて、許して下さい。お嬢様の可愛さでも、OKです。
そういえば、こっちら側で少しは解説した方がいいのでしょうか?
はい、やっときました。
まこぴーの独白ターン 日常に溢れるもの です
タイトルがずれている気が、ひしひしと伝わってきますが
・w・) まこぴーの可愛さに免じて、許して下さい。お嬢様の可愛さでも、OKです。
そういえば、こっちら側で少しは解説した方がいいのでしょうか?
あたしの心をかき乱すもの。あたしの心を騒がせるもの。大好きな人への想いが、胸の中で暴れまわっている。
今は仕事中であり、集中しなければいけないはずなのに、あたしの心にあるのは、あの人への想いばかり。歌詞も思い出せず、カメラへと視線を送ることを忘れ、ただ口を動かしている。
あの日、自らの想いを告白した時に、それまでの自分はどこかへといってしまった。素直になっただけと言ってしまえば、それだけのことなのかもしれない。歌としてなら、何度も口にしたフレーズを、自らの感情を込めて伝えただけに過ぎない。
それなのに、あたしの生活は大きく変わってしまった。
今のあたしの心は、ありすを中心に回っている。
日常に溢れるもの
「お疲れ、まこぴー。今日の歌は、いつもより良かったよ」
「ありがとうございます。自分では良く分かりませんが、みなさんの指導のお陰です」
最近、言われることが多くなったセリフ。歌手としての、アイドルとしてのあたしを褒めている、そんな言葉。
ただ、あたしには実感がない。歌に気持ちを込めるようにしているのは、今までと何も変わらない。自分で出来る範囲の努力をしているのは、昔から変わらない。それなのに、褒められているのはなぜだろう?
怒られる理由なら心当たりがあるし、そちらであれば何も悩まなくていいのに。どうして、褒められているのだろう?
ありすとの会話を思い出している内に、カメラから目線を外してしまった。ありすの笑顔を思い浮かべている内に、振り付けがワンテンポ遅れてしまった。ありす可愛いと呟く為に、マイクのスイッチを入れ忘れてしまった。
うん、流石にコレはひど過ぎるかもしれない。恋わずらいと呼ばれる病気があるみたいだけど、あたしも漏れることなくかかってしまったみたいね。ダビィに対処方法を聞いておかなければ、まこぴーとしての立場が危うくなるかもしれない。
「女の子は恋をすれば変わるって言うけど、誰か好きな人でも出来た?」
「いえ、そんなことはありません」
恋愛はご法度。アイドルとしての寿命を縮めてしまい、歌のステージを逃してしまう。
ありすという恋人を得た今でも、この手の話題だけには冷静に答えられるよう、訓練を積んできた。自分の想いにフタをして、好きな人などいないと答える。世の中の恋愛は、男の子が相手だし、そういった意味ではそもそもありえないから。
何よりも、恋人が誰であるかバレてしまう方が怖かったりもする。わたしもお世話になっている、ヨツバテレビ。他にも多大なる影響力と持つ、四葉財団。その令嬢である、四葉ありすこそが、あたしの恋人なのだから。どのようなスキャンダルに結びついてしまうか、想像すら出来ない。
もっとも、マナ達の協力もあり、仲良しグループの一員として認識されている、あたし達がデートをしていたところで、友達と遊んでいるとしか認識されない。ありすも寂しいと言ってくれているのが救いだけど、あたしとしても悔しくないわけではない。
目的の為にはアイドルを続ける必要があり、その為にはスキャンダルを呼び込むような真似は出来ない。軽はずみな行動は出来ないし、いつどこで写真を撮られても良いように、警戒する必要性があるのは理解している。
ただ、アイドルとしてのあたしも、ありすに恋をしているあたしも、1人しかいない。別人にはなれないから。時にはワガママを言いたくなる時がある。
「では、宿題が残っていますので、失礼します」
「ああ、学校も頑張ってね。スタジオで応援しているよ」
挨拶を済ませ、顔馴染みとなっているディレクターと離れる。悪い人ではないと理解しているが、この業界で生き抜いている以上、彼にも警戒しておく必要がある。番組を盛り上げるネタとして見つかった日には、悲劇しか待っていない。
見つかるつもりはない。バレこともないとは思う。ただ、警戒していて損をすることはないから。今の幸せを守る為に、彼女との幸せの為に、あたしに出来ることで手を抜くことはしない。あたしは、全力で恋愛を楽しむのだから。
だからこそ、本来であれば、アイドル業にも手を抜くことは許されないのだけど。はぁ、ダビィにいやみを言われそうね。ここのところ、ミスが重なってるし。テレビ的には、編集が聞く部分も多いし、恋というものを知って以降、表現の幅が広がったからと、大目に見てくれているけれど。いつまでも、こんなのことを繰り返していたのでは、見捨てられてしまう。
そんなことになってしまっては、王女様探しの障害を増やしてしまうことになる。
どうにかしないとね。
◇
「お疲れ様。ミスが目立っていたようだけど、疲れたの?」
控え室に戻ってくるなり、あたしにかけられたのは遠慮のない言葉。直接的には今日のミスを責めるものだけれど、ダビィのことだ、今までのミスだって含んでいるはず。あたしのパートナーとしては、間違いなく優秀なんだけど、気が利かないという意味では少し変わって欲しいと思う。
ただ、遠慮せずに言ってくれるからこそ、あたしはここまでこれたのだろう。そう考えると、変わられるのも問題なのよね。
結局、あたしがミスをしなければ良い話で、素直に聞ければいいんだけど。
「うるさいわね。あたしにも色々とあるのよ」
口から飛び出すのは、いつも通りの言葉。あたしが元気であることを示す代わりに、素直になれないことも示してしまう言葉。
ダビィに変化を求める前に、自分自身が変わらなければいけないのに。どうしてこう、甘えてしまうのだろう? 許してくれるからと、どうしてこんな言葉を投げつけてしまうのだろう?
早く直さないと、いつかはありすにも、あたしが甘えられる人には、同じ言葉を突きつけてしまうかもしれない。
それは望みたいことではないし、許されて良いものでもない。
「ありすのこと、そんなにも気になるの?」
「なるわよ。当然でしょ?」
もっとも、そのミスの原因が、ありすへの想いなのだから、救いようがないのかもしれない。
彼女と出会い、彼女と恋人になり、それであたしの心は満たされると思っていた。これで、王女様探しに集中できると、そう安心していたのに。現実は、全然違う結果を招き寄せてしまった。
ありすと恋人になれたことで、心が満たされるなんてことはない。ありすの傍にいられないだけで、ありすの声が聞こえないだけで、あたしの心はどんどんと乾いていく。ありすと一緒にいられる時も、更なる想いを求めてしまい、もっと深い関係をと求めてしまい、幸せを求めることに貪欲になっている。
最近は、その症状がだんだんと落ち着いてきている気がするけれど、それでもまだまだ不安定。いつ暴走して、今日のような結果を招いてしまうかは、分からない。
「昔の、クールだった頃の真琴はどこへ行ったの? キュアソードとして、苛烈に生きていた過去を忘れてしまったの?」
昔のあたし。キュアソードとしての使命が全てで、剣崎真琴も、まこぴーも仮の姿でしかなかった、そんなあたし。
確かに、あの頃のあたしの方が、プリキュアとしては正しいのかもしれない。トランプ王国の戦士としてのみ見るなら、今のあたしは間違っているのかもしれない。ただ力を欲し、王女様を見つけることだけが全てで、他に何も求めようとしなかったあたし。
けど、強かったわけではない。硬いだけの剣では、戦うことは出来ても守ることは出来ない。守りたいものまで、傷つけてしまうような、そんな存在でしかいられない。
それを1番知っているのは、ダビィのはずよ?
「忘れてはいないわ。ただ、自らの幸せを見つけただけよ」
「トランプ王国の惨状。忘れたわけではないでしょ?」
今までのあたしを知っている彼女が、何を恐れているのかは分からない。変わったことにより見えたものと、変わってしまったことで見えなくなってしまったものがあるのは、揺るぎのない事実だから。ダビィは、あたしが忘れないようにしてくれているのだろう。
やり方はスマートとはいえない。お互いのトラウマをえぐりあうような、苦しみを共有するようなやり方は必要ではない。
ただ、彼女も不器用だから。あたしと同じで、自分の想いを伝えるのが下手だから。傷つけ合ってでも、言葉を交わすしかない。
「忘れるはずないわ。王女様のことも、ちゃんと考えてるわ」
だから、あたしが答えられるのは、この言葉だけ。忘れていないと、約束は果たしてみせると、改めて口に出すだけ。
「あたしは誓ったの。トランプ王国を、復活させると。笑顔の溢れる、素敵な場所に戻して見せるわ」
「そう」
今までの彼女であれば、こんな表情はしない。あたしの答えに満足したような、悲しみを見つけてしまったような、いつも通りの顔をするだけなのに。
どうして、そんな顔をするの? なぜ、迷っているような表情をするの?
「何か言いたそうね? はっきりとしたら、どうなの?」
あたしは、心配されるだけのことをしてしまった。みんなに迷惑をかけた。
けど、そんな顔をされる必要はないはずよ。
「……ねぇ、キュアソード。分かっているんでしょ? あなたはトランプ王国、最後の戦士なのよ?」
「何が言いたいの? そんなの、分かりきってることじゃない」
「トランプ王国が復活した時、あなたはどうするの? トランプ王国に帰る時、今のままでいられると思ってるの?」
トランプ王国が復活した時か。それは目標でもあり、あたしが果たすべき使命。果たしてしまえば、戦士として守護の任に就く必要もある。外敵が、ジコチューのみとは限らない。平和な国である、トランプ王国を狙っている組織がないとは、言えないから。
「今のままではいられないわ。アイドルを続けることは出来ない。こちらの世界に、この町に残ることも出来ないでしょう」
あたしは剣崎真琴である前に、キュアソードでしかない。こちらの世界には逃げてきているだけで、いつかはトランプ王国へ帰らなければいけない。そんなの、分かっていることだ。
「聞きたい答えは、それではないわ。ありすとの関係は、どうするのかって聞いているの」
そこで、ありすの名前を出すのは卑怯よ。そこまでして、現実を突きつけたいの? 王女様だって見つけられていない、現状で考えるべきことなのかしら?
「どうして、ダビィが気にするのかしら? それは、あたしとありすの問題でしょ?」
「私はプリキュアを補佐する妖精よ? 無関係ではないわ」
「ふふ、冗談よ。ダビィにも随分と迷惑をかけてるし、本気で言うわけないでしょ?」
無関係だなんて、悲しいことを言うつもりはない。応援されている身として、相談させてもらっている身として、ダビィを無視するようなことはしない。
「大丈夫よ、安心して。何も考えていないわけではないわ。ただ、今結論を出しても、仕方のないことってだけよ」
ありすとの関係をどうするのか。終わりが見えていて、それでいて伝えた気持ちに、どう決着を付けるのか。
考えるのを拒否することは出来ないし、あたし達の恋路における、最大の障害であることも理解している。
「未来のことなんて、誰にも分からないわ。準備をするのは大切だけど、無意味に怯える必要はないの」
未来の心配をし過ぎて、今を楽しめないのでは意味がない。未来にたどり着く前に、心が折れてしまっては意味がない。
「何より、あたしの恋人はありすよ? 彼女に相談せずに、勝手に決めるようなことは出来ないわ」
これは、あたしだけで決めていいような、そんな問題ではない。ありすとしっかりと相談して、どうするかを決めなければいけない、2人の問題。
「時期が来れば相談もするし、2人で悩みもするわ。その結果、涙をのむことになるかもしれないけれど。あたし達が納得したなら、それが結果なのよ」
幸せな結果には、辿り着けないのかもしれない。望まない結末しか、迎えられないのかもしれない。
ただ、例えそうなってしまったとしても、あたし達は後悔したくないから。幸せでいられる時間を、否定したくないから。今は、結論を出さない。
「だから、ダビィは心配しないで。今まで通り、あたしのワガママに振り回されて頂戴」
あたし達が恋愛をするには、多くの人の協力が必要。2人の幸せの為に巻き込むのは、気がひけるけど。その分だけ幸せになって見せるから、許して欲しい。ダビィ達が協力してくれたことを、無駄にはしないし、忘れもしないから。
「分かったわ。ただし、その結果に私が納得できなければ、認めないわよ? 別れるにしても、留まるにしても、連れて行くにしても、あなた達が不幸になるような、そんな結末は認めないから。しっかりと覚えておいて」
「ありがとう。ダビィやランス達が応援してくれているのは、ちゃんと知っているから。無駄にしないように、しっかりと考えるわ」 幸せな未来が待っているのか、待っていたとしても選び取ることが出来るのか、今のあたしには分からない。きっと、これから先も分かることはないだろう。
だから、頑張る。未来は決まっていないから、あたしの努力次第で、どんな形にも変わるはずだから。今やれることを、全部やればいい。
幸せになる為に、貪欲に求めていけば良い。その結果こそが、あたしの望んだ未来に繋がると信じて。
――この幸せが、日常であり続けるように頑張ろう
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