【ドキプリ】お嬢様の流儀【ありまこ】

別の書き方をするべきだったかもしれません
うむむ

まこあり　お嬢様の流儀　をうｐです
マナ達への報告、まだしてません

　剣崎真琴さん。現在売り出し中、人気はうなぎのぼり中のアイドル、まこぴー。心まで響いてくる歌声を持ち、沢山の方々を笑顔にする素晴らしい方です。

　四葉ありす。その真琴さんの恋人として、彼女のお傍を獲得した者、つまりわたしですの。

　何かと忙しい日々も多いですが、わたし達は恋人として幸せな時を共有させて頂いています。テレビでは見せないような沈んだ表情も、夢を求め過ぎる余りにお疲れの様子も、恋人としてわたしは拝見させて頂いています。やはり、アイドルとしては表に出せないような、プリキュアとしての苦悩もおありですから、せめて恋人であるわたしのまえでは、無理をしない自然な真琴さんでいて頂きたいのです。

　ただ、わたし達の関係は世間には公表できません。わたし達がプリキュアであることを公表出来ないように、恋人であることをお伝えするわけにはいかないんです。お互いに立場のあるもの、子供といえどもそれを理解していますし、何よりもゴシップ紙の記者に追われることにより、今の幸せを手放したくはありませんから。秘密の関係を続けていくことが、重要です。

　どのようなことがキッカケとなり、噂になってしまうかも分かりませんから、常に警戒することが大切であると、理解しています。

　ただ、気軽にデートも出来ない現状に関して、不満がないわけではありません。今のままで満足していると、嘘をつくこともしたくありません。

　しかし、そのようなワガママを、分かりきっていたことで真琴さんを困らせるのは、本位ではありませんから。何よりも、あの可愛らしい真琴さんが、記者の方に追われて、今以上に多忙になることは、あってはなりません。一時の幸せと引き換えに、破局という最悪の可能性を手元に引き寄せてしまう、そんな結果すら見えてしまうかもしれません。

　そんなこと、可能性だけだったとしても、お断りさせていただきますわ。わたしは幸せになる為の方法を探しているのであて、そのような結末を望んでいるわけではありません。わたしと真琴さんが離れなければならない、そのような未来を想像したくありません。

　しかし、現実的な問題として、いつまでも２人で対応しようとしてみたり、ランスちゃんとダビィさんに頼り続けるわけにはいきません。何か別の手段を考える必要がある、そのような段階にきたと、わたしは考えました。

　そして、共通の友人でもある、マナちゃん達にご助力をいただけるよう、お願いしてみようと思います。もちろん、真琴さんがそのことに対し、不満を感じていないとは思っていません。ただ、プリキュアとしての秘密を共有している、そんな彼女達であれば大丈夫だと思います。何より、友人としてあの２人を信用していますから、わたしは頼ってみようと考えました。

　如何でしょうか？

　今のままでいるよりも、ずっと２人の時間を増やせると思います。わたしにとっても、真琴さんにとっても、一緒にいられる時間が増えるのは望ましいことだと、恋人らしくて素敵なことだと思うのですが。それに、友達の協力を得られたのであれば、デートの時以外にも甘い空気に浸れるはずです。こうして、隠れるように集まらなくても、甘い思い出を作っていけるはずなんです。

 

 

　　　　　◇

 

 

「このように考えているのですが、真琴さんは如何ですか？」

　１人で勝手に考えて、１人で勝手に悩んで、１人で勝手に結果を出して。真琴さんがＯＫと言ってくれるのか、とても心配です。

　わたしが勝手にしてしまったことを、真琴さんが許してくれるのか、とても怖いです。

「ありがとう、ありす。一生懸命考えてくれて、嬉しいよ」

「その、怒られたりはしないんですか？　わたしが勝手に考えたことに、真琴さんを巻き込んでいますのに」

　わたしが勝手に考えたことに、お礼を言っていただけるなんて、想像もしていませんでしたわ。怒られることも覚悟していましたのに。

「ありすは、あたし達が幸せになれる方法を考えてくれたんでしょ？　独りで悩まれたのは寂しいけど、あたしも忙しかったから、ごめんね」

「いえ、そんな。真琴さんが謝るようなことではありませんわ」

「そう言ってもらえると、あたしも気が楽になるかな。けど、寂しい時は言ってね。必ず、ありすのところにくるから」

　怒られるどころか、喜んでいただけているようです。ふふ、わたしの考えは正しかったんですね。

　真琴さん、ありがとうございます。

「あたしもマナ達なら大丈夫だと思うし、相談してみるのもありかなって、思ってたんだ。だから、ありすの考えには賛成だよ」

　さらに同じことまで考えていただけていたとは、本当に相思相愛の中であると、そういうことですね。まったく、この先は更なる幸せを手にしようとしているというのに、今からこの調子ではわたしがパンクしてしまいますわ。もっと、真琴さんの愛を受け止められるようになりませんと、幸せになることを恐れてしまいそうです。

　

――可愛い真琴さんの為ですもの、全力で頑張りますわ