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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
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幸せはーどこにある~
幸せはーここにある~

そんな感じで、こんにちは
11時過ぎくらいをお知らせします


ありまこ 近くて遠い をうpです

ありすお嬢様への愛が溢れる、それがまこぴークォリティ



 青い空に白い雲。まるで一流の絵画でも眺めているような、素晴らしい空模様。少し見方を変えただけで、わたし達の世界は大きく表情を変えます。
 吹き抜ける風は心地よく、この計画が問題なく進んでいることを実感させてくれます。
 そして、なによりも、ここであれば誰かに騒がれる心配もなく、2人でゆっくりとすること出来るでしょう。
「屋上って、立ち入り禁止でしょ?」
「うふふ、ちゃんと校長先生の許可も頂いておりますわ」
 大貝第一中学校の屋上。普段は立ち入りを禁止されている場所も、許可さえ得てしまえば問題にはなりませんわ。
 何より、ここであれば如何様にも対応できます。
 同校の生徒である真琴さんはもちろんのこと、わたしも表向きはお仕事で伺っていますから。ふふ、TV局の経営に携わっていたのは正解でしたわ。表向きの理由、財団の者として接触しているのであれば、それがどのような形であれ大きく騒がれることはありません。
 幸いにして、生徒会長であるマナちゃんのお墨付きも頂けましたから。この入校許可証を身に付けている限りは、大きく制限を受けることもありませんし、取材という形さえとってしまえば、一定の空間を独占することも難しくありません。もしかしたら、マナちゃんにはバレてしまっているのかもしれませんね。それはそれで、報告することへの後押しになります。
 そのような手順を踏んで、わたし達は屋上にて密談中という扱いにして頂きました。
「ごめんなさい、真琴さん。本当であればもっと大手を振って、誰からもデートだと分かるようにしたいのですが。このように下準備を整えて、積み重ねていくことで、未来に大きな結果となって帰ってくるはずですから。少しだけ、我慢して下さい」
「あたしは別に……ありすと一緒にいられるし、ありすが一緒にいられるように考えてくれたし、ありすが作ってくれたお弁当もあるし。文句の付けようなんてないわ」
 休日の朝からおしかけては迷惑になるからと、お昼前を選んだのは正解だったと言えるでしょう。取材場所に学校を選んだことも、文書での説明のみで納得していただけましたし、何よりも真琴さん用にお弁当を持参できたのが大きいですわ。
 折角のお食事ですから、わたくが積み重ねてきたものを、手料理をお披露目させて頂くには良い機会でした。
「それにしても、このお弁当を1人で作ったの?」
「ええ、もちろんですわ。真琴さんのことを考えていたので、少し作りすぎてしまったかもしれませんが」
 料理人になる必要はないとはいえ、四葉の教育の中には料理も含まれていますから、一定以上の味は出せているはずです。
 後は、わたしの料理が真琴さんのお口に合うことを、切に祈るだけです。美味しいと言っていただけるかどうか、ドキドキし過ぎておかしくなってしまいそうです。お食事をなさっているところを見つめるのは、マナー違反であることは理解しています。
 それでも、どうしても目が離せないだけのものが、今目の前で展開されているのです。
 バランスを保ちつつも、可能な限りの種類を詰め込んだお弁当。何からお召し上がりになるのか、それをしっかりと記憶していけば真琴さんの好みを把握していけるはずです。
 素直に訪ねるのも悪くはありませんが、日常の些細のクセなどから把握し、真琴さんの好みを把握するほうがビックリさせられますから。ふふ、一生懸命な真琴さんを応援できるとなれば、わたしも全力を尽くさせて頂きますわ。沢山の方々を応援する真琴さんを、影からサポートする。恋人として、これほど魅力的な目標はないでしょう。
「不思議だね。前にご馳走になったお茶もそうだったけど、ありすが用意してくれるものは、優しい味がするよ。全てを受け止めてくれるような、安心出来る味がする」
「あら、わたし自身には分かりませんが、心当たりならありますわ」
 紅茶をご馳走させていただいた時もそうでしたが、真琴さんは詩的な表現をされることが多いですね。想いを伝え、心を震わせる仕事をしていらっしゃるからでしょうか?
 それとも、トランプ王国にいた時からのクセなのでしょうか?
 どちらにしても素敵なことに変わりはありませんし、意外なほどに子供っぽい料理を好まれるようですね。卵焼きであったり、ハンバーグであったり――はっきりとした味のある料理を好まれるのでしょうか? それとも、卵やお肉を好まれるのでしょうか?
 そこら辺の情報を詳しく知っていく必要がありますわね。
「このお弁当には、わたしの愛情がたっぷりとつまっていますから。真琴さんにそういっていただけるのが、とても嬉しいですわ」
「愛とか、その、分からないけど。あたしもありすが好きだから、嬉しい」
 真琴さんの曲の中には、愛や恋を歌ったものもありますのに。初々しい反応がたまらなく可愛いですわ。抱きしめて、頬ずりをして、このまま持ち帰りたいです。まだ、そこまでの関係でないと分かっているのに、真琴さんを怯えさせてしまうかもしれないのに、このままではわたしの理性が持ちません。
「ねぇ、ありす。教えて欲しいことがあるんだけど」
「なんでしょうか? わたしくに分かることでしたら、なんでも答えさせて頂きますわ」
 真琴さんの疑問について、その全てを解決して差し上げられるのでしたら、それはとても有意義なことだと言えるでしょう。
 しかし、わたしには分からないことのほうが多いのです。知ろうと思ってすぐに分かるほど、この世界は優しくはありません。精進はいたしますが、全てを知ることは難しいでしょう。
「ありすは幸せ? あたしと一緒にいる時、ありすも幸せでいてくれる?」
「わたしの幸せは、真琴さんと共にありますわ。真琴さんが幸せでいてくれるなら、わたしも幸せです」
 それは、質問にもなりません。真琴さんにとっての幸せが、そのままわたしの幸せにもなるのです。同じ時間を過ごし、同じ思い出を持ち、時には障害を乗り越えることも必要でしょう。
 しかし、その時に真琴さんが笑ってくれるのであれば、幸せを感じてくれるのであれば、その事実こそがわたしを幸せにしてくれます。
「違うよ。あたしは、ありすの幸せを知りたいの。どうすれば、ありすを幸せに出来る? 今までこんな気持ちになったことがないから、どうすれば良いか分からないの」
「それは、真琴さんに幸せにして頂けるということでしょうか?」
「当たり前でしょ? あたしは、ありすの恋人なんだから」
 ふふふ、これは失念していましたわ。わたしが真琴さんの笑顔と幸せを求めているように、真琴さんもわたしの笑顔を求めていることを。好きな人の笑顔により、自らの心を満たそうとしていることを。
 こんな簡単なことに気付けないなんて、恋人失格ですわね。気をつけてないと、落ち込んでしまいそうですわ。
「わたしは、真琴さんと同じ時を共有できるだけで、幸せです。真琴さんに思って頂けるだけで、幸せです。後は、流れに任せようと思っています」
「ありすはこんなにもしてくれるのに、何も求めないの?」
「あら? 一緒にいたいと、ワガママを言いましたよ? 忙しくて、疲れている真琴さんの都合も考えず、ずっと一緒にいたいと、大きなワガママを伝えましたわ。叶えて頂けますか?」
 わたしのお願いもワガママも、時間と共に大きくなってしまうでしょう。
 けれど、そのお願いの源となるのは、真琴さんへの想いであり、幸せを願う気持ちですから。今は、その気持ちを知って欲しいと願うだけです。
「あたしが、ありすと一緒にいたい時はどうすればいいのかな?」
 わたしのワガママで一緒にいるのか、真琴さんのワガママで一緒にいるのか、結果は同じですが大切なことですね。
 ただ、それを分けることに意味はないと思います。同じことを願っているなら、2人のワガママでいいのですから。
「思いが通じ合っているのは、素晴らしいことですわ。相思相愛ですから、思いのままに甘えてくださいな」
「それは、ちょっと恥ずかしいかな」
「真琴さんは、わたしに甘えるのが恥ずかしいですか?」
 分からないとは言いません。ただ、寂しいですわ。恥ずかしいからと甘えてもらえないのでは、わたしのトキメキが不足してしまいます。
「どうなんだろう? 恥ずかしいのは事実だけど、それだけじゃない気がする。あたしも、ありすに甘えて欲しいのかな?」
 なるほど、それでしたら仕方ありませんわね。2人共が甘えるというのは難しいでしょうし、交代で甘えると致しましょう。
「あたし達、恋人でしょ? なら、ありすが甘えてもいいんじゃないの?」
「うふふ、わたし、甘える時は容赦しませんよ?」
「大丈夫、全部受け止めてあげるよ。受け止めて、可愛がってあげるよ」
 可愛くて、格好良くて、甘えさせてくれる。真琴さんは、理想的過ぎる恋人でまいってしまいそうですわ。
 本当に、全部受け止めていただけるのでしょうか?
「真琴さんも、中々に挑発的ですわね。正直驚きましたわ」
「それは、あたしだって同じよ。ありすは、ふんわりしたままだと思ってた」
「お互い、知った分だけ惹かれあうのも、同じということでしょうか? 嬉しい発見ですわね」
 恋人となったからこそ、知ることの出来たもの。わたしだけが知っている、彼女の一面。
 その特別感に酔いしれることなく、これからも真琴さんの恋人であり続けるために、全力を尽くしますわ。
 ただ、その為には独りでは頑張れません。隠したままで、いるのは難しいでしょう。友達に、報告すべき時期になりましたわ。
 
――四葉ありすが、ビッグニュースをお届けいたしますわ
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