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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
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37
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男性
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1986/07/28
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SS書き・ステカつくり
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日曜日です
まぁ、補足に関係なく更新するのがマイクオリティー
(涼香さん、ごめんなさい)

そんな感じで
ガジェットSS:井戸端会議
をUPします。

以前にUPしているものとは、全く違いますが……
お時間がありましたら、どうぞ☆











『しょーじき、やってられんですよ』
『そうだよねー。僕達だって、せっかく作られたんだからさー』
暗くて狭い空間。どこからか聞こえる風の音と滴る水音がBGM。
Dr.スカリエッティーのアジトでは、ガジェット達の井戸端会議が開かれていた。2~3日に1度開かれている為、もはやお馴染みの光景だ。
『何だかよくわかんない宝石探しに、そこらじゅう走り回っているのはオイラ達なのにねー』
『手柄は全部、ナンバーズのねーちゃん達が持っていくんだもんなー』
機動六課やナンバーズ達には、ただの機械としかみられていないが、彼らだってスカリエッティーの作った兵器なのだ。効率化の為にも、独自の言語とネットワークを構成しているのは当然だろう。
まぁ、その高性能なネットワークを、井戸端会議にしか使えていないのが、ガジェットのガジェットたる所以か――
『はぁ……せめてⅡ型みたいに飛べればなー。もう少し、目立つチャンスだってあると思うんだけどなー』
空を飛べば目立つ。
そんな考えが通用したのは、何百年も昔の話。今はそんなんもの珍しくもない。
『空だって良いことないよ。飛んでたらさー、何もしてなくても魔力弾撃ち込まれるんだよ?』
『そーなのかー』
『そーなのだー』
機械とは思えない発言。そこにはドクターの遊び心が詰まっているのだろう。
『ついでに装甲が薄いから一発で落ちるよー』
『Ⅰ型でも2、3発はもつのに……結局、良いことはなさそうだねー』
自分達を改良しよう、改造してもっと役に立てるように。
ダレてはいても、内容だけは真面目。鉄くずと呼ばれようが、ザコと呼ばれようが、彼らにだって意地はあるのだ。何とか活躍して、陽のあたる場所に出ることを夢見ている。
『んー、武装だけ追及してⅢ型みたいになってみる?』
成る程。空を飛ぶことを諦め、火力を選ぶか。
確かに、方向性としては間違っていないが、そう上手くいくものかな?
『それはそれでアリだとは思うけどさ。速度が出ないから、ダイエットしなきゃマズくない?』
『げっ……僕達、機械にはダイエットなんて縁のない話だと思ってたのに』
悲しいぞっ!
なんで機械がダイエットの話で悩まなきゃいけないんだ!
というか、ダイエットしようがないだろ。武装を絞って、減量しろよ!
『やっぱりオレらってやられ役なのかな。どうあがいても、今以上は無理じゃない?』
まぁ、これだけ考えてもダメだったのだ。
そう考えてしまうのも、無理はないだろう。
『ほら、いつも邪魔してくるやつらさ、妙に強くなってきてるのいるし?』
『え? 何、僕らってかませ犬なの? あの子達の成長具合を計る為に存在するわけ?』
それだけ、というわけではないが。近いものはあるな。
君らは所詮ガジェットなのだ、諦めたまえ。と言いたいけど……何だ、この罪悪感は。
いくら無機物と言えども、ここまでくると哀れだ。
『でも、どーせやられるなら派手に逝きたいよねー』
そして、こんな雰囲気の時は変な方向へと話が流れるのもお約束。
そもそも、破壊されることを前提に動いてどうするつもりなのか。気付いて欲しいものだ。
『んー? 地下でナンバーズのお譲ちゃんに撃たれて、ドカーンってなったヤツみたいにか?』
『そーそー。あれぐらいやればさ、少しは印象に残るんじゃないかなー』
マンガを読んだ人なら、分かってくれるだろうけど……アニメしか見てない人にはわからないぞ?
それ以前に悪乗りするなよ。さすがのドクターも泣くぞ?
『でも、印象に残るのは僕達じゃなくて、僕達を撃破するやつらじゃないのかな?』
『あー、それは言えるね。あんな爆発の中から生還するなんて、凄いよ。俺、ファンになりそうだ』
おい、それはマズイだろ。それに、不可能だ。
『んー、それは怒られちゃいそうだね。1番のお姉さんとか、怖そうだよ?』
まぁ、ウーノは怒ったら怖そうだよな。
耐久試験とか、破壊されるまで出撃とか……。
『あっはは、その頃には僕達はスクラップさ。そんな心配はしなくても大丈夫だよ』
『そっか♪ それなら気にしなくて良いよね』
いや、安心するなよ。スクラップにならない努力をしろよ!
それに、明るい会話でもなんだから、朗らかに笑うな。
『それにしてもスクラップかぁ……。うまくいけばさ、またガジェットになれるかな?』
『何? 君はまた、ガジェットとして生まれてきたいわけ?』
生まれ変わっても自分になりたい。今の自分でありたい。
ここだけを聞けば素敵な話かもしれない。
ただ、先程の会話もあり、感動が台無しだ。
『まぁ、ボロボロにはなるし、ロクな扱いは受けないけどさ。これはこれで、アリかなって思えるからね』
どんなに状況が悪くても、どんなに苦しい状況でも、楽しめるヤツはいる。笑えるヤツはいるのだ。
多分、このガジェットはそういった奴なんだろう。
『Drの命令で走り回って、ナンバーズのお嬢さん達にこき使われて、ガジェットとして井戸端会議に参加して……これだけあれば、楽しいさ』
どんなに辛くても、どんなに厳しくても、苦楽を共にする友さえいれば、意外に平気なのかもしれない。

アラームが鳴り響き、出撃の命が下る。
さぁ、今日もお仕事だ。

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