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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
HN:
らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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こんばんは らさですよー

さて、今回は
ユーノ♀×クロノ♀ SS 【ルームナンバー】です

うん、pixivで見つけたやつが凄かったの……
over crowdの草上さんが描いたやつ……可愛かったの!

気づいたら、書いちゃった♪










「なぁ、ユーノ」
僕の目の前には拳を握り締めている女性が1人。
なのはでも、フェイトでも、はやてでもない。長い黒髪を漂わせ、困ったような、怒ったような表情を浮かべている。
「言いたい事は大体の検討がつくけど、なんだい?」
美女といっても良いだろう。
女性への入り口に立つその姿は、少女の清らかさと母性としての優しさ。その2つを体現しているように思う。
更にロングストレートというのがまた良い。僕の趣味にぴったりだ。
「これもロストロギアの力なのか?」
「使用目的は分からないけど、多分そうだろうね」
まぁ、1つ残念なのが、この姿はロストロギアの影響を受けた仮の姿であり、実際は男性であることだ。
はぁ、本当に勿体ないな。人生の半分を損した気分だ。
「作ったやつだれだよ……」
そんな僕の心情はお構いなしに、彼女はぶつぶつと文句をたれている。
いつもなら鬱陶しいと感じる事も、今の姿でなら可愛いと感じられるのだから相当なものだろう。
「それにしても似合っているよ」
「…・・・この姿を褒められても嬉しくない」
クロノは嬉しくなさそうだけど、別に違和感はない。いや、違和感がないどころではなく……その、凄くきれいだと思う。
「良いじゃないか、クロノ。どうせ元に戻るんだし、気にせず楽しめば」
どんな時も前向きに、何事も諦めない。
そんな少女の傍にいたおかげで、僕の心には余裕がある。
「君も影響を受けているんだから、少しは気にしろよ」
「んー、気にしても良いんだけど、今のところ他に影響はないしね。たまにはこんなハプニングがあっても良いよ」
何よりも、日頃は命令ばっかりしてくるクロノが困っているのは、中々見ものだ。
全く、そんなにも焦らなくて良いと思うんだけどな。
「元に戻れるタイミングが分かっているならそれも良いかもしれないが……いつになるか分かるか?」
分かれば良いんだ……。
なんだかんだ言って、クロノも現状を楽しんでるんじゃない。素直じゃないなぁ。
「うーん、それは調べてみないと分からないけど。変身魔法でも幻影でもないから、簡単には分かりそうにないね」
「変身じゃない!?」
ここで分かるよって言えたら格好良いんだろうけど、あいにく検討すらつかなかった。
自分の体をスキャンした結果では、何らかの魔法がかかっているようには思えない。
「うん、だってほら……」
「きゃっ……って、いきなり何をするんだ!」
普段は絶対に似合わない可愛い悲鳴。
それに、触るととっても柔らかい。はぁ、わざとやってたりしないよね?
「そうは言ってもね。これが一番分かりやすい方法だろ?」
「いや、そうかもしれないが。……はやてじゃないんだ、いきなり胸を揉むのはどうかと思うぞ?」
どこかで夜天の主がクシャミをしてそうだね。
「うーん、でもこうしないと、いくつか確認出来ないからね」
まぁ、役得とでもさせてもらって、今は説明に入ろう。
僕だって、何も分かっていない状態は歓迎出来ない。
「……何か分かったのか?」
「そうだね。例えばあの夜天の書みたいに、取り込む能力を持っているタイプのロストロギアである場合。自分が望んだ結果が訪れる世界が、目の前に広がるはずだ」
優しかった母。出会えるはずのない姉。今はいない師。
ありえない世界で、ありえない家族に囲まれて……自分が望んでいた幸せを見た少女がいる。
彼女の報告書には悲しみがにじんでいた。
「でも、僕と君が共通の認識を持ち、同じ空間型の幻影魔法に捕われているなら、この方法が一番かなって」
でも、報告書から読み取れば『そのタイプ』であることを確認する方法がいくつか見つかっている。
「なぜ、そう言える?」
「意外に分かってないんだね」
……クロノなら説明しなくても分かると思ったんだけどな。
仕方ない、ここは確認も含めて少し話しておこう。
「良いかい? 夜天の書内部から脱出したフェイトが提出していたけど、その世界では『自分が望んだままにあり、裏切ることはない』らしい」
ちょっとぐらい違ったとしても、『自分の望んだ世界』として広がっているのなら、気にならないだろう。大きな幸せの前には霞んでしまう。
それに、現状は少し不可解な点が多すぎる。
「つまり、僕がクロノの胸を揉むというアクションを起こしたとしても、あんなふうに嫌がる事はないと言うことさ」
「成る程。確認する方法はともかく、間違ってはいないだろう」
実際は揉まなくても確認は出来たんだけど……その、ついね。僕のより立派だったし、気になったから。
当然、それだけが理由ではないけど。大部分を占めていたような気がしないこともない。
「そして、これは君側のサイドからすれば、突然僕に胸を揉まれた。しかし、君はそんなことを望んでくれないだろうから……これも自分の想定外だと思っても良いはずさ」
まぁ、普通に考えればそんなの望まないだろうし。
「何より、女体化と一緒に考えれば分かるはずだよ」
クロノが納得出来る様に説明するには、これが一番。ホント、頭が固いよね。
「なら……問題は3つか」
「1つはここから脱出する方法。必要なのはここがどこで、危険性がないのかを調べなければいけない。そんなところだよね?」
「そうなるな。留まって問題がないなら、少し調査したい事もあるからな」
調査か……執務官らしい意見だけど、賛成しがたいなぁ。
正直、僕は戦力としてはあてにならないし、戦闘になったら彼女に全てを押し付けてしまう形になる。アンノウン相手に1人で立ち向かうのは危険過ぎる。
かといって、調査しなければここがどこだかも分からない。
少し面倒だけど、安全確保を優先しつつ、探るしかないかな。
「2つめは……」
「くっ、ユーノ危ない!」
「えっ?」
いつもとは違う声で、だけどいつも通りの口調で――彼女は僕をかばった。
「ぐぁ……。くそ、敵がいるのか!」
攻撃は肩口をかすっただけのようだけど……。
くっ、戦闘中に治癒魔法を使うのは危険だ。
「どうやらそうみたいだね」
傷は後で治すとして、今は目の前の敵だ。
こいつをなんとかしないと、何も出来ない。
「狙いはソイツか?」
「おそらくは、そうだろうね」
ひと抱え程の透明な球体。水晶のような輝きを放っているそれが回収対象だった。
台座に置いてあったのを外したから、ガ―ディアンのようなものだろうか?
「くっ、ここは俺が抑える。ユーノはバリアをはって下がってくれ」
「クロノ?」
「ふっ……心配するな! 俺にはなのはみたいなバカ魔力はないが、創意と工夫なら負けないさ!」
それだけ叫ぶと、彼女はアンノウンの敵へと突っ込んでいった。
女性体となっている今、その一人称は似合わなかったが、その後ろ姿は格好良すぎた。
「全く、僕が惚れてしまったらどうするつもりだい?」
……僕は何を言っているんだ?
相手はあのクロノだぞ?
確かに格好良かったし、ちらっとのぞく表情は魅力的だったけど。現実を見ろよ。
いや、でも、もしこのまま女の子で過ごせるなら……あり得ない話だとは思うけど、もしもそれが叶うなら。
「それも良いのかな?」
僕の口から出た質問に答えはなく、戦いの轟音にのまれていった。


     ◇


「さすがに無茶しすぎだよ!」
わずか10分程で戦闘は終わった。
言っただけのことはあり、その間に僕のところまでたどりつけた敵は少数。ロストロギアには傷一つついていないけど、クロノが傷だらけだった。
あちこちから血がにじんで、酷い有り様。服だってボロボロで……色んなところが丸出しだった。
「くそっ、意外に数が多くててこずった」
「良いから大人しく寝てて!」
「いや……でも……」
抵抗を見せる彼女だったけど、結局は僕のひざの上でわずかに動いただけだった。
それにしても、クロノがここまでやられるなんて。
幸い、致命傷となる傷はなかったけど、放っておけない傷がいくつか見られる。正直なところ、僕の治癒魔法で足りるのか微妙なところだった。
「傷が多いね……。クロノ、背中をみたいから少しこっちに転がってくれる?」
「えーとだな、ユーノ。非常に言いにくいんだが……」
「何? あんまりのんびりしてられないんだから早くして!」
治療は時間との勝負なんだ。のんびりしている暇はないんだよ。
それに、さっきのだけで終わりなら良いけど、もしもまだどこかに潜んでいたら。
その時は2人とも――くっ、考えたくはないけど、無視出来ない。
「このままそちらを向くとだな。そのパンツが……」
「そんなのどうしたっていうの? 僕は男なんだから気にしなくても……」
と、自分で言っておいてなんだが、今は女の子なんだったけ?
「あぁ……もう! 良いよ。クロノになら見られても良いから、早くして!」
「……分かった」
服装まで変わっていたことなんて忘れていたのに、真面目だなぁ。黙っていれば気がつかないのに……。
それに自分だってあっちこっち破れていて、僕なんかよりずっと凄い格好しているよ?
そこんとこに無頓着なのもクロノらしいというか、なんというか……なんで僕、ドキドキしているんだろう?
「ユーノ」
「何? クロノ」
背中にも多数の裂傷が刻まれている。
クロノのきれいな肌を機械が無慈悲に裂いたのかと思うと、殺意が沸いてきそうだ。
「悪いが、少しの間寝る。見張りを頼んだぞ」
「あ、うん……」
分かったよと返事をしそうになったが思い留まる。
今、彼女はなんて言った?
眠たくなったから寝るなんて、どう考えても死にかけている予兆だ。
「クロノ! 寝ちゃ駄目だ。しっかりと意識を保つんだ!」
慌てて呼び掛けてみたが、すでに彼の意識はない。
まずい、これは本格的にまずいぞ。
専門知識があるわけじゃないけど、おそらくは出血多量とそれに伴う体温の低下が原因だ。
僕の魔法では両方を一度には治せないし。このまま続けているだけじゃ、間に合わないかもしれない。
「何かないのか!」
彼女が死んでしまう?
美しい者が消えていくのを、ただ指を咥えて見てろって言うのか?
「そんなのごめんだ」
だったら、どうする?
課題は早急に傷をふさぐこと。体温を上昇させること。
それぞれ方法が思いつかないわけではないけど……やっても良いのだろうか?
例え命が助かったとしても、彼女に嫌われたりしないだろうか?
そんな現実に僕は耐えられるだろうか?
耐えられないならば、いっそここで看取った方が――。
「くっ……」
僕のくだらない悩みをかき消したのは、彼女の苦しそうなうめき声だった。
「迷っている場合じゃない!」
嫌われるとか、そんなのどうでも良い。
クロノはこんなになるまで護ってくれたのに、僕がそれにふさわしい働きをしないとか、論外だ。
使える手段があるのに、躊躇していて手遅れになる。
そんな事態を招くわけにはいかなかった。
「いくよ・・・」
意を決し、彼女の唇に自分のソレを重ねた。


     ◇


どこまでも積みあがる本棚。無限とも思える書物。逃げてしまいたくなるような威圧感。
そこは僕の職場、無限書庫。
「そんな感じの夢を見たんだ」
そんな中で僕はふわふわと浮いていた。
「即刻忘れろ! 今すぐに忘れろ!」
捜査に必要な資料を渡すために入れた連絡。いつもなら事務的に終わらせる作業。
でも、今回はいたずら心が芽生え、夢の話をしてみた。
司書としての毎日は忙しく、徹夜なんて珍しくもない。
今回だって、三日ぶりにとった仮眠で見たものだ。
いつもなら深い眠りに入っているので夢を見る事は少ない、見たとしても曖昧な記憶しか残らない。
だけど、今回のはインパクトが大きすぎて忘れられなかったらしい。
「減るもんじゃないし……覚えているぐらい良いだろ?」
「そんなわけにはいかない! 人を使って、勝手な妄想をするのは止めてくれ。そもそも、俺と君で任務に赴くことなんてありえないだろう?」
そうなのだ。
執務官である彼が派遣されることはあっても、司書である僕は現場に派遣される可能性は低い。
執務管と2人でロストロギアの回収任務にあたるなんて、まずないだろう。
「まぁ、夢の話だし。あんまり気にしないでよ」
「いや、まぁ、そうなんだが。あまり気持ちの良いものではない」
「そう? 夢に出てきたクロノは綺麗で、惚れちゃいそうだったよ?」
事実、彼女は僕の心をがっしりと掴み、離さない。夢の中で出会っただけなのに、僕は彼女に魅了されてしまっている。
出来ることなら、もう一度会いたいとさえ思う。
「はぁ……ユーノ、ちょっといいか?」
「次の調査依頼? 最近少し多いね」
僕の力がみんなの役に立つ。
前線には立てないけど、みんなに頼りにしてもらえる。
それ自体は嬉しいけど、ここ最近の忙しさには閉口してしまいそうだ。
「むしろその逆だよ」
「どういうことだい?」
クロノの言いたい事がまったく分からない。はっきりと言えば良いのに。
「今の依頼は少し放置して構わないから、1日休んでくれ」
「どういう風の吹きまわし? クロノ変な物でも食べた?」
彼の口から出たとは思えない言葉。それには嬉しさよりも、不気味さの方が勝った。
「大切な司書殿が、変な夢を見る程お疲れだからな。こちらとしても痛いが、資料を貰う度にこれでは僕のモチベーションに響く」
「なんだか失礼だね」
まったく変な夢だなんて。見ていた僕は楽しかったのに?
「まぁ、それは良いから1日ゆっくりと……ん? エイミィこれはなんだ?」
「んー、次の事件の依頼みたいだよ? 考古学に詳しい人と一緒に行って欲しいってさ」
また、事件か。ほんと、忙しいね。
「ロストロギアの回収任務か」
「みたいだね。あっ、こっちが考古学者の候補リストね。……多分、ユーノ君と行くのが良いんじゃないかな?」
ロストロギア回収? 僕が同行?
まさかとはおもうけど……。
「なぁ、エイミィ。その任務まさか2人だけで行けなんて言わないよな?」
「あれ? 誰かから聞いた?」
「いや、何も聞いていないが……」
モニター越しにもクロノが焦っているのが分かる。
まぁ、それは僕も同じなんだけど。本当なのかな?
「なんかさ、場所が特殊らしくて2人ずつしか入れないらしいよ? だから、ユーノ君と行って欲しいんだけど?」

人生、何がおこるか分からない。
僕が見た夢が正夢になるなんてことはないだろうけど。無事には済みそうにないことは確かだ。

彼女に会えたりしないかな――



……多分、みんなが期待していた方向じゃないよね orz

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