リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。
メールアドレス
yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
そんな感じで11月22日です。
数字の頃で遊ぶと『良い夫婦』と読めますよね☆
そんな感じで なのフェイ にてSSを書いてみましたb
お暇でしたらどうぞ~w
「なのはママ、フェイトママ、いってらっしゃーい」
「本当に大丈夫?ヴィヴィオ1人だと心配だなぁ・・・」
見送ってくれるヴィヴィオを心配しているフェイトちゃん。そんな微笑ましい光景をいつまでも見ていたいけど、ごめんねそういうわけにも行かないんだよ。
今日の為にヴィヴィオが色々と頑張ってくれたんだし、ちゃんと受け取らないとダメだよ?
「大丈夫だよ、フェイトちゃん。ヴィヴィオ、もう1人でお留守番出来るから」
「うん、ヴィヴィオは留守番だって出来るのです。えらいでしょ~♪」
「えーと・・・そうなの?ヴィヴィオはもうお留守番できるんだ。えらいね~」
「えへへ~」
フェイトちゃんに撫でられて嬉しそうにしているヴィヴィオ。やっぱりこの子には笑顔が似合うよね。
「遅くなっちゃったらいけないし、そろそろ行こうか」
「ヴィヴィオ、良い?知らない人が着たら出ちゃいけないよ?私達が出た後はしっかりと鍵をかけてね?それから、それから・・・」
「はいはーい、フェイトちゃん。ヴィヴィオは大丈夫だから行こうねー」
フェイトちゃん、子供じゃないんだからぐずっちゃ駄目だよ。それに、ここに居ても始まらないよ。
「折角ヴィヴィオの贈ってくれたプレゼントなんだもん。しっかりと楽しまなきゃね」
「あ、うぅぅ・・・ヴィヴィオ~」
「いってらっしゃ~い♪」
名残惜しそうにヴィヴィオに手を振るフェイトちゃん。そんな彼女の可愛いらしいけど、お願いだから自分で歩いて欲しいな。
◇
「ねぇ、なのは本当に大丈夫なのかな」
街中を歩いて、ウィンドウショッピングをして―――久しぶりに2人で休日を満喫できた。
ヴィヴィオには悪いけど、やっぱりあの子が一緒だと入りにくい店もあるし・・・今日は楽しませて貰いました。
私は楽しく、鼻歌を歌っちゃいそうなぐらいにうかれていたんだけど、やっぱりフェイトちゃんはヴィヴィオが心配みたい。
う~ん、少し過保護なところのある彼女としては、ヴィヴィオ1人だけを家に残して出てきたことに抵抗があるのは分かる。でも、ここは悩んでちゃダメなんだよ?
しっかりと楽しまなきゃ。
「フェイトちゃん、ヴィヴィオが心配?」
「なのはは、心配じゃないの?あんな小さな子を1人だけ置いてきちゃったんだよ?」
やっぱり、予想通りのことで悩んでたんだね。
でも、そんな泣きそうになるほどの事じゃないよ。
「良い夫婦の日って言っても、私達にはヴィヴィオがいるんだから・・・やっぱり、3人で来るべきだったんじゃないかなって思うんだ」
「うん、その気持ちは私も良く分かるよ。けど、良く分かるからこそ心配ないって教えてあげるよ」
今日ここに至るまでの道のり。その為にヴィヴィオがどれだけのことを我慢して、どんなに頑張ってきたか私は、良く知っている。
だから、中々家に居られないフェイトちゃんとしては、飛んで帰りたくなるようなことでも、私は笑顔で応えてあげられるんだ。
「ヴィヴィオもしっかりした子だし・・・ママ達2人でデートしてきてって、今日の計画表を書いてくれてたんだ」
あの時貰った計画表。子供の手書きだし、あまり綺麗な物でもないけど、私の宝物になっている。
「ここまでやってくれたヴィヴィオに失礼にならないようにも、しっかりと楽しまなきゃダメだよ?」
そして、何よりも『良い夫婦の日』を自分なりに考えて、私達に何か贈り物をしようとしてくれた。その気持ちに応えてあげたい、そう思えばこそ、笑顔で楽しまないとね。
「それに、やっぱりフェイトちゃんと出かけられて私は嬉しいな。・・・フェイトちゃんは、ヴィヴィオがいないとつまらないかな?」
ちょっと意地悪かもしれないけど、私と2人で居るんだからそんな困った顔を見せて欲しくないな。
折角2人で出かけているんだよ?
もっと素敵な笑顔を見せて欲しいな。
「そ、そんなことはないよ―――でもね、やっぱり私としては、ヴィヴィオぐらいの子供を1人で置いてくるのは、どうしても抵抗があるんだ」
「大丈夫だよ。ヴィヴィオも随分と大人びちゃったし・・・少し寂しいけど、これが成長するってことだと思うんだ」
沢山の子供達を保護している彼女。自分の過去の体験からも、親子そろっていられる時間を出来る限り大切にしたいと思うのだろう。
「『良い夫婦の日』は学校で聞いてきたらしいんだ。日頃お世話になっているお父さんとお母さんに感謝しましょうって・・・」
それでも、子供に笑顔で居てもらう方法は、そればかりじゃないんだよ?
子供の信頼に応えてあげる方法は、そればっかりじゃないんだよ?
「ヴィヴィオはママが2人なんだけど、私達は夫婦だからって・・・計画を立てて、お店の予約までしてくれたんだ」
その子を信じて、その子の気持ちを受け取って・・・ありがとうって言ってあげる。
そうしたら、その子はお花畑みたいに明るい笑顔を見せてくれる。
「だから、今日のデートコースは全部ヴィヴィオが考えてくれたんだ」
ヴィヴィオは私達2人の子供。私達2人の家族なんだよ。
「ヴィヴィオが私達の為に、私達が良い夫婦でいられるようにって、頑張って考えてくれたコースなんだ」
自分の子供の優しさを受け取れない親なんて・・・私達2人はそんな親にはなれないんだよ。
◇
「そっか・・・だったらしっかりと楽しまなきゃ、ヴィヴィオ失礼だね」
そこまで真剣に悩む必要は無いかもしれないけど・・・フェイトちゃんらしいね。
「そうだよ。しっかり楽しませてもらって、美味しいお土産を沢山買って、早く帰らなくちゃ」
「うん、分かったよなのは。しっかり楽しんで、笑顔でただいまって言うよ」
やっと笑ってくれた。私はやっぱり笑顔のフェイトちゃんが大好きだな。
「フェイトちゃん、これからもずっと一緒だよ」
「うん、なのは。親子3人、笑顔でいようね」
私、フェイトちゃん、ヴィヴィオ。
少し変わった親子関係かもしれないけど、誰にでも誇れる自慢の家族。
11月22日、2度と同じ日は巡ってこないけど、来年はもっと良い日になるよ。
―――だって『良い家族の日』だもん