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街がキラキラ綺麗なので、らさは割と楽しみにしていますw
そこ、お子様だからとか言わないっ!
とりあえず……web拍手からの移動と、クリスマスSS 2本のUPです☆
(クリスマスSSの内、1本はweb拍手に入れてます)
こちらは「なのは×フェイト +ヴィヴィオ」のSSです。
お楽しみいただければ良いなぁ~
シンシンと雪が降り、ここミッドチルダにもクリスマスが訪れていた。
「ママ~、おかざりできたよ~」
とてとてと、危なっかしく走りよってくるのは愛しい娘。そういえばクリスマスツリーの飾り付けを頼んでたんだっけ?
「えらいね、ヴィヴィオ。ちゃんと1人で出来たんだ」
料理を作るのに忙しくて、あまり構ってやれなかった罪悪感をぬぐうように、頭をなでてやる。
「えへへ~。ヴィヴィオは、なのはママとフェイトママの子供だもん♪」
満面の笑顔を浮かべるしぐさが可愛くて、つい抱きしめてしまいそうに・・・って、なべが吹きこぼれそうになってる!
あわてて火を止めた私は改めてヴィヴィオに向き直る。
「もう少ししたらフェイトママも帰ってくるはずだから、急いで準備しないとね」
「フェイトママもいっしょ~」
ヴィヴィオのその言葉に思わず頬を緩め、美しい金髪をもつ彼女の事を思い浮かべてしまう。
執務官という仕事がら、あまり家にいることのないフェイトちゃん。
特にクリスマスとか、お正月なんてなると他の世界にいたりする事も珍しくなかった。
お仕事が忙しいのは知っているし、みんなが浮ついているこの時期に犯罪が起きやすいのは知っているけど寂しかった。
でも、今日は一緒にクリスマスを過ごすことが出来る。私とヴィヴィオとフェイトちゃん。この先どうなるのか分からない家族関係だけど・・・大切にしていきたいな。
よし、今日は腕によりをかけて美味しい料理を作っちゃうんだ。みんなが笑顔になれるように、みんなで幸せになれるように頑張るよ。
「なのはママー、どうしたの?」
「なんでもないよ。さぁヴィヴィオ、フェイトママが帰ってくるまで時間が無いよ。急ごうか」
「うん♪」
元気よく返事をしてくれた娘と一緒に料理を再開する。
シチューに七面鳥、オードブルまで準備しちゃったけどフェイトちゃんなら食べてくれるよね。
うふふ・・・愛情たっぷりに作ってるから残さず食べて欲しいなぁ。
「なのはママ、嬉しそう」
「え?そうかなぁ」
フェイトちゃんに会える、そう思うだけで心が弾んでしまう。しまうんだけど・・・いつも通りしているはずだよ?
「うん、にこにこしてるよ」
「にゃはは・・・顔に出てたかな」
彼女が帰ってきていないうちからこれだと、ちょっと怖いなぁ。
「ただいま~。今帰ったよ~」
どたばたと準備をしているうちにフェイトちゃんが帰ってきてしまったみたい。あぅ・・・まだ盛り付けが終わってないよ。
そんな小さなことに悩める幸せを感じつつ、私達は出迎えにいった。
◇
「ふぅ・・・久しぶりに食べたなのはの手料理美味しかったよ」
「えへへ、ありがとう。今日のは自信作だったんだ」
フェイトちゃんが帰ってきてくれるし、クリスマスだし、ヴィヴィオは良い子にしていてくれるし・・・なんて幸せなんだろう?
夢だったりしないよね?
「うぅ、ここ最近料理してないからなぁ。また、なのはとの差が開いちゃうよ」
「も~、そんな事気にしなくていいのに・・・」
「こ、これでも私は真剣に悩んでるんだよ?なのはの誕生日まであんまり準備する時間が無いのに、こんなに差があると困っちゃうよ」
にゃはは・・・私の誕生日まであと3カ月ぐらいあるけど、どんな料理を作ってくれるつもりなんだろう?
フェイトちゃんの作ったものは優しい味がするし、大好きなんだけどな。穏やかに流れる時、愛しい人達に囲まれる幸せ。世界中のどこを探してもこんな素敵な場所はないよ。
「そういえば・・・ヴィヴィオ寝ちゃったね」
「うん。久しぶりにフェイトママに会えてはしゃぎ過ぎちゃったみたい。ほら、とっても幸せそうな顔で眠っているよ」
「そっか。ケーキ買ったんだけど、明日だね」
大喜びしているヴィヴィオを思い浮かべているのか、彼女も柔らかい笑みをうかべていた。
「そういえば、ヴィヴィオはサンタさんに何を頼んだのかな?」
「う~ん、内緒って教えてくれなかったんだ。何を書いているのかな・・・」
別の世界へ買い物へ行けば、まだお店が開いているからとあんまり気にしなかったけど・・・買えるような物だよね?
一抹の不安を抱えつつ、可愛らしい靴下からがそごそと紙を取り出す。それには、彼女特有の丸い字で“お願い”が書かれていた。
―――ヴィヴィオ。あなたは本当に優しい子だね。
思わずあふれそうになった涙を我慢し、フェイトちゃんへと紙を渡す。
「・・・そっか。ヴィヴィオのお願い叶えてあげないとね」
「うん。・・・あはは、フェイトちゃん何で泣いてるの?」
「なのはも泣いてるよ?おかしいよね何も悲しい事はなくて、嬉しい事だらけなのに・・・何故か涙が止まらないんだ」
ぽろぽろと涙を流し、泣き続ける彼女。私はそんな彼女を抱きしめる事しか出来なかったけど、多分これで良かったんだと思う。
だってフェイトちゃんの温もりが伝わってきて、必死に我慢していたものが溢れてしまったから。どんなに我慢してもしても止められないものが溢れてしまったから・・・。
「うっ・・・ひっく。フェイトちゃん今夜はこのまま抱きしめてても良いかな?」
温もりが欲しい。私達はここにいるよと、ヴィヴィオに伝えられるだけの温もりが欲しい。
「良いよ。私がなのはとヴィヴィオの傍を離れることがないように、ぎゅっと抱きしめてて・・・」
そういってコツンと私の胸に頭を預けてくれる彼女。身を寄せ合い、お互いを思いやりながら、私達は一晩中泣いた。
サンタさんへ
ヴィヴィオのおねがいは、なのはママとフェイトママとヴィヴィオがずっといっしょにいたいです。ずっといっしょにいたいです。
高町ヴィヴィオ――