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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
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テンションが若干戻りつつある、私です
こんばんはで御座います

なのはさん視点 幸せについての考察 をうpです

うーん、もう少し甘くしたかったんですが、独りだと難しいですね
書けなくはないはずなのに、精進せねば


 好きな人の笑顔を独り占めにしたい。そんなふうに願うほどには、私は彼女に依存してしまっている。
 彼女と一緒にいられる毎日が当たり前で、彼女の笑顔を見せてもらえるのが日常になってしまっている今、バラバラであった過去にどうやって過ごしていたのかも思い出せないほど。
 辛いことが沢山会っても、笑顔を曇らせることのなかった彼女。辛い状況に陥っても、八つ当たりをしたことのない彼女。以前には、頼られていないんじゃないかって、心配になったこともあるけれど。今はもう大丈夫。
 彼女が頑張っているのは幸せの為、自惚れて良いなら私の為に頑張ってくれていることを、教えてもらったから。彼女が歯を食いしばってでも、傷を背負ってでも飛び続けるのは、私と一緒に飛ぶためだと教えてくれたから。心配するような、失礼なことはしない。
 幸せにしてもらった分だけ、幸せにしてもらった以上に、彼女に笑顔を届けることで応えよう。彼女に喜んでもらえるように、頑張ろう。
「フェイトちゃん、今何をしているのかな」
 ただ、離れていることの多い私達では、中々叶わない願いとなってしまっている。
 執務官としての仕事が忙しいのは、理解しているつもり。彼女だからこそ解決できる事件や、彼女だからこそ助けられる人がいるのも知っている。
 優秀な成績を残している家族に見劣らないよう、恥を欠かせないようにと、誰に相談することもなく、多少の無理であれば通してしまう彼女。
 原動力となっているものが何か、彼女の目指したいものは何か、彼女の求めたいものは何か。ずっと一緒にいる私には伝わっているのに、助けて欲しいと頼まれたことはない。抱え込んでしまうことは日常茶飯事なのに、助けてと頼ってくれることは少ない。
 それは、私が教導隊に入っているからだろうか? 生徒さんを抱え、教えることを仕事としているから、ここから離れられないから頼れないのだろうか?
 それとも、私が頼りないから? 昔悩んだ理由が、現実となってしまっているのだろうか?
 ううん、違うよね。フェイトちゃんが私に頼らないのは、もっと優しい理由によるもの。私のことを考えて、私を守ろうとしているから頼らないんだって、ちゃんと分かってはいるよ。
 フェイトちゃんが関わっている事件、フェイトちゃんが自ら望んで解決している事件。その事件の中には、高い確率で命を弄んでいるものがある。
 プロジェクトFと呼ばれる、実験の結果として彼女は生み出された。姉であるアリシア・テスタロッサになることを望まれ、生み出されたのが彼女。
 とても複雑な手順を辿り、未完成だった技術を用いて、彼女の母親であった人物は実験に挑んだと聞いている。
 あの頃とは違い、色々なことを知ってしまった今としては、それがどんなに困難な道のりであったか、想像が出来てしまう。母親としての愛情を注げなかった、失敗作と呼んだプレシアさんを許すことは出来ないけれど、その執念だけは尊敬に値するものなのかもしれない。
 私は幸いの者を失ったことはないし、子供をもうけたこともない。自らのミスによって、誰かを殺めたこともない。
 だから、想像しか出来ないけれど――いや、想像の中だけでも十分。生きていく気力を失ってしまうのは、間違いないだろうから。彼女のように、なんとかして蘇らせよう、助けようなんてことは出来ないはず。
 そんな母親の元に、アリシアの失敗作として生まれてしまった、作られてしまったフェイトちゃん。
 アルフさんや、裁判に立ち会ったレティ元提督の話によると、相当ひどい環境で育ってきたらしい。褒められることはなく、喜ばれることもなく、食事すら一緒にとることもなく。大切なものを、手にすることはなかったらしい。
 それなのに、彼女は歪むこともなく、母親であったプレシアさんを愛していた。大切だから、笑って欲しいからと、体の傷を隠しながらも私と戦った。
 それが結果的に正しかったのか、間違いだったのか、成長した今でも私には分からない。私の知らなかった、共有できなかった過去に関して、無闇に詮索することもしていないから。分からないことは、当時のまま。
 そのままでも幸せに出来ると、そんなふうに自信を持てていたから。私が愛するのはフェイトちゃんで、これから先は全て幸せが傍にあるようにしようって、そう誓ったから。
「ちゃんと出来ているかな?」
 私は、私なりの努力でしか成長出来ない。
 私は、私なりのやり方でしか幸せに出来ない。
 これで、本当に足りているのだろうか? 彼女の過去を上書きできるほど、彼女の悲しみを埋められるだけの幸せを届けられているのだろうか?
 魔力は大きくなり、出来ることも増えたよ。
 けど、それはフェイトちゃんの笑顔に繋がるものなの? フェイトちゃんを幸せに出来る力なの?
 恋人になり、一緒に暮らす話もしているよ。
 けど、それはフェイトちゃんの悲しみを癒せるの? 私の愛で、フェイトちゃんの傷を埋められるの?
 昔の私であれば、無邪気に喜べたのかもしれない。彼女の傍にいられることで、全てを忘れられたのかもしれない。
 けど、私の笑顔は幸せの元になれるの? フェイトちゃんの笑顔に、彼女の幸せに繋げられる笑顔なの?
 私は幸せだよ? フェイトちゃんを思っている時、フェイトちゃんの傍にいられる時、世界で1番幸せだって、胸を張れるよ?
 ただ、フェイトちゃんが一緒だとは限らない。私と一緒にいても、幸せになれていないかもしれない。
 彼女は優しいし、泣くところを見せてくれないから。私が弱いから、泣くのを我慢しちゃうから。どれだけのものを溜めているか、私では計り知れないだろう。
 ただ、分からないからこそ、そばで笑うことも出来るし、笑うことで彼女に喜んでもらうことも出来る。
 全てを共有できず、フェイトちゃんだけが苦しんでいるのはおかしいと思うけど、彼女が望むのであればそれも1つの形としてありなのかもしれない。私達の関係では、ありになっちゃってるんだろうなぁ。
 それでも、私はわがままだから。今のままでは満足していないから。フェイトちゃんを幸せに出来る未来を夢見て、今日もこうして料理に励んだりしているわけです。食べてくれる人は、遠い世界にいるけどね。
「せめて通信が出来れば、ちょっとは違うのかな?」
 何日もフェイトちゃんの声を聞けないと、私の中のもやもやが大きくなってしまって、元気がなくなってくる。彼女の声を聞けないという現実に、ちょっとだけ心が折れてしまいそうになる。
 フェイトちゃんはそんなに弱くはないと思うけど、少しくらいは寂しがってくれているはずだから。やっぱり、お話だけでもしたい。文章でもいいから、フェイトちゃんを感じていたい。
 傍にいる時は、頼ってばかりの弱い私だけど、離れている時くらいは彼女の役に立てるはずだから。彼女の元気の為に、何かは出来るはずだから。小さなことでも全力で、フェイトちゃんの為になら全開で。私は、彼女の笑顔の為に頑張りたい。
 そして、出来ることなら好きだよって言って欲しい。文章でもいいから、映像でもいいから、私のことを好きだと、愛していると教えて欲しい。わがままだと分かっていても、この気持ちだけは止められないから。愛して欲しいと、好きでいて欲しいと、そう願っているから。
「大好きだよ、フェイトちゃん」
 私が欲しいのは、誰かからの好意ではない。沢山の人からもらえる、好きではない。
 だた1人、私の大切な人。私を大切にしてくれると、約束をした人。フェイトちゃんからの言葉が欲しい。
 そして、私の好きを届けたい。彼女にだけ捧げている愛を、届けたい。
 だって、幸せにしてもらってばかりでは、バランスが悪いもんね。私ばかりが貰っていては、フェイトちゃんの心が枯れてしまうから。ちゃんと愛情を注がせて欲しい。
 それが愛し合うってことだと思うから。正しい、私達の関係だと思うから。
「帰ってきたら、離さないからね」
 お喋りしたいこと、伝えたいことが沢山ある。沢山あり過ぎて、既に山が崩れ始めているけれど、聞いて欲しい。そして、フェイトちゃんの話を聞かせて欲しい。
 どこかに出かける必要はない、1日中一緒にごろごろしよう? フェイトちゃんさえ傍にいてくれるのなら、私は幸せでいられるから。私の幸せを届けることも、フェイトちゃんを幸せにすることも出来るはずだから。なのは、頑張るから。
 フェイトちゃんの笑顔を見せて欲しいなぁ。
 
――幸せの果てって、あるのかな?
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