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ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。 ※ 百合思考です。 最近は、なのは以外も書き始めました。
ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ
プロフィール
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らさ
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1986/07/28
趣味:
SS書き・ステカつくり
自己紹介:
コメントを頂けると泣いて喜びます。
リンクフリーです。
ご報告頂けたら相互させて頂きます。


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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
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当ブログ内のSSは無断転載禁止です。 恥ずかしいので止めて ^^;
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夕焼けよりも、朝焼けが好きならさです
おはようございます

今回は朝にUPですよ

シャルロッテ×マミさんを書きたいです
ラウラの2話目は一応、進んでます
エイラーニャの原稿は真っ白です☆

(・w・) やべぇ、どう考えても私はダメだ


なのフェイ テーマ;朝焼け


「今回も遅くなっちゃったなぁ」
担当していた事件、並びに応援に行っていた事件の書類を作り終わり、ふらふらと私は家に戻ってきました。
本来の予定であれば、昨日の昼ごろには帰れて、なのはと過ごせたはずなのに。
どうして、1日は24時間しかないのかな?
「なのは、怒っているかな?」
いつものこととはいえ、予定がずれてしまった。なのはのことだ、夕食を作って待っているに違いない。
うぅ……せめて、連絡の1本でも入れれたら良かったんだけどな。あの世界はどうもいかないんだ。
個人レベルでの転送魔法などが完全に無効化される。そんな世界が今回応援に借り出された場所だった。
別にそれ自体に不満はないのだけれど、なのはに連絡を入れられなかったのは大きなミス。私自身のミス。
「メールは届いているのかな?」
出発の間際に打った、用件を伝えるだけの短いメール。
応援に行くこと、遅くなるから先に寝て欲しいと。ただそれだけを書き、送った。
「なのはには、意味ないけどね」
日付を超えてしまうことを明記していない限り、なのはは起きて待っている。のんびりと、ゆっくりと。
ただ1人、暗い家の中で待っていてしまう。
その様子は捨てられた子犬のようで、想像するだけでも胸が裂けてしまいそうなほど。
「今日は、特に遅いからなぁ」
いつもであれば、深夜には帰路につけている。まだ暗いうちに、家に辿り着いている。
だけど、今回はどうだろう。既に空が明るくなり始め、早朝と呼ぶ方が正しい時間帯だ。
流石に、ここまで遅くなることは滅多にない。青と赤のグラデーション。その中を歩いているのは、滅多にない経験だ。
「けど、感動していられるような余裕はないよ。そんなもの、どこにもないよ」
これが散歩であるなら、なのはと一緒に歩いているのなら、のんびり過ごしてもいいのかもしれない。
色の変わりつつある世界を愉しんで、お喋りするのも悪くない。
だけど、今の私にはそんなことをしていられる時間がないの。
「ただいまー」
物音1つせず、静まり返っている我が家。
意外なほどに響く蝶番の音に驚きつつ、私は帰宅した――


     ◇


「おかえりなさい、フェイトちゃん」
まさかとは思っていた。そうなれば良いとも願っていた。
彼女が彼女である限り、これは偶然ではなく必然で。私は彼女のそんなところにも、惹かれているのだから。
「ただいま、なのは……」
高町なのは。私の愛する人にして、私を愛してくれる大切な人。
本来であればヴィヴィオと一緒に眠っている時間のはずだけど。私を待っていてくれたみたい。
「随分と遅くなったんだね」
「ごめんね、連絡を入れられなくて」
「良いよ。ヴィヴィオを起こしたくなかったんでしょ?」
――いっそ怒ってくれれば、怒鳴りつけてくれれば楽なのにな。
なのはは、私の行動の理由を知ろうとしてくれる。そして、知った限りにおいては理解を示してくれる。
それはとても優しくて、なのはらしいけど。私にとっては結構きついんだよ?
怒ってくれるなら、謝れるのに。怒鳴ってくれるなら、説明も出来るのに。
そんな顔されたら、何も言えなくなってしまう。そして、その行動がどれだけ重たいことなのか、私の心に深く刻まれていく。
自身の持つ夢や仕事と、恋愛の両立の難しさを。
「そんな顔しないでよ。フェイトちゃんが大変なのも、無理をして帰ってきてくれていることも知っているんだから」
「……違うよ。私は、なのはの顔が見たくて。そんな自分勝手な理由で帰ってきているんだよ」
私がなのはに会いたいから。なのはの顔を見ずに、次の仕事にかかるなんて考えられないから。
どんな時間になっても、帰ってきているだけ。
なのはの笑顔を見て、寝顔を見て。私の守りたいものがここにあると、無事であることを確認したいだけ。
「大丈夫。それも知っているよ。私も一緒なんだから」
「うん、ありがとう」
それは、なのはも同じらしい。大きな仕事がある時、なのはは私のところへ必ず連絡を入れてくれる。
その時だって仕事の話ではなく、他愛のないお互いが無事であることを確認するだけだけど。確かに、私達の力になっている。
現実に立ち向かうための力を、私達にくれる時間へと変化する。
「それに、この素敵な風景はフェイトちゃんがくれているものだよ」
「風景?」
私達は家の中にいて、別にカーテンが開いているわけでもない。夢を見ているのかな?
「ふふ、分からないかな? 部屋の中をよく見てごらん」
「うん……」
なのはが言っていることが分からない。なのはが見ているものが見えない。
そのズレは、私にとって耐え難いものだから。私も同じものに気付きたい。
いつもと変わらず、掃除の行き届いているリビング。彼女の趣味と、私の趣味。その2つを調和させた、世界に1つだけの場所。
その世界には、今ぼんやりとした光が溢れている。
「なに、これ?」
青色や赤色、それに緑や黄色まである。それが家具の凹凸にあたり、形を変え、遮られて幻想的な彩を添えている。
どうして? なのはが、何か魔法を使っているの?
「にゃはは。朝焼けだよ、フェイトちゃん。もう、お日様が顔を出す時間なの」
「あっ、そっか」
夜から朝に、眠りから活動へと。みんなが切り替わる時間帯。
その切り替えを行っている今の時間には、様々な色が溢れているんだね。
生き物のように表情を変え、流れるように移動する光。その1つ1つが力を持っていそうで、なんだか元気になれる気がする。
「普段、この時間は眠っているから。フェイトちゃんと2人で見られる機会、中々ないもんね」
「うん……」
私達のいる世界は美しい。色んな命が溢れていて、色んな音や色が溢れている。
時にはぶつかることもあるけれど、1つ1つが前を向いて進もうとしている。
そんな世界だからこそ、多少の無理をしても守りたいのかもしれないね。

――やっぱり、なのはは凄いな

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