ここは「魔法少女リリカルなのは」の2次SSをメインとしています。
※ 百合思考です。
最近は、なのは以外も書き始めました。
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らさ
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男性
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1986/07/28
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ご報告頂けたら相互させて頂きます。
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yakisoba_pan◇hotmail.co.jp
◇を@に変えて下さい
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当ブログ内のSSは無断転載禁止です。
恥ずかしいので止めて ^^;
ども、1週間あいてしまいましたが更新です
けいおん! より、唯×紬
【ニゲラ】です。
花言葉は戸惑い☆
けいおん! より、唯×紬
【ニゲラ】です。
花言葉は戸惑い☆
「む、むぎちゃん。ちょっとお話があるんだけど良いかな?」
「はい、何でしょうか?」
授業も終わり、放課後。音楽室へと向かう道中で、唯さんに呼び止められました。
随分と慌てていらっしゃるようですけど、何かあったのでしょうか?
「えーとね。むぎちゃんは私のこと嫌いじゃないよね?」
「はい。大好きですよ」
そして、そのまま不思議なことを聞かれる。
いきなりそんなことを聞かれるなんて、何があったのでしょう?
「その、ね。前に借りたお金あったじゃない。アレのことなんだけど……」
「お金……ですか?」
さて、そんなことありましたか?
みなさんでファーストフード店や、ファミリーレストランに行った時にお貸ししたのでしょうか?
「私、お貸ししましたか?」
結局、思い当たることはありません。
唯さんが慌てていらっしゃるので、きっとお貸ししたんでしょうけど。
ダメですね。まったく覚えていません。
「その、ギター買う時に貸してくれたよね?」
「……あれは値切ったのであって、お貸しした訳ではありませんよ?」
律さんが仰っていた値切る。それをやってみたくて、やっただけ。
ただそれだけのことで、別にお金をお貸ししたわけではありません。
「で、でもね、やっぱりこのままじゃダメだと思うの」
「そうですか……?」
値切ったお金を返してもらっては意味がないと思うんでけど。
「うん。私、ちゃんとむぎちゃんに返したいんだ」
うーん、私的にはどちらでも良いのですが……唯さんがそこまで言うなら、預かってお店に届けます。
「分かりました」
「むぎちゃん♪」
「それでは、私がお預かりして、お店へ届けましょう」
返してもらうと言っても、私のお金ではありませんし、こうするのが一番でしょう。
「あれ? でも、唯さん……」
「ん? 何かな、ムギちゃん」
「あの、お金をお預かりするのはいいのですが、確か今……」
楽器店で値切ったのも、みんなでアルバイトをしたのも、唯さんにお金がなかったからのですよね?
それなのに、今唐突に準備できているとは思えません。
「うん……今はないんだ」
やっぱり。
それなら、どうやって返すのでしょうか?
◇
「えーと、そのことなんだけど……ちょっとだけ待って欲しんだ」
急にモジモジとしはじめた唯さん。その仕草が可愛らしくて、胸に温かいものがこみ上げてくる。
「でもね、その……ただ、待っててって言うのもダメだと思うから」
「別に構いませんよ? そんな急いでいただかなくても」
そもそも、払ってもらおうなんて思っていなかったお金です。
それを返そうだなんて、唯さんはしっかりしていらっしゃいますね。
「その、だから、お金の代わりに別のもので払おうと思うの」
「はぁ……お金の代わりですか?」
代わり。んー、唯さんは何をするつもりなんでしょうか?
「だからね、その……か、体で払うよ!」
「えっと、体ですか?」
体で払うって、アルバイトでもなさるんでしょうか?
工事現場などはお給料が良いとお聞きしましたが……。
あまり無理をされて、怪我をされてしまっては大変です。
「む、むぎちゃんは私のこと嫌いじゃないよね?」
「ええ、勿論。大好きですよ」
唯さんは勿論、律さんや澪さんだって好きですよ。
軽音部は、私にとって大切な場所ですから。
「そ、それなら良いよね。私、頑張るから」
「でも、そんなに無理をなさっても……部活もありますし、大変ですよ?」
アルバイトをすればお金が貰えるのは分かりますけど、ギターが弾けなくなっては意味がありません。
それに、苦しそうにしている唯さんを見るのは嫌です。
「た、大変って……むぎちゃん、そんなに激しくするの?」
激しく?
それに、私がするんですか?
「えーと、唯さん?」
「わっ、わわ。ごめんなさい。べ、別に激しくても良いです」
よく分からなかったので質問をしようとしたのですが、口を塞がれてしまいました。
コレでは喋れませんよ?
「その……むぎちゃんに、そんなに激しく求められるとは思ってなかったから」
激しく求める?
唯さんは何を言っているのでしょう?
「うん、その……断られるかもしれないって思ってたから、私も嬉しいんだ」
何ででしょう?
唯さんが仰っていることが、全く分からなくなってしまいました。
それでも、笑顔を見せていただけるということは、きっと良い方向に進んでいるのでしょう。
「で、でも、その、急に言われても心の準備とか出来てないから、今日はちょっとだけで許して欲しいな」
ふぅ、ちょっとだけ苦しかったです。やっと手をどけていただけました。
それにしても、唯さんは何をする気でしょうか?
「そ、それじゃぁいくよ?」
「はい?」
行くよ?
音楽室へ行くんでしょうか?
そういえば、そうでした。私は音楽室へ行くところでした。
ちゅっ
「ゆ、唯さん、何を……」
「ファ、ファーストキスをあげたんだよ……それじゃぁ、今日はこれで許してね!」
ファーストキス。
初めてするキスのことでしたよね。
……あれ? 私の唇に触れたのはもしかして、唯さんの唇ですか?
「リっちゃんとか、澪ちゃんに言ったりしたらダメだからね~」
「えっ、あの、その……」
おろおろとしている私に手を振って、唯さんはどこかに行ってしまわれました。
◇
「私のファーストキス……」
唯さんに奪われてしまいました。
いえ、私が唯さんのファーストキスを奪ってしまったのでしょうか?
「体で払うって、こういうことだったんですね」
アルバイトをするってことかと思っていましたが、違ったんですね。
「ふぅ……」
それにしても、どうしましょう。
私が勘違いしたばかりに、唯さんにご迷惑をおかけしてしまったみたいで。
今更許されることでもないと思いますし。
でも、このまま黙っておけば、私は告白することもなく唯さんと――
「結ばれるのでしょうか?」
それで、良いのでしょうか?
気持ちを伝えることも出来ないまま――
「むぎー、なに考えてんの?」
「そろそろ練習を始めよう」
律さんと、澪さん。
「唯は用事があって帰ったらしいから、今日は3人で合わせよう」
「ふっふふー。悔しがるぐらい上手くなってやるんだからねー」
どうやら、唯さんは帰宅されてしまったみたいですね。
私としても顔を合わせ辛いですし、助かりますけど。
「寂しい、ですね」
「ん? どうかしたの、むぎ?」
「い、いえ。何でもありません」
寂しい……か。
いつもある唯さんの笑顔がないだけで、こんなにも暗くなってしまうなんて、ダメですね。
その日の練習は上手くいくはずもなく、私の心に1つの影を落とした。
「はい、何でしょうか?」
授業も終わり、放課後。音楽室へと向かう道中で、唯さんに呼び止められました。
随分と慌てていらっしゃるようですけど、何かあったのでしょうか?
「えーとね。むぎちゃんは私のこと嫌いじゃないよね?」
「はい。大好きですよ」
そして、そのまま不思議なことを聞かれる。
いきなりそんなことを聞かれるなんて、何があったのでしょう?
「その、ね。前に借りたお金あったじゃない。アレのことなんだけど……」
「お金……ですか?」
さて、そんなことありましたか?
みなさんでファーストフード店や、ファミリーレストランに行った時にお貸ししたのでしょうか?
「私、お貸ししましたか?」
結局、思い当たることはありません。
唯さんが慌てていらっしゃるので、きっとお貸ししたんでしょうけど。
ダメですね。まったく覚えていません。
「その、ギター買う時に貸してくれたよね?」
「……あれは値切ったのであって、お貸しした訳ではありませんよ?」
律さんが仰っていた値切る。それをやってみたくて、やっただけ。
ただそれだけのことで、別にお金をお貸ししたわけではありません。
「で、でもね、やっぱりこのままじゃダメだと思うの」
「そうですか……?」
値切ったお金を返してもらっては意味がないと思うんでけど。
「うん。私、ちゃんとむぎちゃんに返したいんだ」
うーん、私的にはどちらでも良いのですが……唯さんがそこまで言うなら、預かってお店に届けます。
「分かりました」
「むぎちゃん♪」
「それでは、私がお預かりして、お店へ届けましょう」
返してもらうと言っても、私のお金ではありませんし、こうするのが一番でしょう。
「あれ? でも、唯さん……」
「ん? 何かな、ムギちゃん」
「あの、お金をお預かりするのはいいのですが、確か今……」
楽器店で値切ったのも、みんなでアルバイトをしたのも、唯さんにお金がなかったからのですよね?
それなのに、今唐突に準備できているとは思えません。
「うん……今はないんだ」
やっぱり。
それなら、どうやって返すのでしょうか?
◇
「えーと、そのことなんだけど……ちょっとだけ待って欲しんだ」
急にモジモジとしはじめた唯さん。その仕草が可愛らしくて、胸に温かいものがこみ上げてくる。
「でもね、その……ただ、待っててって言うのもダメだと思うから」
「別に構いませんよ? そんな急いでいただかなくても」
そもそも、払ってもらおうなんて思っていなかったお金です。
それを返そうだなんて、唯さんはしっかりしていらっしゃいますね。
「その、だから、お金の代わりに別のもので払おうと思うの」
「はぁ……お金の代わりですか?」
代わり。んー、唯さんは何をするつもりなんでしょうか?
「だからね、その……か、体で払うよ!」
「えっと、体ですか?」
体で払うって、アルバイトでもなさるんでしょうか?
工事現場などはお給料が良いとお聞きしましたが……。
あまり無理をされて、怪我をされてしまっては大変です。
「む、むぎちゃんは私のこと嫌いじゃないよね?」
「ええ、勿論。大好きですよ」
唯さんは勿論、律さんや澪さんだって好きですよ。
軽音部は、私にとって大切な場所ですから。
「そ、それなら良いよね。私、頑張るから」
「でも、そんなに無理をなさっても……部活もありますし、大変ですよ?」
アルバイトをすればお金が貰えるのは分かりますけど、ギターが弾けなくなっては意味がありません。
それに、苦しそうにしている唯さんを見るのは嫌です。
「た、大変って……むぎちゃん、そんなに激しくするの?」
激しく?
それに、私がするんですか?
「えーと、唯さん?」
「わっ、わわ。ごめんなさい。べ、別に激しくても良いです」
よく分からなかったので質問をしようとしたのですが、口を塞がれてしまいました。
コレでは喋れませんよ?
「その……むぎちゃんに、そんなに激しく求められるとは思ってなかったから」
激しく求める?
唯さんは何を言っているのでしょう?
「うん、その……断られるかもしれないって思ってたから、私も嬉しいんだ」
何ででしょう?
唯さんが仰っていることが、全く分からなくなってしまいました。
それでも、笑顔を見せていただけるということは、きっと良い方向に進んでいるのでしょう。
「で、でも、その、急に言われても心の準備とか出来てないから、今日はちょっとだけで許して欲しいな」
ふぅ、ちょっとだけ苦しかったです。やっと手をどけていただけました。
それにしても、唯さんは何をする気でしょうか?
「そ、それじゃぁいくよ?」
「はい?」
行くよ?
音楽室へ行くんでしょうか?
そういえば、そうでした。私は音楽室へ行くところでした。
ちゅっ
「ゆ、唯さん、何を……」
「ファ、ファーストキスをあげたんだよ……それじゃぁ、今日はこれで許してね!」
ファーストキス。
初めてするキスのことでしたよね。
……あれ? 私の唇に触れたのはもしかして、唯さんの唇ですか?
「リっちゃんとか、澪ちゃんに言ったりしたらダメだからね~」
「えっ、あの、その……」
おろおろとしている私に手を振って、唯さんはどこかに行ってしまわれました。
◇
「私のファーストキス……」
唯さんに奪われてしまいました。
いえ、私が唯さんのファーストキスを奪ってしまったのでしょうか?
「体で払うって、こういうことだったんですね」
アルバイトをするってことかと思っていましたが、違ったんですね。
「ふぅ……」
それにしても、どうしましょう。
私が勘違いしたばかりに、唯さんにご迷惑をおかけしてしまったみたいで。
今更許されることでもないと思いますし。
でも、このまま黙っておけば、私は告白することもなく唯さんと――
「結ばれるのでしょうか?」
それで、良いのでしょうか?
気持ちを伝えることも出来ないまま――
「むぎー、なに考えてんの?」
「そろそろ練習を始めよう」
律さんと、澪さん。
「唯は用事があって帰ったらしいから、今日は3人で合わせよう」
「ふっふふー。悔しがるぐらい上手くなってやるんだからねー」
どうやら、唯さんは帰宅されてしまったみたいですね。
私としても顔を合わせ辛いですし、助かりますけど。
「寂しい、ですね」
「ん? どうかしたの、むぎ?」
「い、いえ。何でもありません」
寂しい……か。
いつもある唯さんの笑顔がないだけで、こんなにも暗くなってしまうなんて、ダメですね。
その日の練習は上手くいくはずもなく、私の心に1つの影を落とした。
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