実り多き日々

土曜日は局ラジですよー☆
まぁ、まだ始まっておりませんがｗｗ

リリマジ５にも当選でき、次の原稿に取り掛かりつつSSUPです。
非常に短いですが、お暇がありましたら呼んで頂けますと幸いです。

それはなのはとの里帰りの時、陽気な祭ばやしに誘われたヴィヴィオにせがまれお祭りに出かけた帰り道だったかな･･･。

季節も秋となり、少し肌寒くなってきたが･･･はたして何のお祭りなのだろう？
昔、なのは達が住んでいる国"日本"に関していろいろと調べたことがあるが、その中の記述によると、日本で開かれているお祭りは全て何らかの意味を持つものとなるらしい。･･･実際、その意味はよくわからなかったけど、疫病が蔓延したときにおこなったり、昔の偉い人の弔いのときに執り行ったらしい。
そんな感じがお祭りだというならば、今日行ったお祭りにも何らかの意味があったのだろうな。
「フェイトちゃん、どうしたの？ぼーっとしちゃって･･･」
「なのは･･･」
私のそばには愛おしい人がいる。こんな幸せな状態の私が、そういった意味を持つかもしれないお祭りに参加しても良かったのだろうか？
「うん、ちょっと考え事してたんだ。今日は何の祭りだったんだろうなぁ･･･って」
昔の人が生きる為におこったお祭りであれば、今を幸せに生きている私が来るべきではないだろう。少し軽率なことをしてしまったのかもしれない。
「もぅ、また何か難しいこと考えてたんでしょ。フェイトちゃん、真面目になるのもいいけど楽しむ心を忘れちゃだめだよ？それに今日のお祭りは収穫祭らしいから、にぎやかに楽しまなきゃ」
「収穫祭？何、それ？」
ん～、調べている時に見たような気もするれど･･･何だったかなぁ？
「収穫祭って言うのはね、沢山の食べ物を実らせてくれてありがとうございますって、神様に感謝するお祭りなんだ」
「神様に感謝するの？で、でも、神様なんてどこにいるか分からないよ？」
神様か･･･そんなもの本当にいるのかな？
「うん、どこにいるか分からないんだ。だから元気いっぱいに騒ぐんだ。そ神様がどこにいても、ありがとーって声が届くように」
「そっか･･･そうだよね」
「それにね、日本には八百万の神っていって、物凄い数の神様がいるらしいの。私には詳しいことはわからないけどね･･･収穫祭っていうのはみんなで大騒ぎするほうが神様も喜んでくれるらしいから、そんなに暗い顔していちゃだめだよ」
えーと、私が悪かったのは分かるけどほっぺたを引っ張られると痛いんだよ？
でも、なのはの話を聞いたら安心しちゃったな。
「うん、なら私も今年一年の豊作を感謝するためにもしっかり楽しむよ」
「あれ？豊作って･･･フェイトちゃんお野菜でも作っていたの？」
「違うよ、もっと大切なものが沢山実ったんだ」
そう、食べ物よりもずっと大切で神様がいるなら感謝したいと思っていたこと。丁度良い機会というのも失礼かもしれないけど、折角だから感謝させてほしい。
「えーっ？何々、フェイトちゃんがいっぱい実らせたものって何？」
「なのはとの愛だよ」
当然でしょ？世界中どこを探してもこれ以上のものは無いよ。
「なのはといっぱい愛し合えて、なのはと一緒にいられて、ヴィヴィオも一緒にいてくれて･･･これを『幸せの豊作』っていわずになんていうの？」
どんなに苦しい時も、どんなに辛い時も、傍に居られずに離れている時だって･･･いつも心に暖かさをくれる。そんな素敵な気持ちを神様が導いてくれたのだとしたら、感謝しないといけないでしょ。
「えっ？あぁ、もう！どうしてフェイトちゃんは恥ずかしがり屋さんなのに、そんな事を平気で言うのかな？」
「ふふふ･･･本当の事だからどれだけ言っても恥ずかしくないんだ」
心から思っていることであれば、ずっと大切にしたい思いであれば恥ずかしがる理由なんて無い。
真っ赤になってしまったなのはを抱きしめ、その暖かさに甘えながら私は祭りのひと時を過ごした。